三草二木 西圓寺温泉@石川県小松市野田町【2024弥生 北陸の旅#8】

この日、「うどん茶屋海津屋」で氷見うどんを食べた後は下道をのんびりと走って13時30分に早くも「道の駅 めぐみ白山」に一旦到着。そこでネット検索しながらこの日の日帰り温泉をどこにするかを探したところ、選択肢が実に多くてどこに行こうか迷うほどだったのだが、そんな中で、とりわけなんだか面白そうな場所を発見したので早速行ってみた。歴史を感じる古い木造建築を囲むようにして駐車場が整備されているが、現地までの道は住宅街の結構狭い路地を通るので、大柄なクルマで行くとちょっと苦労するかも知れない。(車幅174cmのキャンパー厚木puppyシリーズはこういう時に真価を発揮する?w)

クルマを降りて、施設入口らしきところを目指すと...

「正面玄関にお廻り下さい」とある。

地図に赤い点線で描いてあるルートを辿ると、なにやら鐘楼のような...いやこれは鐘楼そのものではないか。

さらに歩みを進めると、苔むした中庭を挟んで格調高い木造の寺院建築が現れる。

その姿は、どう見てもお寺さんの本堂だ。そこに、その正面を覆うちょっと新しめの日除幕。

目的の日帰り温泉施設のエントランスは、さっきの本堂の右にあった。石川県の古民家によく見ることのできる、二枚の引き違い扉による玄関。

玄関で脱いだ靴を靴箱にしまって上がると、板張りの床。

入浴料金は490円と、銭湯並み価格。旅の途中の日帰り湯として、「安い」のはやはりありがたい。ところで「露天の湯が低温で入浴に適さない」とはコレ如何に???

温泉は「猿乃湯」と「亀乃湯」の二つがあり、この日の男湯は「猿乃湯」の方だった。詳しくはコチラコチラのサイトをご参照くだされ。ナトリウム-塩化物泉(高張性中性高温泉)。緑と白が混ざるにごり湯で、温度調整のため循環はしているが加水なしの濃厚な湯。金気臭と薄く硫黄の香りも感じられる。濃さはあるが刺激のないやさしい湯で、つるつるすべすべな肌触り快く、舐めるとイイ感じのち薄塩ダシ味と鉄味。前日に訪れた「氷見温泉郷 総湯」は長湯をすると却ってちょっと疲れてしまいがちになる程、強力な塩化物泉だったが、ここのお湯はぬるめなこともあって、芯からリラックスできてなが〜く入っていることが出来る実に素晴らしい湯だった。ただ、この日の露天風呂に関しては、加温機能が故障しているのか非常に冷たく、それでも入っている人もいので私もちょっと試してみたけど、足をつけるだけでもう寒くなったので、痩せ我慢するのはやめておいたw

湯から上がって、「どうぞご自由にご利用ください」と書かれてあったので足を踏み入れた「西園寺カフェ」の部分。といっても、やはりココは、どう見てもお寺の本堂だ。決定的に違うのは、本来ならご本尊様が鎮座ましましているであろうところに何も置かれていないというか、まだ三月ということで雛人形が飾られていること。

どうしても気になるので、カフェのスタッフさんに聞いてみたところ、ココはやはり「お寺だった」だという。先の住職さんが亡くなったあと、後継者がいなくなったところを社会福祉法人がリノベーションし、さらに温泉を掘り当て、日帰り温泉施設として再生させたのだという。「長年続いてきたお寺が廃業する」ということが実際にあることをこの日初めてリアルに知ったが、考えてみれば今の世の中、こうした事例はそう珍しいことではないのかも知れない。

この日、利用者の姿はなかったが、施設内には無料の足湯なんかもある。そして、この温泉施設は地元の石川県小松市野田町の町民の皆さんは無料で利用できるそうな。コレは羨ましい。
実は、私の両親の実家は石川県小松市〇〇町で、幼少の頃は度々訪れ、夏休みは丸ごとその〇〇町で過ごしたものだった。だから、今回の旅のついでに、ちょっとお墓参りにも訪れたのだが、もし、その石川県小松市〇〇町にこのような施設があったとしたら、そりゃあ便利だろうなぁ...とリアルに思うのであった。そして今回のように、偶然にこのようなスポットを発見し、驚きの実体験を味わう面白さこそ、気まぐれ旅の魅力だとあらためて思った。




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