カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

「刻のかけはし」展を見る

2020-11-26 10:27:39 | 熊本地震
 益城町交流情報センター(ミナテラス)では、正面の展示スペースで「刻のかけはし」展が催されている。

 益城町教育委員会の主催で、大分県立歴史博物館交流展「いにしえのおおいた」も併せて展示されている。

 震災からの文化財の修復・保護等において大分県立歴史博物館から専門職員の派遣を受け震災直後から協力を得ている縁である。

 
 (刻のかけはし展)

 震災に当たっては、沢山の文化財が被災した。

 反面、復旧・復興の過程で建物内から発見されたもの、あるいは復興工事前の事前土地調査等の過程で多くの遺構が発見された。

 その遺構から新たに埋葬・副葬品や生活土器等が発見されている。

 
 (古代の土器・副葬品等の展示コーナー)
 
 (古文書等やいにしえのおおいた展示コーナー)

 展示品の一つ一つを見ると、縄文時代からつづく人々の暮らしが垣間見えてくる。

 
 (人形土器)

 ちょっと可愛い表情の土器で、土偶などとも異なって中が空洞で酒などの液体を入れることが出来る構造らしい。

 様式から弥生時代のものと推定されているが、使用法等についてはハッキリしていないとか。

 
 (鉄剣)

 痛みがひどかったため、大分県立歴史博物館の協力で、防錆・保存処理を施して貰った直刀型の鉄剣。

 
 (発掘された副葬品)

 古墳時代の石棺から、男女の人骨と共に勾玉や銅鏡などの副葬品も発見されている。

 このほか、町の各所から遺構が発見されている。

 
 (豊臣秀次の朱印状)

 400年の長きにわたり、水野家に代々伝わった古文書が教育委員会に引き継がれ一部が公開された。

 その中には、豊臣秀吉・秀次の知行(領地)の授与などに関する貴重な資料も含まれる。

 
 (いにしえのおおいた展示ブース)

 三角縁神獣鏡や銅剣、その他歴史資料が展示されている。

 この他、神社などの崩壊に伴う解体作業の過程で、多くの貴重なものが屋根裏などから発見されている。

 道路の建設、復興の区画整理、役場や復興公営住宅等の建設前には、遺構の調査が行われた後に建設が始められる。

 震災からの復旧・復興を通じて救われた文化財があり、或いは新たに発見された文化財もある。

 こうした先人からのメッセージを、「刻のかけはし」として後世に残していくことが重要だろう。

 どうやら遺構などの多い地域のようだから、民間の建設業者にも施工に当たっては、ある程度の意識が必要だろう。

 「工事音止めば聞こえる昼チャイム」・・・・しろ猫

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コメント
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