『回転ガラス板』
色を塗った5枚のガラス板が一本の軸の上で同時に回転させる(1メートルの距離から見る)と、ひとつづきの同心円が生まれる。(解説より)
この状況を想像で考えるしかないのだけれど、視点はどうしても中心に引き寄せられるしかないのではないか。そして回転しているが全くの同心円であるために静止しているかの印象を受けはしまいか。
5枚のガラス板を所有する空間はあたかも平面状に感じる妙。距離を隔てたものが、ガラスの透明・同心円の回転という謀によって錯覚(錯誤)が生じる。
構造(図りごと)が現存を凌駕するという現象である。
見えているものは正しいと確信するが、必ずしもそうでないことの証明。
(写真は『マルセルデュシャン』㈱美術出版社より)
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