雀の手箱

折々の記録と墨彩画

山形からの夏便り

2010年07月05日 | 日々好日
 今年も山形からさくらんぼが届きました。今年のさくらんぼは佐藤錦の大粒です。
 ぎっしりと行儀よく並んでつやつやと輝いています。
 20世紀の最高品種と呼び声高い佐藤錦ですが、地方の果物店では佐藤錦といっても、これほどのものはお目にかかることはありません。
 一昨年ご主人が亡くなられて、子供さんたちは東京暮らしですから、おひとりになられて、お寂しい暮しですが、生まれ故郷とあって、姉妹やお友達との往来も頻繁で、充実した毎日のようです。送り主は娘のつれあいの長姉です。
 お礼の電話でのやりとりのなかで、今年は四月の寒波で生育が遅れ、今が最盛期なのだけど、天候に恵まれず日照が足りなかったので、赤の発色がよくないとさくらんぼ農家の方たちは嘆いておられるといっておられました。さらなる禍は、昼も夜も見回りをしているのに、隙間を衝いて大量のさくらんぼが盗まれ、一年間の苦労が水の泡になる被害にも悩まされているということでした。
 お天道様の気紛れは致し方ないとしても、タチの悪い心無い所業だけは何としても食い止めなくてはあまりに気の毒です。奇妙な世の中になったものです。

 このところ雨の被害が各地で続いています。水害に遭われた地域の方に、せめて被害の軽いことを祈って心よりお見舞い申し上げます。