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夜鳴きや@山科区大塚:ナミ
ひと仕事終えた帰り、ふと前を通るとノレンが出ていたので寄ってみた。今は土日月が定休日な夜鳴きや、クルマでしょっちゅう前の道を通りかかるが、営業している時間に通りがかることは滅多にない。しかもお店の前の駐車スペースは空いている。だから、なんだかチャンスのように思えてきたのと、ここのところお店で味わうラーメンを食べる機会がしばらくなかったこともあって、つい足が向いた。注文は中華そばの「並」。
大盛りとかチャーシューメンにすると極端に高価になる。また、画像では見にくいが「めし小」が200円、「めし中」が250円。「中華そば」と「めし」を同時に注文するとゴハンは後で注文してください!と叱られる...とかいう話をネットのあちこちで見かけるが、アレは都市伝説ではあるまいか?
あの大声で喋ることが仕事みたいだった大将亡き後、大将の奥様と娘さんのお二人でお店を切り盛りされるようになってはや幾年。細やかなお気遣いを感じる接客はとても丁寧。
お冷を提供すること、中華そばを調理すること、ゴハンをよそうことに特化された厨房と店内のレイアウトは、かつての木造モルタル造りの西入玄関だった旧店舗時代から、新しく南入玄関のコンクリート建築になってもほぼそのまま継承されている。名物タクアンもむかしのまんま。ニンニク醤油漬けは…お願いすれば出してくれるのであろう。
ネット上では「昔に比べ味が落ちた」という評判を見ることは多い。確かに、デフォルトでコショウがふりかけられていたあの頃と、同じではないと思う。鶏ガラに背脂で仕込む出汁は基本的には同じとはいえ、少し赤っぽい色味のスープはやはり「夜鳴きや」独特のもの。この日はモヤシを切らせてしまったいうことで、モヤシ抜きな分チャーシューを少し多めに足してくれるという、却ってありがたいサービスだった。かつて後味が長く舌に纏わりつく花鳥風味が強かった印象は今回の中華そばにはあまり感じられず、夜鳴きやの中華そばは「昔に比べて今の時代に合わせて変わってきた」ということではないだろうか。この日の中華そば、少なくとも味が落ちてダメダメなんてことはまるで感じないクオリティだったけどなぁ。
そして途中からテーブルに置かれている名物タクアンのさらに傍らにある唐辛子味噌を少々スープに加えていただくと、一味加わってまた楽しめる。また今回、麺の加減が絶妙で、昔と変わらぬストレート細麺が食べている間に終始しなやかなコシを主張してくるのだ。あれ?夜鳴きやって、こんなだったっけ?夜鳴きやでは昔っから麺茹ではテボを使わず麺を湯に泳がせ平ザルでとるやり方。茹で時間はタイマーなどで管理せず、あくまで作り手の勘。この日、午後3時を過ぎての入店で空いていたため、というのもあったのかな?
3月に入ってこのかた、自分自身がまともにお店のラーメンを食べに行ける機会がなくて久々にありついたというのもあったのかもしれないが、この日の夜鳴きやの「昔と違う」は、かなり良い印象での「昔と違う」であった。
近頃の山科といえば、東野の「麺屋裕」と薬大前「つけ麺夢人」コンビが頑張っているとはいえ、薬大前「風火なかまる→豚人」、名神高速と山科川が交差するところにあった「味の名門勧修寺店」、北花山の「月光ラーメン」、椥辻の「つけ担々麺市右エ門」と閉店が相次ぐ。そんな中、夜鳴きやはコンクリート造りの店舗になってもその佇まいには文化財的な価値を強く感じる。今後もどうか、末永く続いて欲しいと願う。
夜鳴きや (ラーメン / 東野駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.5
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