簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

姫川駅(JR乗り潰しの旅・大糸線)

2021-07-02 | Weblog
 大糸線で最も新しい駅は姫川で、開業は昭和61(1986)年である。
駅前に出来る大病院の利用を見据えての開業であったらしい。
しかし肝心の病院は、僅か20年で経営破綻、閉院となってしまい、以後
この駅も一日平均乗車人員は極めて少なくなった。

 職員や患者の利用が見込めていたのであろうが、無くなってしまうと
車中心の社会では、ここから鉄道で糸魚川まで出る、或は、ここへ来る
理由はないらしい。





 単式1面1線のホームに雪はなく、手押しの雪搔機は出番もないのか、
赤いシートカバーが掛けられ、小さな待合室の横に置かれていた。
無人駅の前で、病院に代わって目立つのが大規模な糸魚川温泉の建物だ。
温度97℃、毎分1500リットル湧出の源泉が自慢の温泉宿らしい。





 大糸線の旅もいよいよ終着駅が近づいてきた。
姫川駅前の温泉は、フォッサマグナから湧き出す1500万年前の化石海水
で、日帰り利用も出来ると言うが、鉄道を利用する客はいないらしい。
駅の真ん前で地の利も良いいが、途中下車をする程の時間がない。





 姫川駅を出て短いトンネルを抜けると、これまで連れ添ってきた姫川
の流れは、西に遠退き、視界からは消えていった。 
右に少し進路を変えながら、前方の北陸自動車道の高架を潜ると、左手
に大きな工場が見えてくる。
近隣で豊富に産出する、高品質な石灰石を原料として、セメントを製造
する「明星セメント」の糸魚川工場である。

 やがて「えちごトキめき鉄道(日本海ひすいライン)」の線路が近づ
き、北陸新幹線の高架が見え、それを潜り、暫くその線路に併走すると
やがて終点の糸魚川に到着だ。(続)




にほんブログ村 旅行ブログへにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする