第一人称=俺が西麻布のクラブを出たところから始まる。
俺は望月拓馬と言う名前の若造で相当な遊び人である。
ナンパだけでなく薬物の売買もする、しかも
外国人からカッパらったり、騙して取り上げたり、
買いたたいたりする本物のクズである。
俺にはヤクザすら一目置くフィクサーのような祖父がおり、
虎の威を借る狐よろしく、やりたい放題していたわけだ。
ところがある日、何者かに拉致される。
俺は当然の如く「俺を誰だと思っている。」恐れ多くも・・・
とやるのだが通用しない。それもそのはず、
あまりのクズさ加減に爺さんがお灸を据えようと、
仕組んだのだった。
俺はここで殺されるか、性根を入れ替えるかを迫られ、
仕方なく極悪人専用のマンションに連れて行かれ、
そこの管理人の男の助手になる。
そのマンションには世間から姿を隠さざるを得ない、
極悪人が住んでいた。そのほとんどが殺し屋??
そこの住人が起こす事件に巻き込まれ、
命がけで仕事をこなす拓馬の話が10編。
例によって、さもありなんと言う住人の話なのだが、
途中から管理人のオッサンの元妻と恋人が現れてからは、
あ~あ、と言う感じがした。
全く関係のない極悪人の話だけの方が良かったように
思ったのは私だけかな。