学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表
米FOMC(公開市場委員会)は、短期の目標金利を6期
連続で0.25%引き上げ、年2.5%とすると発表した。
昨年6月には1.0%であった。
NYダウは予測通りとして、投資家に安心感が広まり
44ポイント上昇した。まずは、マーケツトは利上げを
歓迎したことになる。
NY外国為替市場は、ユーロは、1ユーロ=1.3042ドルから
1ユーロ=1.3033ドルへ下げた。ドルは1ドル=103.67円から
1ドル=103.89円へ上げた。米利上げにより対ユーロ、対円ともに
金利差拡大を材料にした。
NY原油WTI先物相場は、バレル43セント下げ46.69ドルで
取引された。米石油製品在庫が予想を上回ったことを材料に
値段を下げた。
NY株式市場は利上げ幅と合わせて同時に発表される米FRB
(連邦準備制度理事会)声明文を注目していたが、12月14日と
ほぼ同じ表現であった。
声明文によれば、「景気は穏やかに回復している。雇用は
徐々に改善している。」と述べた。さらに声明文は、「インフレは
十分抑えられている。成長と物価安定はラフに見て均衡しており、
慎重に利上げを続ける。」と述べた。
一部のNY株式市場関係者は、「米FRBは必要とあれば、
インフレを抑えるために利上げを加速する権利は留保した。
ただ、人々は両足で川に入ろうとしていない。しかし、
川底につけていた足首を離すかもしれない。」と興味深い
表現で話している。
今回のFOMCでは、メンバー19名の内投票権を持つ
12名全員が0.25%上げに賛成した。
今回のFOMCの0.25%利上げで、次回(3月22日)
そのあとの会合(5月3日)ともに0.25%引き上げ、
都合3.0%とするが、6月後半の会合も0.25%
引き上げるか意見が分かれているようだ。ただ、
年末までには3.5%まで利上げられるとの
予測が一般的である。
グリーンスパンFRB議長は、2週間以内に
議会証言を予定しているが、関係者の見方では
目新しい発言はないとの観測が一般的である。
米国の金利が上記予測どおりのペースで
上昇すれば、事実上ゼロの異常な低金利の
日本と金利差が一段と拡大する。
為替面ではどのような影響がでるのであろうか。
日米の金利差拡大からドルが対円でより買われ易くなる。
米国の双子の赤字を材料にした一方的なドル売りから
金利差を材料にしたドル買い円売りの流れが強まる
可能性が出てくると為替専門家の見方が多い。
米国の短期金利が上げれば、長期金利引き上げに当然
影響する。米国債の利回りが上昇(相場は下落)すれば
米住宅ローン金利は連動して上昇する。そうなれば
米景気の牽引車である住宅需要にブレーキがかかる。
本日発表予定のブッシュ大統領の一般教書で、米財政を
より緊縮的にする姿勢がいままで以上に鮮明に出されると
米景気に対してはより抑え気味に働くであろう。
それでも敢えて米国政策当局は0.25%利上げし2.5%とした。
今年末には年3.5%までの利上げを視野にいれているようだ。
深海魚のように全く動きのない日本という国の異常な姿が
金利政策面でも改めて浮き彫りにされた。しかしながら、
政治家も国民ひとりひとりもその異常さに気付こうとしない
怖さがある。(了)
米FOMC(公開市場委員会)は、短期の目標金利を6期
連続で0.25%引き上げ、年2.5%とすると発表した。
昨年6月には1.0%であった。
NYダウは予測通りとして、投資家に安心感が広まり
44ポイント上昇した。まずは、マーケツトは利上げを
歓迎したことになる。
NY外国為替市場は、ユーロは、1ユーロ=1.3042ドルから
1ユーロ=1.3033ドルへ下げた。ドルは1ドル=103.67円から
1ドル=103.89円へ上げた。米利上げにより対ユーロ、対円ともに
金利差拡大を材料にした。
NY原油WTI先物相場は、バレル43セント下げ46.69ドルで
取引された。米石油製品在庫が予想を上回ったことを材料に
値段を下げた。
NY株式市場は利上げ幅と合わせて同時に発表される米FRB
(連邦準備制度理事会)声明文を注目していたが、12月14日と
ほぼ同じ表現であった。
声明文によれば、「景気は穏やかに回復している。雇用は
徐々に改善している。」と述べた。さらに声明文は、「インフレは
十分抑えられている。成長と物価安定はラフに見て均衡しており、
慎重に利上げを続ける。」と述べた。
一部のNY株式市場関係者は、「米FRBは必要とあれば、
インフレを抑えるために利上げを加速する権利は留保した。
ただ、人々は両足で川に入ろうとしていない。しかし、
川底につけていた足首を離すかもしれない。」と興味深い
表現で話している。
今回のFOMCでは、メンバー19名の内投票権を持つ
12名全員が0.25%上げに賛成した。
今回のFOMCの0.25%利上げで、次回(3月22日)
そのあとの会合(5月3日)ともに0.25%引き上げ、
都合3.0%とするが、6月後半の会合も0.25%
引き上げるか意見が分かれているようだ。ただ、
年末までには3.5%まで利上げられるとの
予測が一般的である。
グリーンスパンFRB議長は、2週間以内に
議会証言を予定しているが、関係者の見方では
目新しい発言はないとの観測が一般的である。
米国の金利が上記予測どおりのペースで
上昇すれば、事実上ゼロの異常な低金利の
日本と金利差が一段と拡大する。
為替面ではどのような影響がでるのであろうか。
日米の金利差拡大からドルが対円でより買われ易くなる。
米国の双子の赤字を材料にした一方的なドル売りから
金利差を材料にしたドル買い円売りの流れが強まる
可能性が出てくると為替専門家の見方が多い。
米国の短期金利が上げれば、長期金利引き上げに当然
影響する。米国債の利回りが上昇(相場は下落)すれば
米住宅ローン金利は連動して上昇する。そうなれば
米景気の牽引車である住宅需要にブレーキがかかる。
本日発表予定のブッシュ大統領の一般教書で、米財政を
より緊縮的にする姿勢がいままで以上に鮮明に出されると
米景気に対してはより抑え気味に働くであろう。
それでも敢えて米国政策当局は0.25%利上げし2.5%とした。
今年末には年3.5%までの利上げを視野にいれているようだ。
深海魚のように全く動きのない日本という国の異常な姿が
金利政策面でも改めて浮き彫りにされた。しかしながら、
政治家も国民ひとりひとりもその異常さに気付こうとしない
怖さがある。(了)