雀の手箱

折々の記録と墨彩画

雨の日のすさび

2011年05月10日 | 雀の足跡
 浪花いばらが盛りです。ネットでご教示いただいた薔薇の原種の一つです。
 一重咲きで、芳香の花の径は、8センチ余りで、五弁の白い花には媚がなく、気品高く気に入りの品種です。洋バラのように手がかからず、耐寒性にも耐暑性にもすぐれた逞しさです。

 友人の庭に咲いていたのを挿し木して育てたものです。山で見つけたのを移したという友人は、オオイバラ、とかヤマトバラとか呼んでいましたが、素性を教わったのはコメントをくださるRHさんからでした。
 「夏椿?」と聞かれることもありますが、れっきとした蔓性のバラの仲間です。

 貝原益軒の「大和本草」には「金罌子」と漢字で書かれ、「ナニワイバラ」と片仮名がふられているそうです。キンオウシのオウに櫻を当てることもあるそうですが、秋に大きく膨らんだ水甕様の赤橙色の実をつけるところからの命名でしょう。
 別名も多く、白玉帯、下山虎、刺藤棘、ちょうせんバラ 等など。

 残念なことに、花期が短く、いっせいに花を開いては、大きな花びらをはらはらと散らしてゆきます。  


 何枚か画いた中からの一枚です。



 白抜きで残す塗りつぶしを練習するために、今日も著莪で挑戦しました。
 何時もは浪花いばらのように、自分で纏ったと思ったものを1点か2点記録として挙げるのですが、今回は模索の過程を敢えてUPしました。ひとつは自分のために変貌の過程を痕跡で残すためでもあります。

 前回のスケッチから、最期は一切見ずに一気に仕上げる試みまでです。(下の2枚)まだまだですが今月の提出作品にするつもりです。