今朝は早起きして桑の実の収穫(?)に行きました。4月、水江の渡しに行く手前にあるのを教えてもらいました。
桑の実というと、童謡「赤とんぼ」に出てくる小籠に摘むシーン。郷愁を感じたものでした。が、実際には桑の木さえ見たことはありません。子守のネエヤの経験もありません・・・・三木露風が子どもの頃を思って大正10年に書いた詩だそうですから生活はずいぶん変わったのですが、それでも日本の原風景のように感じたものでした。
小学校の頃、担任の先生が子どもの頃の思い出の一こまとして、桑の実のことを話していたのも何故か頭に残っています。畑で食べると口が真紫になってすぐばれたとか、そんな他愛もない話でしたが、桑の実ってどんな味でどんなに紫なのだろうと想像したものでした。
脚立とカゴとシートと熊手を持って、こういうことには付き合いのいいミスターSと共に到着。
がさがさした葉。しなやかな枝。カイコのために中国から入ってきたマグワが野に出て大きくなったものでしょう。
褐色・あか・黒、と3種類の実が枝についています。(白っぽい褐色の実が何なのかその時はわかりませんでしたが、どうやらこれがだんだん赤くなり、やがて黒く熟れるようです)。さて、まずはどんな味か、よく熟したように見える黒紫の実を早速食べてみました・・・・!!かすかに甘いか?というほどで、ほとんど味がありません。けれど何とか食べられそうなので、その後はひたすら黒い実をもいでカゴに。ブルーシートを広げて枝をふるって落とした方が効率がよいかもしれません。まだまだこれから熟れてくる実がありました。
30分ほどかけて収穫終了。帰って計ると500グラム。(子ども達にも生で味見させましたが、フ~ン、と言う程度でした)。300グラムの砂糖とレモン汁を加えて煮ました。初めは水分が多くてとてもジャムになりそうにありませんでしたが、煮詰めて出来上がると、
素敵なマルベリージャム。生で食べるよりも味わいのあるジャムです。
野歩きの楽しみがまたひとつ増えました。
身近にある自生のバラを見たい、知りたい、という気持ちが高まって、今年はいよいよヤマイバラに挑戦。倉敷市自然史博物館で3箇所の観察場所を聞いて出かけました。お話によると、「ヤマイバラはそれほど珍しいものではない」けれど「大株にならないと花をつけない」とのこと。
車で50分ほどの高梁市備中松山城駐車場あたりからの眺め。城跡はもっと上にあります。
木々を見下ろす舗装路を歩きながらやっと数輪の花を見ることができました。直径5センチほど、蕾の軸の長いこと!
松の木を登って黄緑の新枝が伸びています。木の上いっぱいに大きな花がたくさん咲いていると期待していたので・・・・ちょっと拍子抜け。期待しすぎでした。
去年の赤い実、ひとつもらってきて蒔いてみてもよかったかもしれません。大きくスマートな葉。
木を這い登ってぐんぐん伸びているトゲのある枝を見れば、今度からはきっとヤマイバラとわかるはず、と確信して山を下りたのでした。
実は、その前日、穴門山神社のあとに、もっと山奥の絶景ヤマイバラポイントにも行ってみましたが、一輪も見つけられず・・・・
リベンジしたいもの。そしてまた、次はヤブイバラも探したい・・・・けれど、いい加減庭の草取りもあれもこれも、しなさい!
6月1日の朝、弥高山のふもと近くの穴門山(アナトヤマ)神社を訪ねました。
鳥居をくぐって、うっそうとした社そうの落ち葉の積もった道を数百メートルも降りていくと、木立の間に忽然と建物が見えてきました。
ここは、平安後期の延喜式にも名を連ねる格の高い神社との事。1000年以上前から祭られてきたようです。
緑とのコントラストが美しい神門。
ここを通って、背後の石段を登ったところに社殿があります。
社殿に登る石垣は1000年の歴史を感じます。
1632年に消失して、5年後に再建されたものが現在まで、受け継がれてきています。社殿の奥には石灰岩地特有の奥に深い御神窟があります。
社殿から見下ろした巨樹の姿に見惚れてしまいました。
そのひとつは、御神木のカツラ。推定700年、高さ30メートル、周囲9メートル。
訪れる人もめったにいない、時が止まったかのような神社の杜でした。