養老孟司はこう述べたことがある
「ヒトは今まで実証不能の観念を振り回し他人に多大な迷惑をかけてきた ヒトとはそういうものであると私は考える」
この言説には嘘がある
「私は考える」と養老は述べたが 論理的根拠が一切示されておらず これは「考え」ではなく養老の勝手な決めつけに過ぎず
実証不能の観念そのものに他ならない
これはNHKの室山哲也が「人類は絶滅します」と根拠も示さず勝手に決めつけたのと同じものであり 到底科学的検証に基づいた結論とは言えない
養老の言説というのは こうした根拠のない身勝手な言説が非常に多く 到底「科学の玄人」とは言えないバカの癖に 他人にツッコミを入れられると「これだから科学の素人は困る」などと蔑み 一方的に話をはぐらかすのである
これは科学を装ったただのオカルトペテンに過ぎないのだが 大衆の多くは内容を誰も論理的に検証せず マスコミも大衆人気や著作の販売部数や儲かった金額だけを根拠に「科学的に正しい内容である」と勝手に勘違い妄想したまま 間違いを誰も正さないというバカのスパイラルに陥っているのである
「ヒトとはそういうものである」などと言えば あたかも運命論的に不可避で それ以外の選択の不可能性の論証であるかのような錯覚を促すが
それこそが自律的に論理検証が出来ないバカ特有の「鵜呑み」であり 錯覚を用いた洗脳なのである
こうした科学や哲学を装ったペテンというのは 何も養老孟司に限ったことではなく マイケル:サンデルもマルクス:ガブリエルもフリードリヒ:ニーチェもイマヌエル:カントも同じ構造で人々を洗脳するのである
カントの純粋理性批判というのは その理屈を本当は誰も理解などしていない
それはオウム真理教教祖の麻原彰晃の言説と同じで 本当は論理的には何の根拠も証明も論じてなどいないのである
訳のわからぬ話で相手の脳を撹乱した後に 「叡智界」などという何の根拠もありゃしない勝手な決めつけを持ち出し 大衆の脳を酔わせて満足させ 人気を得る
多数から人気があり 主観的に「好き」な相手の言うことに対し ヒトという種の生物は疑うことをしなくなる習性がある
疑うことをしないのは 進化的に統率服従による協調行動を採るのに都合が良いために 先天的な行動習性として組み込まれたものである
先天的な統率協調行動というのはヒトに限った習性ではなく ハダカデバネズミでもイヌでも それこそ条件反射しかしないハチやシロアリでも発揮する習性であり ヒトがヒトになる以前から進化的に組み込まれてきた行動習性である
行動習性というのは環境依存的な条件反射行動であり
特定環境さえ整えれば常に発揮されるが 他の条件で発揮される保証はない
ヒトやチンパンジーが特定環境下において利他的行動を採ることを どんなにたくさん「立証」しても それによって「ヒトとは常に利他的行動しか採らないことの論証」には全くならないのである
つまり 先天的行動習性という条件反射的な行動バイアスというのは 環境に左右される運命論的行動しか促さないものであり 本質的な自発的行動選択とは全く別次元の動物的な無意識に過ぎない
人間性や倫理の本質というのは 環境に左右されずに個人が自律的に社会的責任を負う必要性があり 動物的な先天的習性で立証することは 最初から構造原理的に不可能性が論理証明されているのである
にも関わらず 松沢哲郎は「先天的本能習性から人間性が立証できるかも知れない」などという根拠のない仮説で大衆人気を得て しかもそれが文化功労賞受賞にまでなったのである
これをペテンと言わずに何と言うのであろうか
軍隊というのは 兵隊というのは 上官に対して絶対服従するよう訓練させられる
上官の命令であれば 決して自律的に検証などせず 命令通りに唯々諾々と服従するよう「学習」させられることで 大量殺戮にも便利に使えるようになるのである
ヒトという種の生物は 先天的な統率協調性(生物学上における「社会性」)を持っているため こうしたバカを大量生産すれば 戦争などというバカげたことでも便利に利用できる習性を持っているのである
ヒトという種の生物は 自律的に物事を判断することを嫌がり 権威や上官の判断に唯々諾々と服従することで 判断責任を丸投げできるものであると「思って」いるのである
「思って」いるのは主観的感覚である
論理的根拠は何もない
ナチスによるユダヤ人絶滅計画において より効率よくユダヤ人を殺害するための計画書の作成に邁進したアドルフ:アイヒマンは 戦後国際法廷において「自分は体制に忠誠忠実な吏官に過ぎない」と主張した
ヒトというのは権威や体制に対して忠誠忠実に服従しておきさえすれば 安心して残虐な行為であっても責任を他人に丸投げできるものであると錯覚する習性がある
感覚的には それが「安心」で「満足」なのである
スタンレー:ミルグラムによる服従心理実験によって ヒトには普遍的にこうした行動習性があることが立証されており 実験においては大多数のヒトが権威の命令に逆らうことなく他人に危害を加えるようになった
ミルグラムの論文を読んだヒトの中には 「それでも権威に服従しない社会は崩壊する」などと言い出す者もいた
ミルグラムの服従心理実験の結論というのは あくまで「権威に無為に服従するだけで自律的に物事を判断しないと重大な失態に陥ることがある」という内容であるにも関わらず 論理的根拠も示さずに「権威に服従しないと社会は崩壊する」などと決めつけて思考停止するバカも少なくはない
権威に服従しておけば 主観的感覚として安心が得られることを 短絡的に論理客観的根拠か何かと勝手に勘違いしているから 論理的根拠も示さずに身勝手な決めつけもできるようになるのである
こういった決めつけをしているヒトというのは 自信だけはタップリある
何せ気分が優先しているために論理客観的証拠や根拠なんぞなくても「安心」して主張しているからである
バカというのは自分の主観的感覚を絶対だと信じて疑わないからバカが治らない
何せバカは自分がバカである自覚がないからどうにもならない
Ende;