読み直しシリーズ、今回は「手塚治虫大全・全三巻」を読み返しました。2009年に購入した
ようですから、約11年ぶりの再読となります。さすがに三巻ともなるとなかなかの分量で、
完読にかなり時間を要しました。
様々なエッセイを集めたもので内容は多岐に渡り、書かれた年代としては1975年~85年頃の
記事が多数を占めているようです。なかには、1988年、お亡くなりになる前年に書かれた文章も
含まれています。
当然マンガやアニメに関する内容が多く、85年頃といえばすでに日本国内では空前のアニメブームが
起こっていて、大量にアニメ作品が排出されていたわけなのですが、その多くは依然進化がなく低レベル
だと嘆き、苦言を呈しておられます。「美形キャラ」「声優ブーム」そういったある意味作品の本質から
離れたところにファンが注目し、評価されがちな日本アニメ業界の状況を相当憂いておられるのです。
世界を相手にするなら、クオリティの高い、もっとグローバルな視点でアニメを制作しなければならないとも。
その頃私は、ちょうどアニメの視聴から離れていく時期であったわけで、ずばり手塚さんほど鋭く本質を
見極めていたわけではなかったけれど、なにかしら薄っぺらなブームに踊らされるみたいなのが嫌で、
アニメをあまり見なくなったのは、そうしたことも理由のひとつだったのかもしれません。
時が流れ、まさか海外で日本のマンガやアニメ文化がこれほど受け入れられるようになるとは、さすがの
手塚さんも予見はできなかったでしょう。でもどうなんだろうか、手塚さんが指摘した海外へ打って出る努力や
工夫を重ねたから成功したというよりも、向こうさんの日本文化に対する理解が深まって、勝手に懐深く
受け入れてくれただけなような気もします。
アニメの本質、あるいはアニメ業界の体質なども、そんなに進歩してはいないようです。キャラブームや
声優ブームなどなどは、当時よりもっとすさまじく、過激になっている気さえしますよね。でもまあ、
アニメに対する見方や楽しみ方が細分化したというか、様々なジャンルのアニメが大量に生産され
放映されるので、こちらの好み次第で選び、視聴できる時代であることは確かです。CGの力添えもあって、
とんでもなく粗悪なアニメ作品が大量生産されているってほどの低レベルオンパレードでもなさそうです。
超大量生産・作品乱立状況ながらも、その日本のアニメがグローバルスタンダードとなっている現況を
手塚さんがご覧になられていたら、どんな感想を述べられるのでしょうか。手塚さんのことですから、
若いクリエーターたちに刺激され、さらに魅力的なマンガやアニメを生み出して、自分がその先駆者なのだ
という気概で先頭に立ち走っていたことは間違いないでしょうけども。
朝のうち、すでに薄雲が広がり日差しは弱く、今のうちに外の作業をしておこうと思い、
オクラの支柱設置を始めました。一本立ちとはしたもののオクラ自身はまだか細くて、
この作業もう少し後でもいいのでしょうけど、隣の畝のキュウリの繁茂が著しくて、
この先ますます込み入った作業がしにくくなること間違いありません。
そんなこんなで、涼しいうちに力仕事をと思ったら、すぐに雲が晴れ、強い日差しが
降り注ぎ始めます。お陰様で汗まみれになって作業を続けました。でも基本天気は
下り坂、しばらくするとまた雲が多くなり、昼過ぎから弱い雨が降り始めました。
覆いを取り払ったので、あとはどこまで強い風に耐えてくれるかです。真ん中の苗の
アブラムシの勢力が蘇っていたので、再びガムテープで除去しておきました。
庭先でテントウムシ発見。できたらこのまま居ついてほしいのですけども。
薄いピンク色のアジサイが見頃ですね。元々こちらは裏側で、この逆サイドが本体です。
本体側にも同じくらい花をつけ、そちらもまもなく見頃を迎えそうです。
裏側へ大きく葉を茂らせ、下にあるアリストメリアのプランターを覆いつくし、埋没させて
しまいました。
母体に日が当たらない中、花を咲かせ続けているアリストメリア。アジサイの花期が終わったら、
茎を刈り込むことになると思います。