本日はフィンランドの作曲家シベリウスの後期の代表作2作品を取り上げます。シベリウスの交響曲と言えば2番が有名で、私も以前から愛聴しておりましたが、後期の2作品も曲調的には同じで透明感あふれる響きと壮大なスケールが北欧の大自然を思い起こさせます。交響曲の形式を取りながらも一種標題音楽的な統一感を持っているのがシベリウス作品の特徴ですね。
まず第5番から。第1楽章は冒頭からホルンと木管が清らかな主題を提示します。途中、北欧の不安定な空のようにめまぐるしく曲調が変わりますが、最後はオーケストラが高らかに鳴り響き力強く終了。第2楽章は全体的にゆったりとした曲調。弦のピチカート、木管楽器が牧歌的な旋律を奏でます。第3楽章フィナーレは、弦のややせわしないトレモロが1分半ほど続いた後、満を持したように管楽器が荘厳な主題を奏でます。何度か変奏を繰り返した後、再び主題に戻り幕を閉じます。
第7番はシベリウス最後の交響曲ですが、にもかかわらず単一楽章で20分弱しかない異例の短さです。決して作曲途中に死んでしまったとかではなく(シベリウスは本作発表後も30年以上生きたようです)、これで“完成”です。短いながらも非常に豊かな曲想を持つ作品で、5分過ぎに現れる荘厳なホルンの主題、中間部の愛らしいロンド風の主題、そして荘厳なクライマックスが特に印象的です。交響曲作家シベリウスのエッセンスが凝縮された作品とも言えるでしょう。

CDはユッカ=ペッカ・サラステ指揮フィンランド放送交響楽団のものを買いました。シベリウスの交響曲は人気銘柄なので、世界中の指揮者達が録音していますが、やはりフィンランドの指揮者のものが何となく雰囲気が出るような気がします。またフィンランドという国は人口500万の小国にもかかわらず、このサラステに加え、サロネン、オラモ、カム、ベルグルンドと一流指揮者を続々と輩出しています。シベリウスの伝統が今も息づいているのでしょうね。
まず第5番から。第1楽章は冒頭からホルンと木管が清らかな主題を提示します。途中、北欧の不安定な空のようにめまぐるしく曲調が変わりますが、最後はオーケストラが高らかに鳴り響き力強く終了。第2楽章は全体的にゆったりとした曲調。弦のピチカート、木管楽器が牧歌的な旋律を奏でます。第3楽章フィナーレは、弦のややせわしないトレモロが1分半ほど続いた後、満を持したように管楽器が荘厳な主題を奏でます。何度か変奏を繰り返した後、再び主題に戻り幕を閉じます。
第7番はシベリウス最後の交響曲ですが、にもかかわらず単一楽章で20分弱しかない異例の短さです。決して作曲途中に死んでしまったとかではなく(シベリウスは本作発表後も30年以上生きたようです)、これで“完成”です。短いながらも非常に豊かな曲想を持つ作品で、5分過ぎに現れる荘厳なホルンの主題、中間部の愛らしいロンド風の主題、そして荘厳なクライマックスが特に印象的です。交響曲作家シベリウスのエッセンスが凝縮された作品とも言えるでしょう。

CDはユッカ=ペッカ・サラステ指揮フィンランド放送交響楽団のものを買いました。シベリウスの交響曲は人気銘柄なので、世界中の指揮者達が録音していますが、やはりフィンランドの指揮者のものが何となく雰囲気が出るような気がします。またフィンランドという国は人口500万の小国にもかかわらず、このサラステに加え、サロネン、オラモ、カム、ベルグルンドと一流指揮者を続々と輩出しています。シベリウスの伝統が今も息づいているのでしょうね。