例によって出張の合間を使って、何軒か食べ歩いてみた。
初日のお昼には諸般の都合で、たまたまそこにあった適当な中華料理店に入ってみたりした。そこで食べたラーメンは、どうってことないスープに、大量にのっけられたワカメがさらにどうってことない感を増していたのだが、麺が見事な縮れ麺で、ちょっと茹ですぎみたく、その麺そのものの良さがスポイルされている気もしたけど、やはり自分の地元とはまた違う味わいがあることを認識したラーメンだった。
そして、初日の夜、ラーメン好きの同僚とともにあの「とっちゃんラーメン」へ。
東京出張では、子どもの頃に憧れながら、今まで乗ったことのなかった関東の私鉄に乗ることができるのも楽しみの一つなのだが、今回は初めて西武鉄道に乗ることができた。西武新宿から新宿線~拝島線と乗り継ぎ、終点ひと駅前の西武立川という駅に降り立ったのはほぼ日が暮れようとしている頃。その駅前のだだっ広い空き地に驚いた。東京にもこんなところがあったんだ。
その西武立川駅から(バスもあったんだけど)タクシーで「とっちゃんラーメン」へ。とっちゃんさんには取り急ぎ名刺を渡し、開店のお祝いを何もしなかったことをお詫びし、「醤油らーめん」をいただいた。レンゲにのっけて提供される揚げ玉子が独特。自家製の中太麺は、とてもしっかりとした感触。昨年の5月にうちまで送って下さった試食キットをいただいた時の、あのモチモチツルツルプリプリシコシコの麺をさらにパワーアップした感があった。
その昨年5月にいただいた試食キットが鉄観音で豚骨を炊いたというかなり濃厚かつ超個性的スープだったので、私としてはその印象が強く残っており、きっとお店でも何らかの形で濃厚系の味を出してるんだろなと思っていたが、実際にお店で提供される醤油ラーメンは意外にあっさり目な中に複雑な滋味を味わえるスープだった。実は昨日までは白濁させたスープをとっていたのだけど、あっさり系に替えてみたということだった。チャーシューは肩ロースを奢った豪勢なもの。といっても分厚さのあるステーキ感で食わすようなものではなく、ラーメンの具としてバランス良く存在しているのだが、しっとりと肉々とした味わいがこれまたウマイ。昨年5月の試食キットでの強烈な印象を彷彿とさせるチャーシュー。また、煮込み中のチャーシューを厨房でちょっと拝見させていただいた。
今後もお客さんの声をモニターしながら土地の人の好みを模索しつつ、少しづつ変化して行くのだろうな。
開店10日目の訪問だったが、とっちゃんの話だと、お昼にはどっとお客さんが来てくれるらしい。夜はそういう混雑にはならないが、私がお邪魔していた間には、コンスタントに入れ替わり立ち替わりやってくるお客さんが絶えなかった。中には毎日食べに来てくれる方もいるそうで、リピート率はいいようだ。
翌日には、渋谷の「喜楽」でワンタン麺を食べた。
詳細は「出張ついでの東京ラーメンツアー」として後日アップしようと思う。