意外なところで意外なつけ麺。

某チェーン店の総本部。京都市内ではない京都府南部の某店。

なんと、全粒粉麺の自家製麺。
しかも、なんと「冷や」と「あつ」、両方できるという。
せっかくだから「あつ」で注文。
切り刃番手12番程度の太麺は茹で上がったまんまの状態で、麦の香りをたたえながら運ばれて来る。
集めた情報によれば、店主はなかなか研究熱心らしく、東京の方まで食べ歩きもしているようだ。
なるほど、麺はさすがになかなかのもの。あつもりゆえに、ぼわっとした弾力感があるが、冷水で締めた状態を想像しても、かなり実力のある美味い全粒扮麺だと思う。

一方、つけ汁には味玉が丸ごと一個と細かな薄切りのチャーシュー、刻んだ白ネギが入る。
酸味もそれなりに加えてつけ麺のつけ汁に仕立てているが、そのままでも飲めてしまう程度であえてスープ割りをお願いしたくなるほどの強さがない。また、出汁の旨味が大して感じられないところは麺が秀逸なだけに、惜しい。
つけ汁のもっていきようによって、素晴らしい一品に変貌する可能性を秘めた一品だと思った。
あるいは、このお店の得意技にもっと絡めてみてもいいようにも思う。