雀の手箱

折々の記録と墨彩画

滴る緑

2010年07月01日 | 日々好日
 雨に降りこめられる日、部屋の片付けをするうち、目をやった庭の緑の滴りのグラテーションに惹かれました。
 伸びた梅の新芽の黄色の分量がかなり多い緑から、槙の細葉のオリーブがかった濃緑と、その繁みの下の暗がりにいたる間のあらゆる段階の緑が雨に洗われて輝いています。目の前の柿の広葉は、やわらかな緑の重なりで、それぞれの葉の影を映してかすかな風にそよいでいます。老鶯の年季の入った達者な鳴き声も聞こえてきます。
 体に湿気が齎す痛みがあっても、このたっぷりとうるおった緑の様相の中に身を浸すのは嫌いではありません。

 対パラグァイ戦のサムライ達の真剣勝負に目を離すことができずに、遂にPK戦までを観戦しました。ブラジル・フッチボールとは様変わりの、涙が出そうなほどのチームワークが共感を呼びます。思えば日本も強くなったものです。
 注射に出かけた整形外科でも、また信号待ちをしている人、自転車を漕ぎながらすれ違うの人のなかにも、欠伸をしている人を見かけました。

 体内時計が狂いっぱなしの、まるで時差ぼけのような日々ですが、4年に一度の世界の祭典を楽しんでいます。