続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『水仙月の四日』40。

2021-11-04 06:30:22 | 宮沢賢治

 雪童子は、も一度走り抜けながら叫びました。子どもは口をびくびくまげて泣きながらまた起きあがらうとしました。
「倒れてゐるんだよ。だめだねえ。」雪童子は向ふからわざとつきあたつて子どもを倒しました。

 起きあがろうとしました。→起上はキ・ショウと読んで、鬼、生。鬼(死者)として生まれる/死。普通に読めば起きあがろうとするのは、生きようとする意。何気ない行間に二重の意味が揺れている。
 倒れているんだよ。→倒はトウと読んで、闘あるいは禱(祈る)。
 雪童子は子どもを死なないように救済を念じている。


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