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ベージュブック、NY株上げる?!:米国経済-学校で教えてくれない経済学

2005-07-28 09:13:11 | 経済学
 本の表紙の色がベージュ色であることから、
米連銀地区別報告書のことをBeige bookと呼んでいる。

 そのベージュ・ブックが、7月27日発表された。

 レポートによれば、インフレ徴候は沈静化する中、一部に
軟化が見られるが、住宅需要は活況であり、米国経済は
堅調であると指摘した。

 米商務省は、同日、6月の耐久財受注高は、5月6.4%増のあと
1.4%増(季節修正済〕と、予測の0.5%増を上まわったと発表した。

 取引開始後、様子見のNYダウは、発表の後、反発し、
前日比57ドル上昇、ナスダック株価指数も10ポイント上げた。

 同日、NY原油先物相場は、製品在庫増を嫌気して、
下げたが、バレル59.30ドルと依然高値水準であるが
株式市場は無視した。

 ただ、この日のNYダウ押し上げた企業は、
Johnson&Jonhnson,Merk,,Pfizerなど保健、医療など
俗にいうディフェンシブ銘柄であり、ハイテク株は
冴えなかった。

 WSJ紙電子版(7/27)は、このような株価動向は、
米国景気の先行きに一部投資家が、警戒的になってきて
いる現れであると指摘するアナリストの意見を紹介している。

 同日のWSJ紙電子版によれば、米国の住宅需要が、
バブル状態に既に入っているが、住宅価格がひとたび
反落すれば、米景気を一人支える個人消費が落ち込む
危険性が高いと警告している。

 住宅バブルを象徴する動きのひとつが、
金利限定(Interest Only)貸出方式である。

 借りはじめの数年は金利分に限定した返済を条件に
銀行が貸し出すため、借りやすく、比較的所得の
低い階層でも安易に借金して住宅を手に入れるから、
それが住宅価格を押し上げる連鎖が続いていると
指摘している。

 値上りした住宅を担保に借金を増やし、
返済計画はそのままにして借りつづけるやり方も
銀行自身がセールスキャンペーンしており、
銀行間の貸出競争を煽る結果、住宅価格を
押し上げていると指摘している。

 このような無理な銀行の貸し出し実態が十分に開示
(disclose)されていないことが、今日、明日の
問題ではないが、先行き、住宅バブルがはじけるような
事態になれば、銀行破綻続出という最悪の
結果さえ招きかねないと警告している。

 住宅ローン金利は10年物国債相場〔利回り〕にほぼ
連動している。

 グリーンスパン議長が、今年2月、短期金利上昇下、
10年物国債相場に象徴される長期金利低下の
謎に頭を抱えた発言をしていたが、その10年物国債相場が
最近値下がり(利回り上昇)傾向にあることが気がかりな
要素である。

 中国が人民元切り上げを決めた後、無理して米国債を
中国が買いつづける(国債相場押し上げ:利回り押し下げ)
必要性が薄れてくるとの指摘がある。

 米国の銀行が金利限定(インタレスト・オンリー)キャンペーンに
力を入れ始めたこと事態が、長期金利のじり高をはからずも教えて
いるのではなかろうか。

 ベージュブック、NY株上げる?!

 Beige〔ベージュ色)とは本来、漂白も染色もしていない
ウールの生地のことを意味したようだ。

 本来色付けしないから権威がある米連銀レポートだと
ベージュ・ブックの愛称を賜ったのではなかろうか。

 なにごともそうだが、色眼鏡をかけて読み始めると決まって
読み違えるものである。

 曇りなき眼で物を見ることの大切さを子供の頃から
家庭でも学校でも是非教えておいて欲しい。(了)

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