続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

D『秘められたる音』4。

2021-08-18 06:46:33 | 美術ノート

 提示された作品は物質であるが、音は非物質である。
 物質の振動が空気を振動させて伝わる波であれば、単独あるいは無重力の状態で音が発生するとは考えにくい。
 重さにかかる力が停止しているとき、空気に振動は起きない。

『秘められたる音』、秘められたるというので隠蔽されていると錯覚するが、音を捕まえたり包囲することは不可能である。(防音は別次元)
 言葉と実体、小さくも大きくもあるこの差異の膨らみ。無と無限の間に物質は存在するだろうか。

『秘められたる音』の作品を夢想するとき、デュシャンの「どうだ!」という声を聴く。


 写真は『DUCHAMP』 www.taschen.comより


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