広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

千秋公園の桜

2009-04-22 18:53:06 | 秋田の季節・風景
秋田駅近くの久保田城趾「千秋(せんしゅう)公園」。自然豊かな市民の憩いの場であり、秋田屈指の花見の名所で「樹齢約110年のソメイヨシノをはじめ、771本の桜(秋田市商業観光課のサイトより)」があるそうだ。
既に「満開」と報道される一方、今年は花つきが悪いという話を聞いて、あまり行く気がしなかったが、やっぱり秋田市民としては気になって、行ってみた。

公園裏側を登って本丸へ。いい運動になった。
2001年に復元された「久保田城表門」の内側
う~ん。老木っぽい桜だけど、まばらにしか咲いていない。

付いているつぼみは全部開いているから、開花状況としては「満開」なんだろうけど、あまりにも花の数が少ない。異常と言っていい。
望遠レンズで
たくさん花が付いていればきれいだったのだろうが、ほかの木もこの通りスカスカの無惨な状態。

晴れていれば太平山、町並み、二の丸の胡月池とツツジが見下ろせる場所。手前も池の向こうもソメイヨシノ。
露天や人は多いけど、花は寂しい

本丸の一部はまあまあの状態
テレビ局のカメラマンが一生懸命撮っていた。ここしか絵にならないのだろう。

これが満開のソメイヨシノとは思えない。丸めたティッシュを付けたみたいで…

この木は、下はそれなりだが、上部はまったく花がない

昨日の寺町のソメイヨシノと比べてほしい

左の白いのは終わりかけたコブシ。右がソメイヨシノ。
コブシの方が目立ってしまう
ヤマザクラの咲き方みたいだ。ソメイヨシノがこんな地味にしか咲けないなんて…
どうなっているのカァ

多くの人が立ち寄る表(東)側とは違い、近隣の市民に親しまれている裏側は、明るい林。カモシカやリスも出没する。勾配がきつい所もあるが、数年前に遊歩道が整備された。
スミレが咲いていた

群落も。しかも花色が濃い
日本は野生スミレの種類が多く、同一種でも花色などのバリエーションが豊富で、同定は難しいけど、どちらも「タチツボスミレ」だと思う。たぶん。
小さい頃から千秋公園に親しんできた者としては、こうした市街地の豊かな自然が千秋公園の大きな魅力・財産だと思うので、大事にしたい。

でもソメイヨシノの惨状はショックだった。木の老化だけでこんなになるだろうか? 根っこの環境が悪いとかかもしれない。

「花より団子」の方もいるだろうけど、この桜を「お祭り」「花見」として見せるのはどうかと思う。そういえば以前は秋田市のホームページで開花状況を随時更新していたはずだが、今年はそれがない。
秋田駅周辺のホテルは弘前や角館などを巡る花見ツアーの宿泊地となっているが、空き時間に千秋公園に来た観光客はこれが弘前や角館と同じ桜かと驚いてしまうだろうし、外国人には「コレガ日本人ノ誇ル桜ナノデスカ?」と誤った認識をさせてしまうかもしれない。千秋公園での「桜まつり」は中止して、秋田市民には後のツツジや市内他地域の桜に振り分けた方がいいようにも感じてしまった。

この状態では植え替え基金を設立するのも納得だが、こうひどくなる前に、もっと早く手を打てなかったのだろうか。(多少やっていたとは聞いているが)弘前公園(弘前城)も古い木だが、リンゴの剪定技術を応用して手入れし、見事な花を咲かせている。
秋田市公園課の植え替え基金の紹介ページではきれいに咲いていた時の写真が掲載されているが、むしろ今年の惨状を紹介すれば、寄付に賛同する人が増えるかもしれない。(http://www.city.akita.akita.jp/city/ur/pc/sakura/default.htm ←このページの右上の「本丸」という写真の右端が、本記事いちばん上の木を反対側から撮ったもの)僕は寄付するほどおカネがないので申し訳ないですが。
下の県職員住宅周辺ではタンポポが咲いていた。今年初めて見た。
※翌年2010年の千秋公園の桜はこちら
コメント (4)
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