神戸市灘区のS病院皮膚科待合室風景（スケッチ＆コメント）

S病院皮膚科待合室風景

江嵜企画代表・Ken

ほぼ週１回のペースで神鋼記念病院皮膚科に通っている。皮膚科待合室風景をスケッチした。画面左は眼科、正面突き当りは皮膚科、右は婦人科、麻酔科がある。

この日は特に高齢者が目立った。初診の患者さんに受付の方が「最近海外に出かけられましたか」と尋ねていた。

スケッチ正面に消毒用のボトルが目についた。いままで気が付かなかったのかもしれないが、新型コロナウイルス感染拡大以後病院側が対応したのかもしれない。

余談ながら、皮膚科入り口に「皮膚科Dermatolgy」と英語名が併記されていた。英和辞典weblio電子版で検索した。

Dermaはギリシャ語のderma(皮膚)、dgy(知識)に由来していると出ていた。皮膚炎をdermaitisと書く。derma(皮膚)it is(炎症)と出ていた。

時に「痒いところに手が届く」という言葉がある。至れりつくせりの対応に使われる。いつ、誰が言い始めた言葉なのだろうか。誠に興味深い。

痛痒を感じるという言葉がある。痛みもつらいが痒みはそれに劣らずつらいと承知した上で、痛みと痒みをセットにして使ったに違いない。

脱線ついでに言えば、「痒」は病ダレに羊と書く。「痒」を漢和辞典で引くと①かゆい、②かさ(お出来)と出ていた。

羊さんの皮膚にかさぶたが出来たのを古来、人は身近に目にしていたので痒いという文字が生まれたに違いない。文字は体を表すと言うが、興味は尽きない。(了)

札幌雪祭りご紹介 Part１

愛読者の皆様へ

札幌雪祭りの様子を高校同期のK.T.さんが今年も送ってくれました。ご覧いただければ幸いです。優勝はタイのカメの作品。
準優勝はインドネシアのオランウータンだったそうです。

Tさんのコメントを添付します。

今年は雪不足の影響で、作品もアバタだらけとなりましたが、何とかコンクールに間に合った様子、各国の力作より御推察ください。小生のインストラクター活動もコロナウイルスの影響で中国からのスキーヤーが2月に入ってパタリといなくなり、その代わりオーストラリヤ、インドネシア、アルゼンチン等からのお客さんが増えました。幅が出来て小生にとってはラッキーな事となりました。


※ 一度にアップはできないので、7枚ずつに分けてアップします。

札幌雪祭りご紹介 Part2

愛読者の皆様へ

札幌雪祭りご紹介 Part３

愛読者の皆様へ

右背が痛い！ （2/23の臨床実践塾準備）

この「診断即治療」は、 FC２ブログ にも転載しています。

「ここです」　

写真の方は、
「右の背中が痛い！」と訴えて来た方ですが、

「ブログのネタにしたいので、痛い所を触ってくれませんか」

と背中を触ってもらったところを撮ったものです。

写真を撮ってから
「どの方法で痛みを取ろうか」と一瞬考えました。
七星鍼法にはいろいろな手法があるからです。

で、考えたのが、今度の臨床実践塾でのテクニック。
今度臨床実践塾は、
「お客さんが、納得して、喜ぶ、治療法」をテーマにする予定だからです。

なぜ、そのようなテーマにするかというと、
あまり好きな言葉ではないのですが「集客」になるからです。
患者さんが来なければ、どんないいテクニックを学んでも意味がありません。
お客さんが来て初めて、その技術を認めてもらえるからです。

それで、この方には、「しちせい一穴鍼法」を使うことにしました。

一つのツボに鍼をして、
「どう？　取れましたー？」と聞くと、笑いながら、

「あ、はい！　取れました」と言います。

この「しちせい一穴鍼法」というのは、「七星鍼法」が得意とするワザで、私はよく使います。
使うタイミングは、問診のすぐあとです。

なぜですか？

患者さんの心を開いてもらうためです。
心が開けば治りが早いからです。

患者さんが、
「こんな簡単なことで痛みが取れるということは、体のことをよく知っているのだろう」と思ってくれたら、心が開かれるわけです。

この「しちせい一穴鍼法」は、患者さんも術者も納得する方法ですが、一つだけ問題があるとすれば、術者は勉強にちょっと時間がかかるところかも知れません。
この頃は、
① 少ない勉強で
② 簡単に学べて
③ 誰でもできる

というのが流行りのようですが、それは「安かろう、悪かろう」ではないかと考えています。
こと、治療技術に関しては、「すぐに」「簡単」「誰でも」なんてものは、価値が少ないのではないかと考えています。

臨床実践塾の2月23日（日）は、鍼灸師の「国家試験」と被りますが、楽しいセミナーになりそうです。

一日で1万8,000件、コロナウイルス感染者増加との発表でＮＹ株価下落、一方、中国指導部、武漢政府トップ2名更迭発表、大衆不満を抑える狙いとＷＳＪ電子版（学校で教えてくれない経済学）

「新型コロナウイルスの感染者数が12日、4万8,000人を超え、死者数が1,310人に達したとの報道を受け、当初予想のはるか上回る数であること増加スピードが早いとして、投資家は中国経済に打撃となり、ひいては、世界経済の回復が当初予想よりさらに遅れると懸念した。13日、NY市場は懸念が再燃、株価は反落した。」と伝えた。13日、ロイター電は「13日、新型コロナウイルス懸念からNYダウは29,423ドル、128ドル、0.4％安、ナスダック、9,711,0.1%安、S&P500,3,373,0.2%安と揃って小幅反落した。NY外為市場ではコロナウイルス感染拡大からユーロ圏経済にリセッション懸念が出てきた。ユーロが対ドルで続落、2017年5月来の安値、1ユーロ＝1.0842ドルまで値下がりした。ドルは、対円では1ドル＝109.78円とほぼ変わらず、ユーロは対円で1ユーロ＝119.00円と続落した。英ポンドは1英ポンド＝143.23円と小幅反発した。NY原油(WTI)はバレル51.56ドルと小幅安、一方、NY金は安全資産への逃避からオンス1,579.85ドルへ反発した。」と伝えた。

13日付け英フイナンシアルタイムズ紙電子版は「①13日発表されたジョンソン内閣改造でジャビット財務相が辞任した、ラーブ外相、ゴーブEU離脱交渉担当相、トラス国際経済貿易担当相は留任した、②世界の原油需要がコロナウイルス感染拡大の影響を受け2011年来最低を記録するとIEA国際エネルギー機関が声明を13日発表した。②中国政府がコロナウイルス感染拡大防止のための厳しい措置を受けて深刻な港湾労働者不足でドック港湾施設が砂漠化している。」と伝えた。

13日付けNYタイムズ電子版は「①コロナウイルス感染拡大をめぐり大衆の非難が爆発している。中国政府は湖北省トップ2名の解任を発表した。②コロナウイルスによる日本人初めて死者が出た。一方、日本政府によるクルーズ船への対応変更を決めた。」と伝えた。

13日付WSJ紙電子版は「中国指導部は中国で6万人規模に迫るコロナウイルス患者が出てきた。中国指導部は武漢トップ2名を更迭した。中国民衆の怒りを鎮めるねらいがある。コロナウイルス感染拡大で、今や中国では健康問題より政治問題化してきた。②日本でコロナウイルス感染で2例目の死者が出た。一方、日本政府はクルーズ船内の不満を鎮静化のため方針を変更した。夢のクルージングの旅が今や悪夢と化している。船内乗務員からもいつまで我々を閉じ込めるのかと不満が出ている、③中国政府は春節が終わり都市に帰還が始まったとされているが北京はじめ上海他主要都市でレストラン、劇場、娯楽施設含め超閑散状態にある。中国は第２のチエルノブイル化するのかとの声が出ている」と伝えた。

英BBCによれば中国で突如コロナウイルス感染者数が一日で1万6,000近く増え一気に感染者数が4万8,000件を超えたのは武漢衛生当局がコロナウイルス核酸検査結果のみにとどめていたが新たにCTスキャンなどで判明した感染者も含めるルール変更のためと伝えたと14日ヤフーブログに出ていた。恐怖が恐怖を生む。不安心理の増幅が一番怖い。（了）

コロナウイルス死者数、1,115人へ増加とＷＨＯ発表も、「ここ2日落ちついてきた。一方、米民主党大統領候補予備選でサンダース勝利も「彼ではトランプに勝てない」としてＮＹ株高加速、最高値更新

「学校で教えてくれない経済学」


「新型コロナウイルスによる死者の数が13日、1,115人へ増加したとWHOが発表した。ただ、「ここ2日で増加数は鈍化している。先行きについて警戒的に楽観している（cautiouslyOptimistic）が,影響拡大は鈍化（slow）した」として13日、NY市場は取引開始直後から買われ、過去最高値を更新した。コロナウイルスの影響懸念が緩和、原油,銅相場が反発した。」と13日付けWSJ紙電子版が伝えた。13日付けロイター電子版によれば、13日、NY市場でダウ、29,551ドル、275ドル、0.9%高、ナスダック、9,725、0.9%高、S&P500,3,379,0.7%高と過去最高値を更新して取引を終えた。コロナウイルス影響懸念で売られていた銘柄が買い戻された。なかでもアップル、327ドル、2.4％高でダウ平均275ポイント高の内51ポイント押し上げた。ニューハンプシャー（NH）州民主党予備選ではMedicareAll(国民皆保険）実施を訴えたサンダーズ候補が勝利したことを受けて、保険会社ユナイテッド株が303ドル、4.4％急騰、1銘柄でダウを86ポイント押し上げた。ヤフーフイナンシアル電子版は「この日のダウ続伸にはNH州でサンダースが勝利したことで、市場はサンダースではトランプに勝てないとして株価上昇を加速させた。」と書いた。

13日付けロイター電は「13日、NY外為市場でドルが買われ、1ドル＝110.09円、1ユーロ＝119.64円、1英ポンド＝142.65円で取引された。ユーロは一時、2017年5月12日来の2年9ケ月振りの安値、対ドルで、1ユーロ＝1.0877ドルまで売られた。ユーロ圏の12月の鉱工業生産指数が4年ぶりの低水準に低下した。ECBが大規模な金融緩和の維持に迫られるとしてユーロ売りが加速した。」と伝えた。13日付けのFT(英フィナンシアルタイムズ）電子版は「コロナウイルス影響緩和でドルが対ユーロで買われ、ユーロ安が加速した。ただ、市場はコロナウイルスの先行きについては”not comlacent(無関心)ではいられない”。コロナウイルスの感染拡大は中国需要を減少させる。資源国通貨、豪ドルが値下がりしていたが、ウイルス感染懸念緩和と伝えられて1豪ドル＝74円台まで戻した。中国人観光客が激減しているタイバーツは引き続き売られた。」と書いた。13日、NY原油は買い戻しからバレル51.55ドルへ反発、NY金はオンス1,568.85ドルへ小幅反落した。

13日付けのワシントンポスト紙電子版は「民主党大統領選予備選、第2ラウンドのニューハンプシャー州中間集計でサンダース氏が25.8% 確保してトップに立った。僅差の24.4％でプティジエッジ氏が追いかける。クロブシャー氏は19.8%と3位にとどまった。ウオレン、9.3%,4位、バイデン,8.4％、5位と脱落した。2月16日に開催される第３ラウンド、ネバタ州、サウスカロライナ州に向けて焦点は移った。」と書いた。

旧聞に属するが野村克也氏が亡くなるまでの半年間をまとめた番組を13日夜、NHKクローズアップ現代プラスで放映していた。氏は3歳で父親を亡くした。少年時代ユニフォームが買えず練習ではランニングとパンツ一枚で出ていた。人生には「金を残す。事業を残す。人を遺す。」の3つある。自分は人を遺すと野村さんが話した言葉が印象に残った。（了）

パウエルFRB議長「コロナウイルスの動向を注視する」と米議会で証言、一方、トランプ氏は「パウエルが話し始めた途端ＮＹダウは下落を始めた。」とツイートした（学校で教えてくれない経済学）

「中国政府による新型肺炎ウイルス封じ込めに期待する。中国の感染監視当局が「4月をピークに感染拡大は治まる」との見解を示した」として11日のNY市場でダウは横ばいもS&P500およびナスダック株価指数は小幅ながらも最高値を更新した。パウエルFRB議長は中国コロナウイルスが米国以外への感染拡大には注視を続ける。」と議会証言した。」と11日、WSJ紙電子版は伝えた。11日ロイター電は「トランプ米大統領は11日、「ダウは125ドル高と最高値を更新してはじまった。ところがパウエルが話し始めると下げ始めた。ドイツや米国以外の国ではお金を借りるのに利子をもらっている。ドルはアメリカの輸出にとって有利でない」とツイートした」と伝えた。

11日付けロイター電子版は「11日のNY市場でダウは29,276ドル、横ばい、ナスダック、9,638、0.1％高、S&P500, 3,357,0.2%高で取引を終えた。マイクロソフト、184ドル、2.4％安でダウを28ポイント押し下げた。マイクロソフト売りは、FTC(米連邦取引委員会)による独禁法違反調査の動きを警戒した。11日、パウエルFRB議長が米下院サービス委員会で証言し「昨夏に強まった世界的な向い風に米国経済は耐性を示したが、新型肺炎ウイルスの動向は緊密に注視していく。米国経済が何らかの影響を受ける公算が極めて大きい。ただ、それを判断するのは時期尚早だ。」と語った。一方、11日のNY外為市場では1ドル＝109.78円、1ユーロ＝119.96円、1英ポンド＝142.22円で取引された。NY原油（WTI）は小幅高のバレル50.08ドル、NY金は小幅安のオンス1,571.55ドルで取引を終えた。」と伝えた。

新型肺炎コロナウイルス感染元について11日、中国華南大学がセザンコウだと発表したと11日、ロイター電は伝えた。英ノッチンガム大学のジョナサン・ノッチンガム教授（分子ウイルス学）は「武漢の生鮮市場で売られていたセザンコウかどうか調べてみないと語った。英ケンブリッジ大研究所は「ウイルスのリポ核酸（RNA）の配置が99％強セザんコウと同じだというだけでは十分ではない。」と声明文を出した。香港城市大学のダークフェイカー教授（獣医学）は「セザンコウとヒトからヒトへのウイルス感染の因果関係を突き止めるにはまだ道のりが遠い」と語った」と伝えた。

11日付けワシントンポスト紙電子版は「11日、ニューハンプシャー（NH）州での民主党大会でバイデン（77）とウオレン（70）が熾烈な3位争い。一方、ウオレンは急速に追い上げてきたクロブシャー（59）と女性同士の3位バトルで女性票困惑。サンダース(78)がリード、アイオワの勢いを持ち込んだプチジエッジ（38）が追う。サンダースはフェイスブックに2月3日～6日の間のみで46万ドル使った。バイデン（77）が3位に入らなければ深刻な事態が待っている。」と書いた。日本時間12日にお昼過ぎに態勢が判明する。本選でトランプに勝てなければ意味がない。しかし、投票日当日も多くが決め切れていないようだ。
「日本ではクルージング予約者のキャセルが出始めた。北朝鮮兵士5人が新型コロナウイルスで死亡したがひた隠ししているとNK通信が伝えた」とヤフーブログに出ていた。（了）

コロナウイルス感染拡大をよそにNY株過去最高値更新、一方、ＮＹ原油、ＷＴＩ，ブレント原油ともに続落。中国需要減少懸念で（学校で教えてくれない経済学）

「週明け2月10日のNY株式市場はコロナウイルス感染拡大も春節明け、徐々ながらも工場労働者が復帰し始めたことからリスク懸念が緩和、ダウ、ナスダック、S&P500揃って過去最高値を更新した。ダウはボーイングが、ナスダックはアマゾンが相場上昇をリードした。一方、NY外為市場で、ドイツ与党CDU党首のクランプカレンバウアー氏が党首辞任を表明、ドイツ政治混乱を材料にユーロ売りが進んだ。コロナウイルス感染拡大に伴い中国需要減懸念からNY原油が続落した」と10日、WSJ紙電子版が伝えた。

10日付けロイター通信電子版によれば「10日、NY市場でダウ、29,276ドル、174ドル、0.6％高、ナスダック、9,628、1.1%高、S&P500、3,352,0.7%高と続伸した。ダウ銘柄ではボーイング株が344ドル、2.4％高、ダウ指数174ポイント中、ボーイング一銘柄で53ポイント押し上げた。トランプ米大統領が10日、米議会に国防費を7億5,000万ドル上乗せした新たな予算案を提出、F15次期戦闘機増産が盛り込まれたことが材料視された。アマゾン株が2,133ドル、2.6％高とナスダック株高をリードした。」と伝えた。

「NY外為市場では、1ドル＝109.75円、1ユーロ＝119.77円、1英ポンド＝141.69円で取引された。ユーロ売りが対スイスフランで進み、1ユーロ＝1.0663スイスフランまで値下がりした。2017年4月17日来の安値まであった。ユー売りは年初来継続しているが週明け与党CDUのクランクバウレン党首が5日の中部チューリンゲン州首相選で極右政党AfD(ドイツのための選択肢)と協力、支援候補を当選させとしての反発で引責辞任した。同氏はメルケル首相腹心の人物で次期CDU党首を約束されていた。ドイツ政治の空白懸念からユーロ売りを強めた。一方、NY原油、WTIはバレル49.57ドル、1.5％安、昨年1月8日末来の安値。ブレントオイルはバレル53.27ドルと2.2％ 安、2018年12月28日来の安値で取引を終えた。新型肺炎コロナウイルス感染拡大により中国需要減少懸念とOPECプラス会合でロシアがサウジアラビア提案の減産幅拡大案に明確な態度表明がなく、世界的な原油需給悪化懸念が消えない。NY金はオンス1,576ドルと変わらず。」伝えた。

10日、ロイター電は「シリア米軍基地でイラク駐在兵士100名がトラウマ脳障害を発症している」と伝えた。年初米軍のソレイマニイラク司令長官殺害のあとイラク米軍基地へのイランによる報復攻撃があったが、事前の情報で辛くも難は逃れたが、米軍兵士の脳障害はその後拡大していた。」と伝えた。10日、ワシントンポスト紙電子版は「民主党2020年米大統領選候補者選びのアイオワ州での民主党党大会の最終結果は出ていないが、ブティデッジ氏前インデイアナ州サウスベンド市長が1位に躍り出た。10日のニューハンプ州でサンダース候補が優勢と伝えられるがブテデッシュ氏がアイオワ集会の勢いを維持している。サンダース陣営は危機感を募らせている。」と伝えた。日本で住んでいるとコロナウイルスが問題になるとメディア総動員で朝から晩までコロナウイルスだ。地球は一つである。コロナウイルスも大事だが国会の議論も含めて今少し世界の動きに目を向けてほしい。（了）

トランプ米大統領、2020年年頭教書で偉大なるアメリカを謳歌、一方、黒人含むマイノリティ失業率低下は現政権の成果と強調（学校で教えてくれない経済学）

新型肺炎コロナウイルスによる死者の数が810人に達し、2002年、2003年流行したSARSによる死者数774人を上回った。②コロナウイルスの発症後、その危険性を真っ先に報じた中国人医師が死亡した。③コロナウイルス感染の対応について中国当局を非難した人物が行方不明になってる、④コロナウイルス感染者でアメリカ人と日本人で初めての死者が出たと9日付けワシントンポスト電子版は報じた。

コロナウイルス関連ニュースの中で、7日の米トランプ大統領が行った一般教書演説の様子が日本メディアでも紹介された。中でもぺロス米下院議長がトランプ演説の終了直前に手持ちの演説のコピーを破り捨てる場面が世界中に流された。米FOXニュース電子版は「ペロシは80歳の子供だ」との書き込みが見られた。ペロシは手早くペーパーを破れるようにあらかじめ演説コピーに切れ目を入れていたと写真を添付して紹介していた。米国メディアの多くは「トランプ大統領は年頭教書演説という格好の舞台を利用して2020年大統領選キャンペーンを米議会で堂々とやってのけた」と批判的に伝えた。

トランプ大統領は偉大なアメリカ、指導者アメリカを強調した。中でも経済での自らの成果を謳いあげた。海外ニュース情報社がまとめたトランプ年頭教書抄訳から以下紹介する。

アフリカ系アメリカ人、ヒスパニック系アメリカ人、アジア系アメリカ人の失業率が過去最低に達した、２）アフリカ系アメリカ人の貧困率が過去最低を記録した、３）女性の失業率が70年来最低水準に達達し、2019年の新規雇用の72％を女性が占めた、4）退役軍人の失業率が過去最低を記録した、5）障害者のアメリカ人の失業率が過去最低を記録した、６）高校を卒業していいない労働者の失業率は過去最低を記録した、７）1,000万人が生活保護の対象から外された、8）前政権は8年間に30万人が職を失ったが、現政権は350万人の雇用を増やした、９）低所得者賃金は16％上昇した、10）株価が70％上昇、時価総額が12兆ドル増加したと並べた。

余談ながらアフリカ系アメリカ人とは黒人のことである。前回の2016年米大統領選挙当時、黒人の共和党支持率は8％、これに対して80％以上の黒人が民主党クリントン候補を支持していたとCNN．CO．JPが記載している。一部報道では2020年米大統領選では黒人の共和党支持率は29％へ拡大したと伝えられる。米労働省の2019年10月の雇用統計で黒人の失業率が初めて5.9％を記録した。先のCNNの記事では2010年の黒人の失業率は16.8％だったとある。今回のトランプ年頭教書で黒人はじめマイノリティの失業率低下を強調した。民主党票切り崩しにより接戦州での勝利をより確実にさせる狙いが透けて見える。50年前の古い話であるが1968年米大統領選挙でニクソン候補はノースカロライナ、サウスカロライナ2州で民主党候補を接戦で制した。ニクソン勝利は黒人票が決め手となった。上記2州は繊維産業の牙城、黒人労働者が多くを占めていたことが改めて想起される。（了）