江戸末期に銅山とローハー(ベンガラの材料)製造で栄えた庄屋の邸宅、広兼邸。後ろには山を控え、街からは数キロ離れてお城のような石垣の上に建てられています。映画「八墓村」のロケ地として有名だそうです。
台所
囲炉裏の東に、居間や主人の居室が続く。
台所の上は、屋根までの柱が見渡せます。
精米の部屋
漬物部屋や味噌蔵など、食に関係するスペースがかなり広く、それが豊かさを現していました。作業小屋、馬小屋、果樹園ほか、富豪といえども生活の基本は自給自足、堅実なものだと思いました。
結婚式に一度だけ使われた離れ座敷、茶室、蔵もありました。もちろん女中部屋、下男下女部屋、厩などなども完備。そしてこの屋敷の正面の山には、広兼家の神社もあるそうです。昭和60年に岡山県に寄付され、文化財として復興保存されています。