米雇用統計を週末に控えてNYダウ１７０ドル安、ＯＰＥＣ総会でサウジ増産継続予測でＮＹ原油(WTI)

バレル５８ドルへ下落（学校で教えてくれない経済学）


「ジェネリック医薬品がアメリカで高騰している。世界の医薬品市場（2016年）予測では全製品１兆2,000億ドル（約150兆円）の内ジェネリック医薬品は4,000~4,300億ドルを占める。日本では薬価の上限を決めているが、アメリカは需給関係で値段が決まる。薬の値段が下がるとメーカーは即生産を中止する。原料代の値上がりも影響している。その結果、ガンの新薬、心臓病,高血圧治療薬の値段はかっての数十倍、数百倍にも値上がりしている。」と５日朝放送のNHK/BS「キャッチ!世界の視点」で紹介していた。アメリカ関係のニュースでは、6月５日付のWSJ紙電子版に「中国ハッカーが、アメリカ人事管理局（OPM）の保有する400万人分の米情報を搾取したおそれが出てきた。過去最大規模の政府情報搾取事件だ。」と伝えた。５日朝報道の米ABCもトップで取り上げ、アメリカ政府は対応に苦慮していると伝えた。同じ日、アメリカで、政府関係機関から炭疽菌が誤って送付された事実が発覚した。本来ありえないと考えられていたとコメントしていた。

５日朝放送の韓国KBSは「MERSコロナウイルス感染者４１人の中から新たに82歳の男性が死亡し、犠牲者の数は都合５人になった。今回の死亡者は三次感染者である。現在韓国で1,600人が隔離されている。韓国では第二のセオール号事件だと政府の対応の遅れが厳しく批判されている。WHO世界保健機関によればＭＥＲＳコロナウイルスの感染者数は1,200人、うち434人が死亡している。」と伝えていた。中国CCTVは長江客船転覆事故を取り上げ乗客乗組員96人のうち１４人救出、８２人の死亡が確認された。船底の３け所に穴を開け捜索している。行方不明者の尊厳を守りながら最大限の努力をしている。船内の圧力に差があり、捜索は難航している。４日からクレーン船が導入された。」と伝えていた。

一方、ウクライナ東部でウクライナ軍と親ロシア派との間で再び戦闘がはじまった。５日放送のドイツＺＤＦはウクライナとロシアが再び責任のなすり合いを始めたと解説していた。５日付のWSJ紙電子版は「欧州安保協力機構《ＯＳＣＥ》は『戦闘の数時間前に、ロシア派武装勢力が政府軍の支配地域に向けて多数の重火器を移動させていたと報告した」と書いた。ドイツメルケル首相は４日、NHK記者とのインタビューで「ウクライナ問題も７，８両日のＧ７で討議される」と話していた。

14日、NYダウは前日比170ドル安、17,905ドルで取引を終えた。NY外為市場では１ドル＝124.39円、１ユーロ＝139.01ドルへドルが対ユーロで買い戻された。ドイツ10年物国債の利回りが1.0%突破直前まで急騰後下落に転じた。NY原油（WTI）はOPEC総会でサウジ増産継続と伝えられバレル58.00ドルへ反落NY金もオンス1,174ドルまで下げた。４日、IMFラガルド専務は米FRBの利上げ時期は来年前半まで延ばすべきだと発言した。明日発表の米雇用統計次第では上にも下にも大きく動く可能性を大和証券キャピタルマーケッツアメリカ、シュナイダー恵子氏は指摘していた。日本国内関連のニュースでは日本創生会議が4日2025年迄に大都市で深刻な病院介護施設不足が訪れると警告していた。（了）