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生粉打 作美@甲賀市甲南町野田:梅おろしそば(大盛)
先日の「らーめん みふく」も、移転後の初訪だったが、ココもまた移転後の初訪。以前の店舗はホント田舎の山あいにある、映画のロケ地にさえ出来そうな風情バツグンのロケーションだった。それは良かったのだが、作られる蕎麦は数量限定で先着順の早いもん勝ち。せっかく信楽の山奥まで足を運んでみても、タイミングによっては食いっぱぐれてしまう...ということも、口コミ人気が高まるにつれ多くなってきたこともあったのだろう。
移転したのは昨年(=2017年)9月1日のことだそうな。新築の店舗は「作美」の看板が無ければまるでこの辺りの新築分譲住宅と間違えてしまいそうな感じ。移転により大きく変わったのは、場所や店舗のみならず、原則的には前日の16時〜20時までの間に予約を入れておくシステムになったこと。これはいいことだ。予約さえできれば、食いっぱぐれることはないからねぇ。逆に、ちょっと面倒くさくなった&フラッと食べに行ってありつける可能性は極めて低くなったとも言えるけど、現地まで行って食いっぱぐれるよりは、確実に予約し安心して現地に行く方が精神衛生上もずっと良い。
営業時間となりノレンがかかると、新築の分譲住宅ぽい建物が辛うじて店舗然となる。
移転前はみんなで囲炉裏を囲んで...みたいな客席もあったが新しい店舗は全てテーブル席。店内、妙に音の反響がライブ(良く反響する)なので、話す声が大きくても小さくても、なんだか妙な響きが加わってしまい、ちょっと会話がしづらい感。広くて伸び伸びとしているのはいいんだけどねぇ。
「おしながき」を見る。「暖かい蕎麦」は、正しくは「温かい蕎麦」だと思うが、そのことよりも、これから暑くなる季節にもあたたかいメニューを提供するようにしたことに関心が向く。と、いいつつ、注文したのは冷たい方の「梅おろし」を大盛りで。
やがて、出来上がってきたのはこんなヤツ。大根おろしの上に、どん!とでっかい南高梅の梅干し。カラフルな三色刻み湯葉。そして何より極太麺の十割蕎麦。画像からは分かりづらいが、製麺機の切羽番手的にいえば#12程度の太さはあると思う。いや、手打ち蕎麦なのでこういう例えは適切でないとは思うけど。
最初は、蕎麦だけをチルチルと啜っては、蕎麦の素朴な味わいを堪能する。そのあとは塩で味わい、次いで、ツユとともに味わい、やがては細薄りの花カツオを加えていただく。なんといっても、蕎麦の太麺の食感がホント素晴らしい。もちろん、その蕎麦を味わうための梅干しは酸味ほどほど大根おろしと梅肉の妙。ツユの出汁加減等、周辺アイテムとともに味わう楽しみも事欠かない。ということで、大盛りの蕎麦は、じっくり味わいつつも、スルッと喰ってしまう。そして...
確かめたワケではないが、おそらく蕎麦を茹でるのとは別に「蕎麦湯」専用としてトロトロ感が十分に感じられるまでに濃密な蕎麦湯。これがまたたまらない。そのまま頂いて、さらに残ったツユと割って...たまりませぬ。
さらに、当日来場者へのサプライズとして振る舞われた「蕎麦の刺身」。
おそらくは、その厚みから麺帯として仕込む生地とは別に仕込まれたものと思われる。ワサビ醤油にちょっと浸して、麺としていただくのとはまた違う形で蕎麦の風味を楽しめる。ああ、お酒が欲しくなるではないか。イケナイイケナイ。...これは意外なサプライズだった。
以上、完全予約優先はいささか面倒であれ、一旦予約が成立すれば、ココでしか味わえないお楽しみを保証してくれる。
18歳未満お断りというアダルトなレギュレーションは、まさにオ・ト・ナの楽しみを堪能させてくれる、素晴らしいお店。
生粉打 作美 (そば(蕎麦) / 甲南駅)
昼総合点★★★★★ 5.0
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