この「診断即治療」は、
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親指側も小指側も痛いです
先日、セラピストをしているという女性の方が、
① 両手首が痛い
② 両肩が痛い
③ 頭がボーっとする
④ 体中がだるい
という症状を訴えてきました。
病院では、「TFCC損傷」と診断されたそうです。
TFCC損傷とは、手関節の小指側にある靭帯が損傷を起して炎症が起こる症状です。
中華料理のコックさんは、重たい鍋を振ったりするので、中華料理のコックさんもなりやすい症状ですが、手技療法をおこなうセラピストもなりやすい症状です。
久しぶりの「TFCC損傷」でしたので、撮影をさせてもらいました。
と言っても、表面からは何もわからないのですが、リアル感を出すために撮影したわけです。
「ね、ね、手首だけ写真撮らせてくれない。ブログの記事に使いたいのです」
「いいですよ。どうしたらいいですか」と、手首だけを差し出していました。
「えっと、痛いところを触るような感じのほうがいいのですが‥‥」
「こうですか?」
「OK、OK」パチリ!
「ありがとう。顔は写ってないで心配しないでくださいね」
なんて話をしながら治療にかかりました。
これは経絡病ではなく、筋骨の問題と考えるので、脊椎診をしてから治療を始めました。
「鍼の経験はある」とカルテに書かれていたので、全経絡を整える鍼をしました。
炎症があるので、炎症を治める鍼もしたのですが、体の反応から「鍼は苦手」な感じがしました。
ですから、経絡治療の後は、主に手技療法で治療しました。
治療での身体的ポイントは、頚椎、脊椎、肩関節、肘関節ですが、他にも大切なことがあります。
それはここには書けませんので、特殊鍼法研究会の会員さんと、2月23日の臨床実践塾でお話したいと思います。
話を戻しますと、靭帯の損傷ですので、7~8割治まればそれでOKです。
逆に「完璧に治すのだ!」なんてやると、悪化させてしまいます。
で、まー、この方も7~8割治まったので、それで治療を終了しました。
これと似たような症状が多くなるのは、3~4月です。
理由は、鍼灸柔整の専門学校卒業生が、3、4月から就職するからです。
彼らが就職するところは、多くが「鍼灸整骨院」になり、多くの鍼灸整骨院では、最初に手技療法(マッサージが多い)を教えられ、来る日も来る日もマッサージをさせられるので、このような症状が出てくるわけです。
それで、5、6月頃になると、手指の痛みや労働が辛くて転職する人が多くなるわけです。
ですから、新規スタッフの募集をするのは、5、6月がやりやすいのです。
当院のスタッフも、大学のスポーツトレーナーに採用されて、3月いっぱいで退職する方がいますので、募集を始めたのですが、おそらく5,6月にならないと応募してくる人はいないと思います。(^_^;)
これまでの経験から、多分今年もそうなるのではないかと思うわけです。