簾 満月「バスの助手席」

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伝統菓子・ゆべし(井原鉄道沿線の旅)

2018-10-10 | Weblog
 
 宿場町・矢掛の名物の一つが、「ゆべし」である。
この地の本陣石井家には沢山の古文書が残されていて、古くは天正年間豊臣秀吉
が島津征伐で立寄った最、この城主が献上したとの記録が残されていると言う。



 またその中には九州・薩摩藩から徳川13代将軍・家定に嫁ぐ道中の天璋院篤姫
がこの本陣で宿泊したとあり、その際「ゆべし」を大層気に入り、100本以上も所
望されたとの古文書も残されているそうだ。



 「ゆべし」と言うお菓子は東北から以南の全土に広く知られていて、柚子を
ベースにした昔からのお菓子だが、その形や製法配合は土地それぞれで異なり、
色々なバリエーションが有ると言う。

 元々柚子は柑橘類の中では、手間がかからず簡単に栽培が出来るとあって、
かつては藩財政立て直しのため、備中藩の山田方谷などは栽培を奨励した歴史
もあり、この地方では比較的良く知られた果物で、お菓子としてだけではなく
料理にも使われたりしている。
消化を助け、二日酔いにも効果が有るとされるからだ。





 「ゆべし」は柚子にもち米、白みそ、砂糖をベースに造られたペーストを、
柚子の中身をくりぬいた中に詰め蒸しあげたあと天日干しして仕上げた「丸ゆ
べし」や、蒸した後板状に延ばし竹の皮にくるんだ「ゆべし」や、干し柿をく
りぬき袋状にして中に柚子餡を詰めた物などが有る。

 何れのお菓子も香りが大切に閉じ込めて有るので、一口含むと水あめや砂糖
の甘さとともにほのかに味噌を感じ、特有の柚子の香りが快く口の中に広がる。
まさに銘菓と言われる逸品である。





 また矢掛の新しい名物として売り出し中なのが、大豆の発酵食品「テンペ」
である。コロッケやお菓子として販売されている。(続)

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