標識・信号機シリーズです。
●要らない標識?
冒頭の写真は、秋田市中心部の小さな道路に立つ、2つの道路標識。傾いていて、やや古そう。
上の標識は「自転車及び歩行者専用」。下は「大型貨物自動車等通行止め」。
意味は、上の標識で「自転車以外の車両はすべて通れない」ことになり、当然大型貨物自動車も通れないのは明白なのに、下の標識でさらに「大型貨物自動車などは通れない」と、大型貨物自動車の通行を二重に禁止している。
矛盾してはいないが、下の標識を設置する意味がない。
この周辺には、自転車及び歩行者専用の規制がかかった道が多いのだが、大型貨物自動車通行止めの標識があるのは、ここだけ。この道の反対側にすら設置されていない。
この先が大通りなので、トラックが抜け道として使わないように強調の意味で設置されているのかもしれない。
●「信号は正常です」
秋田市中心部の幅の広い道路を横断する歩行者用信号機の柱には、こんな装置が設置されている。
「からだの不自由な方の押ボタンです」
押ボタン式信号機の黄色い箱とよく似ているが、こちらは白い箱。
正式には「交通弱者用押ボタン」という(交通弱者の意味が違うような…)のだが、要は横断に時間がかかる人のためのボタンで、これを押すと、青信号の時間が長くなる。(信号待ちの時間が短くなるわけではないようだ)
銘板に1999年製造とあったので、10年ほど前に設置されたようだ。
ただ、秋田市中心部の場合、あまり設置する意義はないように感じている。それは次のような理由。
その中のいくつかの交差点のボタンはこうなっている。
「おしてください」と表示されているはずの下の窓は真っ黒。
ボタンを押すと「おまちください」と表示される上の窓には、ワープロで印字された紙が入っている。
「信号は正常です」
押してみると…
ピコピコピコ
押している間、電子音が鳴り続けるが、それ以外は変化がなさそう。
つまり、電源は入っているが、青信号を延長する機能はしていないようだ。
「信号 “は” 正常です」と言われると、「信号以外のどこかは異常です」すなわち、「このボタンは壊れています(けどそのままにしてます)」と言っている、つまり故障したのを放置しているのかと思った。
だが、考えてみると違うかもしれない。
この状態になっているのは、同じ通りの連続したいくつかの交差点。その中心の交差点は、何年か前、信号機のサイクルが変更されて「歩車分離式」になった。
それに伴い、その交差点を中心として前後の交差点の流れをスムーズにするため、交通弱者ボタンの機能を停止したのではないだろうか、という憶測ができるかも。
上記の通り、この交通弱者ボタンのシステム自体あまり意味がなさそうだし、使用停止している交差点で今後復活する可能性は低いと思う。撤去するにも費用がかかるのかもしれないが、このまま錆びていくのも見るに忍びない。撤去してしまった方がいいのではないだろうか。
【2017年2月16日追記】この後、2015年頃に、このボタン箱が新しいものに更新された(東北六魂祭会場となることを踏まえて?)。もちろん「おしてください」「おまちください」が点灯する。
●鼻高々の信号
秋田市中心部のある交差点。車両用の信号機は古い横型だが、うち1台だけ、2002年製造の縦型のものが設置されている。
この信号機
正面から見ると気づきにくいが、
角度を変えると何かヘンじゃありません?
真横からみると分かる。
黄色のフード(庇)だけ長い!
上下のフードに比べて、中央の黄灯のフードだけ若干長く(深く)、「鼻が高い」ように見える。
前にも取り上げたが、信号機のフードの長さは、長短のバリエーションがあり、各県警の方針や製造メーカーによって使い分けられている。
中でも、「小糸工業」というメーカー製の縦型信号機は、てっぺんの赤灯のフードだけ長く、下の2灯分は少し短い規格の製品が出回っている。積雪対策だろう。
(再掲)弘前市土手町の小糸工業製信号機。上のフードだけ少し長い
そして、以前、信号機の設置工事を見たが、メーカーからは本体とフードが別々に届き、現場で本体にフードを取り付けていた。
ここで取り上げている信号機も、小糸工業製。
したがって、設置時に現場で取り付けた際、上に付けるべき長いフードを、間違って真ん中に付けてしまったのだろう。
他メーカーの信号機では色によってフードが異なることはないから、意識せずにうっかりやってしまったのかもしれないが、見れば違和感を感じるはず。
施工業者は設置した後で気付かなかったのだろうか。発注した県警も写真や現地で確認をしないのだろうか。特に不都合はないから、このままでいいと思うけどね。
さて、2月8日付で、秋田県警察本部の本部長が交代することになった。
今の本部長は大阪府警刑事部長(県警本部長よりエラいの?)になり、後任は今の警察庁交通規制課長がやって来る。
警察庁交通規制課といえば、全国の信号機や標識の総元締めだ。
新しい県警本部長に、秋田県の信号機や標識はどう映るだろう。※続きはこちら
●要らない標識?
冒頭の写真は、秋田市中心部の小さな道路に立つ、2つの道路標識。傾いていて、やや古そう。
上の標識は「自転車及び歩行者専用」。下は「大型貨物自動車等通行止め」。
意味は、上の標識で「自転車以外の車両はすべて通れない」ことになり、当然大型貨物自動車も通れないのは明白なのに、下の標識でさらに「大型貨物自動車などは通れない」と、大型貨物自動車の通行を二重に禁止している。
矛盾してはいないが、下の標識を設置する意味がない。
この周辺には、自転車及び歩行者専用の規制がかかった道が多いのだが、大型貨物自動車通行止めの標識があるのは、ここだけ。この道の反対側にすら設置されていない。
この先が大通りなので、トラックが抜け道として使わないように強調の意味で設置されているのかもしれない。
●「信号は正常です」
秋田市中心部の幅の広い道路を横断する歩行者用信号機の柱には、こんな装置が設置されている。
「からだの不自由な方の押ボタンです」
押ボタン式信号機の黄色い箱とよく似ているが、こちらは白い箱。
正式には「交通弱者用押ボタン」という(交通弱者の意味が違うような…)のだが、要は横断に時間がかかる人のためのボタンで、これを押すと、青信号の時間が長くなる。(信号待ちの時間が短くなるわけではないようだ)
銘板に1999年製造とあったので、10年ほど前に設置されたようだ。
ただ、秋田市中心部の場合、あまり設置する意義はないように感じている。それは次のような理由。
1.元々の青信号の時間が長いため、渡りきれないケースはあまり考えられない。
2.押ボタン式信号と勘違いするのか、信号待ち時間が短くなると誤解するのか、単に目の前にボタンがあるから反射的なのか、利用対象者ではなさそうなのに押してしまう人がけっこういる。
2.押ボタン式信号と勘違いするのか、信号待ち時間が短くなると誤解するのか、単に目の前にボタンがあるから反射的なのか、利用対象者ではなさそうなのに押してしまう人がけっこういる。
その中のいくつかの交差点のボタンはこうなっている。
「おしてください」と表示されているはずの下の窓は真っ黒。
ボタンを押すと「おまちください」と表示される上の窓には、ワープロで印字された紙が入っている。
「信号は正常です」
押してみると…
ピコピコピコ
押している間、電子音が鳴り続けるが、それ以外は変化がなさそう。
つまり、電源は入っているが、青信号を延長する機能はしていないようだ。
「信号 “は” 正常です」と言われると、「信号以外のどこかは異常です」すなわち、「このボタンは壊れています(けどそのままにしてます)」と言っている、つまり故障したのを放置しているのかと思った。
だが、考えてみると違うかもしれない。
この状態になっているのは、同じ通りの連続したいくつかの交差点。その中心の交差点は、何年か前、信号機のサイクルが変更されて「歩車分離式」になった。
それに伴い、その交差点を中心として前後の交差点の流れをスムーズにするため、交通弱者ボタンの機能を停止したのではないだろうか、という憶測ができるかも。
上記の通り、この交通弱者ボタンのシステム自体あまり意味がなさそうだし、使用停止している交差点で今後復活する可能性は低いと思う。撤去するにも費用がかかるのかもしれないが、このまま錆びていくのも見るに忍びない。撤去してしまった方がいいのではないだろうか。
【2017年2月16日追記】この後、2015年頃に、このボタン箱が新しいものに更新された(東北六魂祭会場となることを踏まえて?)。もちろん「おしてください」「おまちください」が点灯する。
●鼻高々の信号
秋田市中心部のある交差点。車両用の信号機は古い横型だが、うち1台だけ、2002年製造の縦型のものが設置されている。
この信号機
正面から見ると気づきにくいが、
角度を変えると何かヘンじゃありません?
真横からみると分かる。
黄色のフード(庇)だけ長い!
上下のフードに比べて、中央の黄灯のフードだけ若干長く(深く)、「鼻が高い」ように見える。
前にも取り上げたが、信号機のフードの長さは、長短のバリエーションがあり、各県警の方針や製造メーカーによって使い分けられている。
中でも、「小糸工業」というメーカー製の縦型信号機は、てっぺんの赤灯のフードだけ長く、下の2灯分は少し短い規格の製品が出回っている。積雪対策だろう。
(再掲)弘前市土手町の小糸工業製信号機。上のフードだけ少し長い
そして、以前、信号機の設置工事を見たが、メーカーからは本体とフードが別々に届き、現場で本体にフードを取り付けていた。
ここで取り上げている信号機も、小糸工業製。
したがって、設置時に現場で取り付けた際、上に付けるべき長いフードを、間違って真ん中に付けてしまったのだろう。
他メーカーの信号機では色によってフードが異なることはないから、意識せずにうっかりやってしまったのかもしれないが、見れば違和感を感じるはず。
施工業者は設置した後で気付かなかったのだろうか。発注した県警も写真や現地で確認をしないのだろうか。特に不都合はないから、このままでいいと思うけどね。
さて、2月8日付で、秋田県警察本部の本部長が交代することになった。
今の本部長は大阪府警刑事部長(県警本部長よりエラいの?)になり、後任は今の警察庁交通規制課長がやって来る。
警察庁交通規制課といえば、全国の信号機や標識の総元締めだ。
新しい県警本部長に、秋田県の信号機や標識はどう映るだろう。※続きはこちら