DEN BAR 以蔵@高島市新旭町:極白(濃厚鶏白湯)Cセット(チャーハン)

情報を知ったのはコチラのブログから。バイクに乗って湖西道路を北上し、そのままR161を敦賀方面に走っていけば、道が空いてさえいれば一時間と経たぬうちに到着。行ってみればソコはJR湖西線の高架下。しょっちゅう電車が行き来する。湖西のお店ということで、クルマ・バイク推奨かと思いきや、JR新旭駅から徒歩400mと、意外に公共交通機関でもたやすく行くことの出来る物件と気づく。
店内、空席も十分にあったのでそのまま入店しようとすると「ちょっと待って!」とスタッフからストップがかかる。 え!?いきなり出入り禁止!? と思いきや、店内に空席はあるけれど、いま駐車場のところ(ちょっとお店から離れたところにあるような意味だったと思う)で3つのグループ客がクルマの中で順番を待っているから、その人達が食べ終わって出るまで待つか、今日は諦めて帰ってくれ、と言う意味のことを告げられる。が、しかし、新旭駅周辺に代替が利くようなお店がオイソレとあろうわけがなく、このままランチ難民になってしまうのは本意ではないので、覚悟を決めて、店先で待つことにした。
なるほど店内は空席もあったけれども、3列シートのミニバンで乗り付けていたグループ客が複数いらしたこともあって、3名で回している店内はかなりテンパったムード。外で待っている私に気づいているのかいないのか、目線を合わせようとしない。混雑するような事があれば、外待ち出来るスペースは十分にあるので、ウエイティングシートなり行列ロープを張り巡らせるなり、丸イス並べて置いとくなり、外待ち客対策は何なりと出来ることと思うが、改元に伴う大型連休最終日にあたり、お店としてはコレまでにないピークを迎えている様子だった。その様子に私は、きっと開店したばかりの新店なんだろうなと思い、まあこういうこともあるわいなと、1時間程度は待つ覚悟で店先に立つことにした。
そして、約20分経過。先程まで賑わっていたミニバンのグループ客は食事を終えて、精算して、お店を後にしていった。店内に1グループはまだ食事中だったが、ソコ以外はすべて空席という状況。しかし、クルマの中で待っているという3グループは訪れて来ない。そんな状況の中、依然提灯横で待っていると、「お待たせしてます。中へどうぞ。」と通していただく。少し離れた駐車場で待っているグループ客あと3団体いたのではないかと尋ねると、「待ってられなくて、キャンセルされました」とのこと。
一体、どこでどういうやり取りが行われていたのか私には皆目見当がつかなかったが、まあ、とにかくそういうことらしいので、入店。と、ここまで書くと、さも長い時間のことのように思われるかも知れぬが、実質は15分程度のことだったように思う。明らかだったのは、このお店が「満員で、お店の外にまで人が並ぶ」という状況を、これまでに経験していないんだろうな、ということだった。(だから、尚更いよいよこの連休にでも開店したばかりの新店だと思いこんでしまった)
通していただいたのはカウンター席右端のところ。店内、テーブルのあちこち至るところにこまめに灰皿が配置されている。また、先程までいたグループ客がさんざん吸っていたタバコのニオイがまだ残る。焼酎の瓶に阻まれて、厨房の様子は容易に観察できないよう工夫されている。
ラーメンのメニュー表を見ると、レギュラーメニューは極黒・極白・極赤・魚介つけ麺・極辛まぜそばの五種。セットメニューもあったので、濃厚鶏白湯という「極白」にチャーハンを加えCセットで注文。
メニュー裏面は夜営業用(?)のおでんメニューだった。昼営業でも注文....できるのかな???
で、しばし待つ後、出来上がってきた「極白」。さあいただこうとすると、さっきまでいたグループ客の精算がカウンター席右端の至近距離で行われる。なんか、レジのところで食事をしているようで肩身が狭い。して、その極白、なるほどスープはモミジ由来のトロみを感じさせ、スープのナカミも煮出され軟骨や肉片が伺える濃密さ。けれど、動物系由来の香りがほとんど感じ取れないのはこれ如何に。さらに、出汁の濃度はそれなりながらも、その特質をかき消してしまうようにさえ感じるタレの強さ。なんで、こうなる?
豚骨醤油は豚骨醤油、濃厚鶏白湯は濃厚鶏白湯、豚骨味噌は豚骨味噌というメニュー構成...もし、店内の厨房で毎日真剣勝負で豚の骨を、鶏のガラを、それぞれに煮出してスープをとっているのであれば、鶏と豚骨を組み合わせてテイスティングを重ねながら自店ならではの味わいを創造しようとするものではないかと思うが、このお店はどうもそうではないようだ。味わった上で感じ取るのは、こういう業界もそう云えばあるよなぁ...ということ。その事自体を否定するつもりはない。厨房でイチから動物系素材を煮出したりせずとも「コレは、また食べに来たい」と思わしめるようなクオリティでさえあれば、お店の味がそれ自体が、人を動かすものではないだろうか。
さらに、Cセットのチャーハン。具材豊かにして炒め具合も上々。なのに、経験したことのない酸味のようなものを感じるほどに、不思議に強い味付けがなされているのは何故?このお店の場合、ラーメンの類は提供しているとは云え、メインはお酒とおでん...なのだろうか?「特性豚骨スープの出汁おでん」もあるらしいがその豚骨スープは「特製」でなく「特性」だという。
結局、釈然とせぬまま、一応、注文したものは残さずいただいてお店を後にした。この日の店内の様子から、きっと開店したばかりなのだろうと思いきや、精算時に確かめてみると、オープンは今年の1月6日だったという。
 

ほぼノーゲストとなったお店の駐車場には、このお店にやってきたときと変わらない状態で、キャンディレッドメタリックのYAMAHA XJRがイグニッションキーを挿したままの状態で駐めてあった。ナンバープレートの部分は車台番号がわからないように赤いビニールテープでマスキング。まさかこの状態で公道を走行するとはちょっと思えない姿。そして、そのシート上に置いてあったハーフヘルメットは、旭日旗をあしらい〇〇愚連隊の文字が縦に描かれていた。この光景に、このお店の舞台裏を見てしまったような気がした。
 
 

DEN BAR 以蔵居酒屋 / 新旭駅
昼総合点☆☆☆☆ 1.0

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