ハードバピッシュ&アレグロな日々

CD(主にジャズ・クラシック)の感想を書き留めます

リスト/ピアノ協奏曲第1番&第2番

2012-03-10 01:11:51 | クラシック(協奏曲)
本日はフランツ・リストのピアノ協奏曲です。リストはショパンと並びクラシックピアノにおける神様のような存在ですが、有名作の多くがピアノのソロ曲ということもあり、私としては馴染みの薄い作曲家でした。やはりオーケストラ付きでないとなんか物足りない気がするので。(同じ理由でショパンもピアノ協奏曲しか持ってません)調べてみるとリストはショパンと違い、後半生はかなり管弦楽作品に力を注いだらしいですね。交響曲も2曲、交響詩に至っては13曲も書いてます。どれも耳にする機会はほとんどありませんが。と言うわけで今も頻繁に演奏されるリストのオーケストラ作品と言えばやはり2曲のピアノ協奏曲となってしまいます。

ただ、さすがにこの2曲はどちらもなかなか充実した出来です。第1番は16分強しかない小品で、形式上4楽章に分かれてはいるものの実質は切れ目なく演奏されます。全体的に明るく華やかな曲調で、超絶技巧のピアニストとして知られたリストらしく縦横無尽にピアノが活躍します。特に美しい第2楽章のアダージョと、第4楽章クライマックスの盛り上がりが見事です。

第2番も20分弱の作品ですが、こちらは完全に単一楽章の作りとなっています。第1番に比べてより落ち着いた作品で、冒頭のセンチメンタルな主題がテンポや楽器編成を変えて何度も登場します。中盤の穏やかなアレグロ・モデラートの部分と、後半の勇壮なマルツィアーレの部分が聴きモノですね。



CDはボリス・ベレゾフスキーのピアノ、ヒュー・ウルフ指揮フィルハーモニア管弦楽団のものを買いました。1000円の廉価で1番&2番に加え、「死の舞踏」も入っているお得版です。「死の舞踏」はピアノ独奏付きの管弦楽曲で、題名どおり死をテーマにした暗い作品。途中ピアノが華やかな旋律を奏でるパートもありますが、オーケストラの方は不吉なテーマを延々と奏でます。昨日アップしたムソルグスキーの「死の歌と踊り」もそうですが、当時の作曲家はこういうテーマが好きだったんでしょうか?
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