十割そば夢創庵@甲賀市水口町下山:三味セット(細)&やまかけそば(太)

この日はナゼか蕎麦が食べたくて滋賀県内のお店をリサーチ。すると何やら面白そうなお店が。
以前は甲賀市信楽町牧のR307沿いで営業していたそうだが、まあ、その、いろいろあって、現在の地に店舗を移転してきた、という経緯らしい。
その、以前のお店があった場所には、現在「釜炊近江米 銀俵」がある。
あー、そうだった。そうだった。そういえばちょっと昔はあの場所、お蕎麦屋さんだった。
かつては国道沿いにあった店舗だが、今は住宅街のなかにあり、通りかかった時に偶然に見つけるというシチュエーションは、まず考えがたい。そんなだから、現在のこのお店に公共交通機関で訪れるというのはちょっと現実的ではない気がする。やはり、クルマか、バイクか、はたまた自転車か、だろう。
そして、おそらく固定客の多くは、信楽にお店があった頃からの常連さんか、もしくはそのコネクションか…だと思う。
駐車場にクルマを置いて入店しようとすると、お店の奥様がお出迎えしてくださる。そして、お店入口にある水道を使って石鹸で手を洗うよう求められる。なんか、いかにも手造りな水道設備だが、なんとコレ、手をかざすと自動で温かいお湯が出てくるようになっているのだ。そしてさらにアルコール手指消毒をした上で入店。もちろんこれら一連の装置と悉皆手洗いシステムは、コロナ禍ゆえにつくられたものだろう。それにしても入店前にここまでキチンと手を洗うように求められるのは、むしろありがたい。私達としても、食事の前にはキチンと手を洗いたいところだからね。ということで、「売り手よし・買い手よし・世間よし」の、まさに「三方良し」だ。
で、「いらっしゃいませ」と、あらためて奥様が持ってきてくだったのは「そば茶」。
店内、いかにも民家を改装した感じで客席空間もコンパクト。お品書きの短冊がコロナ対策の透明ビニールシートに遮られてちょっと見づらいけど、これも仕方なしといったところ。
その、コロナ対策の透明ビニールシートのところにも写真付きのメニューがある。これらをひとしきり確認した後、ワタシは「三味セット」を細麺で、同行者は「やまかけそば」を太麺で注文。このお店では太と細、二つの十割蕎麦が選べるようになっている。
しばし待つ後出来上がって運ばれてきた細麺の「三味セット」。
願わくば、太麺と細麺の両方を同時に味わうことが出来ればいいような気もするが、そこまでやろうとするとオペレーション的に大変かも知れない。
まずは、山菜そばから味わう。そういえばこの手の山菜って、永らく食べていないことに気づいたりして。
つづいて、とろろ。うずら卵のとろろも、永らく食べていないことに気づいたりして。
さらに、おろしそば。おろしそばは…先日、福井で食べたところだわ。
今回注文した細麺、麺として啜り込むときの食感、風味、蕎麦のカホリも長けていて、これらを三者三様の味わい方で楽しませてくるのは、初めて訪れるワタシのような見にはなかなか気の利いたメニューだと思った。
三味セットにはさらに、大葉に載せてワサビを添えた胡麻豆腐に、
さらにさらに、おはぎまで付いてくる。そういえば、おはぎなんて、そうとう永らく食べていないことに気づいたりして。(多分このブログに「おはぎ」が登場するのは今回が初かと。)
一方コチラは同行者注文のやまかけそば太麺バージョン。少し味見させて貰った。
きりっと魚介ダシの立ったツユの美味みに加え、太麺は太麺で、ちゃんと啜り込むことの出来る麺質に仕上げているのは秀逸。(自分でやったことないのでなんとも云えぬが、十割でこの「啜れる」感を出すのは、容易なことではないと思うんですわ)薬味の唐辛子は、ちょびっと加えてみても、かなりハードな辛味を発揮。こっちはこっちで、非常に食べごたえあるメニューと感じた。
総合的に見てこのお店、純粋に蕎麦という食べ物を味わいたい人で、コロナ対策歓迎派な方には向いていると思う。奥様のとても丁寧なもてなし・お気遣いにワタシは居心地の良さを感じた。

逆に、コロナ対策に慎重になりすぎるのは嫌いで、蕎麦を食べさせるお店の中に空間的な楽しみを見出そうとする方にはあまり向かないかも知れない。店内が結構狭いことにくわえて、コロナ対策のビニールシートであちこちが遮られているため、そうした点に居心地の悪さを感じる人もあるかも知れない。

ただ、ワタシとしては、ぜひ、又来てみて食べて見て味わいたい、と、そう思う、いいお店です。
また、近頃はラーメンばっかりじゃなくて、蕎麦を求めてお店に行く事が増えつつあるけど、日本蕎麦って、ラーメン以上に造り手の考え方や哲学がもろに感じられるもののような気がしてきていたりもしているかなぁ?
とにかく、食べに行くことが楽しい。なにより、コレが一番ですね。


夢創庵そば(蕎麦) / 三雲駅
昼総合点★★★★ 4.5

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