本日は「Verve 60th レア盤コレクション」からカウント・ベイシー楽団の作品をご紹介します。当ブログでは1950年代後半から60年代初頭にかけてのルーレット時代を中心にこれまで何度もカウント・ベイシー楽団を取り上げてきましたが、本作はそのルーレットからヴァーヴへとレコード会社を移籍した1962年11月に吹き込まれたものです。もともとベイシー楽団は50年代前半から中盤にかけてヴァーヴに所属し、「エイプリル・イン・パリ」「ベイシー・イン・ロンドン」等の名盤を残していましたので、本作は約5年ぶりの古巣への復帰ともいえます。メンバーは総勢17名。全員列挙はしませんがサド・ジョーンズ(トランペット)、フランク・フォスター(テナー)、フランク・ウェス(アルト&フルート)、ヘンリー・コーカー(トロンボーン)ら50年代のヴァーヴ時代から在籍する古株と、ソニー・コーン&アル・アーロンズ(トランペット)、エリック・ディクソン(テナー&フルート)ら60年代から加入した新顔が混在しています。もちろんフレディ・グリーン(ギター)、バディ・キャトレット(ベース)、ソニー・ペイン(ドラム)の鉄壁のリズム陣も健在です。
全10曲。全てアレンジャーであるニール・ヘフティが書き下ろした新曲です。へフティとベイシー楽団はルーレット時代の「アトミック・ベイシー」「ベイシー・プレイズ・ヘフティ」でもタグを組んでおり、本作が久々の共演です。62年という時代を反映してか、ポップなR&B風の“Ain't That Right”のような曲もありますが、基本はベイシー楽団の伝統である古き良きスイングスタイルを踏襲した曲作りです。中でもお薦めはベイシーの軽妙なイントロに導かれるようにバンド全体が強烈にスイングする“I'm Shoutin' Again”、サド・ジョーンズのトランペットを大きくフィーチャーしたドスの利いたブルース“The Long Night”、フランク・フォスターのファンキーなテナーとそれに続くホーンアンサンブルが見事な“Jump For Johnny”、へフティ作の名曲“Li'l Darlin'”を何となく思い起こさせる歌心あふれるバラード“Rose Bud”あたりですかね。ベイシー楽団の数多い作品の中では地味な1枚ですし、内容の方も特筆すべきほどではありませんが、名手達によるソロと一糸乱れぬアンサンブルはさすがの安定感を誇っています。と言うより、この頃のベイシー楽団にハズレなどほとんどありませんが・・・
全10曲。全てアレンジャーであるニール・ヘフティが書き下ろした新曲です。へフティとベイシー楽団はルーレット時代の「アトミック・ベイシー」「ベイシー・プレイズ・ヘフティ」でもタグを組んでおり、本作が久々の共演です。62年という時代を反映してか、ポップなR&B風の“Ain't That Right”のような曲もありますが、基本はベイシー楽団の伝統である古き良きスイングスタイルを踏襲した曲作りです。中でもお薦めはベイシーの軽妙なイントロに導かれるようにバンド全体が強烈にスイングする“I'm Shoutin' Again”、サド・ジョーンズのトランペットを大きくフィーチャーしたドスの利いたブルース“The Long Night”、フランク・フォスターのファンキーなテナーとそれに続くホーンアンサンブルが見事な“Jump For Johnny”、へフティ作の名曲“Li'l Darlin'”を何となく思い起こさせる歌心あふれるバラード“Rose Bud”あたりですかね。ベイシー楽団の数多い作品の中では地味な1枚ですし、内容の方も特筆すべきほどではありませんが、名手達によるソロと一糸乱れぬアンサンブルはさすがの安定感を誇っています。と言うより、この頃のベイシー楽団にハズレなどほとんどありませんが・・・