昨日、コメントで教えていただいたのだが、秋田市のバス会社の公式ホームページに、来年度(4月)からの変更事項の告知が出た。
この会社は告知がまったくなっていなくて、従来は気づいたらいつの間にか変わっていたということも少なくなかったが、1か月以上も前に知らせてくれるとは珍しい。
告知は次の2つ。
●秋田東営業所廃止
とても驚いた。
3月末をもって「秋田東営業所」を廃止し、秋田営業所へ統合するという。
このバス会社には、営業所が5つ(秋田・男鹿・五城目・秋田東・臨海)あり、男鹿・五城目以外の3つが秋田市内にある。
しかし、元々この会社の営業所だったのは、秋田運河近くの秋田営業所(通称・大川反車庫)だけ。秋田東と臨海の両営業所は、秋田市交通局の廃止・路線移管に伴い、市営バスの営業所の建物・敷地を引き継いだものだった。
秋田東営業所は、交通局時代は単に「東営業所」と呼ばれていた。
1980(昭和55)年度に新設され、当初は秋田駅のすぐ東側、手形字西谷地にあり、借地だったようだ。(当時は東側に駅出口はなく、まだ田んぼが多かったはず。また、交通局庁舎が保戸野から臨海へ移転したのも同年)
1987(昭和62)年4月1日には、秋田駅から真東に1.4キロほどの現在地、広面字鍋沼の市立城東中学校隣へ移転した。(同時に現在の飯島北停留所にあった「北営業所」が廃止)
その翌春には、秋田駅東西を結ぶ歩行者通路「Weロード」ができ、東口にもバス乗り場が設置され、秋田駅東側やその先の横金線~御所野方面の開発・発展が本格化していった。
秋田市交通局では、営業所ごとに配置する車両のメーカーを統一する傾向があり、東営業所には日野自動車製の中型バスがとても多かった(他メーカー製も皆無ではなかった)。
南通築地経由や駅東線、泉山王環状線に使用される小型バスも配置されていた。
そして交通局の段階的民間移管が始まって早々の2001年4月、東営業所の土地と建物もそのまま移管されて「秋田東営業所」となった。
詳細は不明だが、当初は市から無償で貸与され、何年か経ってから有償で借りるか、買い取るかしたのだと思う(間違っているかもしれません)。
所属する車両は、同時期に交通局から譲渡された車両と新規購入車両が多かったように感じ、メーカーの偏りはあまりない。
その中で秋田東営業所を象徴するのが「三平バス」。
秋田駅西口から営業所へ戻るところ
バス会社の創業80周年記念として秋田出身の矢口高雄氏の漫画「釣りキチ三平」をデザインした中型路線バス。なぜか購入した全車両が秋田東営業所に配置されて、その後に転属する車両もなく現在に至る(貸切の1台を除く)。
ほかにも特徴的な車両としては、“寸詰まり”のバスや“昭和生まれ”の古いバスが秋田東営業所に所属している。
今思えば、古いバスの行き先表示がLED化されたのは、この営業所廃止・統合を見越して(=運用される路線が増える)のことだったのかもしれない。
東営業所所属の乗務員とバスは、営業所と同時に移管された路線(将軍野線、大住団地線など牛島方面の一部、東口発日赤病院・御所野方面など)をはじめ、桜ガ丘線、学校法人から委託された東口発着のノースアジア大と同附属高校の無料送迎バスなどを担当している。
後ろ姿ですが、小型バスも所属している
したがって、「三平バス」を新屋や新国道方面ではほとんど見かけないのは、同方面の路線を秋田東営業所があまり担当していないから。
大町を三平バスが走るのは、なかなかお目にかからない光景
例えば、大町を通る新屋線や川尻割山線は、臨海営業所が担当している。しかし、一日数本運行される「茨島環状線」だけは秋田東営業所が担当しているので、三平バスが大町を走ることがたまにある。
上の写真では、三平バスの環状線に、割山線が続行している。
秋田駅東口発着の路線を東営業所が担当するのは、回送距離が短くて済み、効率的だと思っていたので、まさか東営業所がなくなるとは思わなかった。
廃止されるとすれば、秋田営業所と数キロしか離れていない、臨海営業所(旧交通局庁舎・中央営業所)の方が可能性がありそうだったが。
東営業所の土地や建物の維持コストが無駄だったのかもしれないし、地下トンネルの秋田中央道路を通れば大川反から東口へ回送するのも時間がかからないのだろう(それでも5キロ以上ある)。
跡地はどうなるんだろう。売りに出せばどこかの郊外型店舗が買ってくれるかもしれない。
ちなみに、青森県弘前市の弘南バスでも、ここ最近は営業所・車庫の格下げや廃止が盛んに行われ、特に弘前市内やその周辺では3か所(桜ヶ丘・板柳・大鰐)が廃止されている。
秋田東営業所廃止に伴う代替の窓口は設置されず、定期券などは秋田駅東口案内所など他の窓口で購入するよう、案内されている。
「東営業所がないと買えなくて困る!」という乗客はまずいない(ほぼ全員が秋田駅まで乗るので)と思うから、問題はないでしょう。
気になるのが、「秋田東営業所線」の動向について。
バス会社の車庫へは、駅と車庫を結ぶ、回送を兼ねた車庫行きの路線が走っているのが一般的。
秋田東営業所へは、秋田駅東口と西口からそれぞれ運行されている。(いずれも交通局時代からの路線)
現在の東口発着便(中央線経由)は、駅からまっすぐ走って、右折して終点という、あっさりしたもの(おそらく秋田市のバス路線で最短)。途中停留所は3つ、全区間乗っても初乗り運賃の160円。利用者はそれほどいないはずだし、廃止されても、日赤・御所野方面、大学病院方面の赤沼線などの路線が重複しているので代替できる。
一方、西口発着便(城東経由というらしい。この記事最初の写真)は、秋田駅西口-明田地下道-東通仲町-城東消防署前-東通四丁目-(コナカ~ロックンボウルの道)-秋田東営業所という、駅の南側をう回するルート。市営バス当時は「城東消防署経由」と呼ばれていた(当時は別に「東小学校経由」があったが後に廃止)。通しで乗ると200円。
この路線を見ていると、混雑するほどではないがちらほらと利用者がいる。先日の雪が積もって寒い日には、秋田駅から5人ほど乗っていた。
東通仲町や城東消防署付近と秋田駅前の行き来にこのバスを利用している僕の知っている高齢の方が2人いる。それよりも遠い、城東中学校周辺の皆さんの需要もあるだろう。
明田地下道に入るバス。本数はそれなりにある
しかし、バスの目的地である東営業所がなくなると、西口発着便は運行できなくなる。(城東消防署前以降は)代替路線もない。
もしかして、現在の2路線をつないだ経路で西口と東口を結ぶバスができるかもしれない。(そうすれば西口と東口間の回送も兼ねることができる)
※城東消防署経由の路線について続きはこちら
※営業所跡地のその後についてはこちら
●バス停名変更
昨年11月の記事で、秋田ではバス停の名前がなかなか変わらなかったり、逆に周知されずに突然変わることを紹介した。
今回アップされたもう1つの告知は、バス停の名称変更についてだった。
このバス会社がこんなことしてくれるのって初めてではないだろうか。しかもこんなに早く。どういう風の吹き回しなの?
4月1日から「秋田東営業所の廃止および建造物の名称変更等に伴い」、1つのバス停が廃止、7つのバス停の名称が変更されるので、利用やサイトでの時刻表検索の際は気をつけてねとのこと。
廃止されるバス停は「秋田東営業所」。これは上記の通り。
あ、廃止バス停に「城東消防署前」などがないってことは、上記、西口発着東営業所線に相当する路線は存続するってことか?
以下は名称変更される停留所。告知文書ではバス停の名称だけなので、こちらで主な通過路線名をカッコ内で補足します。
・通りの名前をバス停に
最初に、同名のビルが解体中の「秋田ニューシティ前」。
同じ路線に「大町四丁目」と「同五丁目」があるので、所在地からすれば「大町二丁目」でもよさそう(ちなみに「赤れんが郷土館前」も大昔は「大町三丁目」だったはず)だが、竿燈大通り側に「大町二丁目」バス停があるから、それは避けたのだろう。
だから「日銀前」とか「イーホテルショッピングモール前」になるかと思っていたが、「大町通り」。
大町通りは正式な道路名称ではないし、個人的にはあまりピンとこないが、このニューシティ前の道路を「大町通り」と呼ぶのが比較的定着してはいる。
でも、おそらく、大町通りとは、通町との丁字路から竿燈大通りを越えて、大町五丁目・六丁目付近までを指すのだと思う(そのうち、三丁目~五丁目は「赤れんが館通り」という愛称がある)。
したがって、新屋線・割山線のルートと重なり、この区間には5つのバス停(新屋線上りの場合)がある。その1つに「大町通り」という名を付けるということになる。
これだと、場所が分かりにくいと思う。
「点」であるバス停に、「線」である通りの名前(しかもバス路線と重なる)をつけるのって、そぐわないような気がする。
他に名前がないのであれば仕方ないが、もうちょっと考えてもよかったかも。
なお、秋田市内では、駅東口発着の横森経由の路線が通る「東大通り」という停留所があるくらいで、あまり「◯◯通り」というバス停はない。
一方、弘南バスは「山観通り」「津軽中学校通り」「和徳小学校通り」などと「◯◯通り」というバス停名を特に好む傾向があり、しかも独自に“創作”していると思われる。バス停の命名にもバス会社の好みや個性があるもんだ。
将来的には、ニューシティ跡地に再び何らかの商業施設ができるかもしれない(昨年、辻不動産社長が具体的ではないとしながらもそうした構想を話していた)が、そのあかつきには、また改称されるのだろうか?
・先取り
5月に予定されている「秋田市北部市民サービスセンター“キタスカ”」開設に伴い、廃止される秋田市役所土崎支所。
おそらく5月に廃止されるのだと思うが、そのバス停は前倒しで改名されるようだ。珍しく用意周到ですな。
・忠実に
3月から、ジャスコとサティの「イオン」統一に伴い、店舗名が変わるバス停も1月遅れて改称される。
バス会社に責任はないし、他の変更と同時に行った方が効率的だから、わずか1月の遅れで改称されるのは、早いと言うべきだ。
それに、以前は、秋田サティが「サティ前」、ジャスコ御所野店が「御所野ジャスコ前」と微妙に店舗名とバス停名が違ったが、改称後は「イオン秋田中央店前」「イオン御所野店前」と、店舗名に忠実なバス停名になる。
・御所野
「イオン御所野店前」以外にも、御所野地区のバス停が改称される。
まず「YKK前」。
イオンの北側にある「YKK AP秋田工場」を指す。3月末で同工場が閉鎖されるため改称するようだ。
地図を見ると周囲は住宅ばかりで、ほかにこれといった目標物がないし、所在地の「御所野下堤」停留所が既にあるので、「下堤集会所前」にしたのだろう。
そして「新都市交通広場」。
これは、イオンモールの敷地内、南側(秋田テルサ側、秋田銀行のある所)にあるバスターミナル風のもの。
当初はその名のとおり、御所野地区の交通の拠点(バスの発着点)となるべく作られたものだったのだろう。
しかし、1997年にイオンの隣に「中央シルバーエリア」ができたため、当時運行していた秋田市交通局はシルバーエリアまで路線を延長。
民間移管された現在は、新都市交通広場を経由してシルバーエリアが終点/始発の路線と新都市交通広場が終点/始発の路線の両方があるようだ。
国際教養大や休日のみ運行の四ツ小屋駅行きのバスは新都市交通広場が終点/始発。
イオンモール秋田は、新都市交通広場がいちおう最寄り停留所になっているが、広大な敷地なので、周囲にある「イオン御所野店前」など他のバス停の方が便利な場合もある。それに「イオンモール」という名称のバス停が存在せず、分かりづらいとも言える。
以上の理由から、「新都市交通広場」という分かりづらく堅苦しく大げさな名称をやめ、そのものズバリ「イオンモール秋田(イオンモール秋田“前”ではない)」に変えたのだろう。
これは単純明快で分かりやすい改称だと思う。
今回は、施設の変化に合わせた柔軟なバス停の改称が行われるようだし、サイトに事前の告知もあった(主要停留所や車内にも告知してくれるとさらに親切)。
こうしたことをしてくれるのが、地域に密着した路線バスと言えると思う。
【3月1日追記】秋田営業所所属車両の車内に、サイトにアップされているのと同じ告知が掲示されていた。臨海営業所所属車両にはなし。(秋田東営業所の車両には乗る機会がないので不明)
でも、「交通公社前」「長崎屋バスターミナル」「歓喜寺前」とかはやっぱり変えないのね…
この会社は告知がまったくなっていなくて、従来は気づいたらいつの間にか変わっていたということも少なくなかったが、1か月以上も前に知らせてくれるとは珍しい。
告知は次の2つ。
●秋田東営業所廃止
とても驚いた。
3月末をもって「秋田東営業所」を廃止し、秋田営業所へ統合するという。
このバス会社には、営業所が5つ(秋田・男鹿・五城目・秋田東・臨海)あり、男鹿・五城目以外の3つが秋田市内にある。
しかし、元々この会社の営業所だったのは、秋田運河近くの秋田営業所(通称・大川反車庫)だけ。秋田東と臨海の両営業所は、秋田市交通局の廃止・路線移管に伴い、市営バスの営業所の建物・敷地を引き継いだものだった。
秋田東営業所は、交通局時代は単に「東営業所」と呼ばれていた。
1980(昭和55)年度に新設され、当初は秋田駅のすぐ東側、手形字西谷地にあり、借地だったようだ。(当時は東側に駅出口はなく、まだ田んぼが多かったはず。また、交通局庁舎が保戸野から臨海へ移転したのも同年)
1987(昭和62)年4月1日には、秋田駅から真東に1.4キロほどの現在地、広面字鍋沼の市立城東中学校隣へ移転した。(同時に現在の飯島北停留所にあった「北営業所」が廃止)
その翌春には、秋田駅東西を結ぶ歩行者通路「Weロード」ができ、東口にもバス乗り場が設置され、秋田駅東側やその先の横金線~御所野方面の開発・発展が本格化していった。
秋田市交通局では、営業所ごとに配置する車両のメーカーを統一する傾向があり、東営業所には日野自動車製の中型バスがとても多かった(他メーカー製も皆無ではなかった)。
南通築地経由や駅東線、泉山王環状線に使用される小型バスも配置されていた。
そして交通局の段階的民間移管が始まって早々の2001年4月、東営業所の土地と建物もそのまま移管されて「秋田東営業所」となった。
詳細は不明だが、当初は市から無償で貸与され、何年か経ってから有償で借りるか、買い取るかしたのだと思う(間違っているかもしれません)。
所属する車両は、同時期に交通局から譲渡された車両と新規購入車両が多かったように感じ、メーカーの偏りはあまりない。
その中で秋田東営業所を象徴するのが「三平バス」。
秋田駅西口から営業所へ戻るところ
バス会社の創業80周年記念として秋田出身の矢口高雄氏の漫画「釣りキチ三平」をデザインした中型路線バス。なぜか購入した全車両が秋田東営業所に配置されて、その後に転属する車両もなく現在に至る(貸切の1台を除く)。
ほかにも特徴的な車両としては、“寸詰まり”のバスや“昭和生まれ”の古いバスが秋田東営業所に所属している。
今思えば、古いバスの行き先表示がLED化されたのは、この営業所廃止・統合を見越して(=運用される路線が増える)のことだったのかもしれない。
東営業所所属の乗務員とバスは、営業所と同時に移管された路線(将軍野線、大住団地線など牛島方面の一部、東口発日赤病院・御所野方面など)をはじめ、桜ガ丘線、学校法人から委託された東口発着のノースアジア大と同附属高校の無料送迎バスなどを担当している。
後ろ姿ですが、小型バスも所属している
したがって、「三平バス」を新屋や新国道方面ではほとんど見かけないのは、同方面の路線を秋田東営業所があまり担当していないから。
大町を三平バスが走るのは、なかなかお目にかからない光景
例えば、大町を通る新屋線や川尻割山線は、臨海営業所が担当している。しかし、一日数本運行される「茨島環状線」だけは秋田東営業所が担当しているので、三平バスが大町を走ることがたまにある。
上の写真では、三平バスの環状線に、割山線が続行している。
秋田駅東口発着の路線を東営業所が担当するのは、回送距離が短くて済み、効率的だと思っていたので、まさか東営業所がなくなるとは思わなかった。
廃止されるとすれば、秋田営業所と数キロしか離れていない、臨海営業所(旧交通局庁舎・中央営業所)の方が可能性がありそうだったが。
東営業所の土地や建物の維持コストが無駄だったのかもしれないし、地下トンネルの秋田中央道路を通れば大川反から東口へ回送するのも時間がかからないのだろう(それでも5キロ以上ある)。
跡地はどうなるんだろう。売りに出せばどこかの郊外型店舗が買ってくれるかもしれない。
ちなみに、青森県弘前市の弘南バスでも、ここ最近は営業所・車庫の格下げや廃止が盛んに行われ、特に弘前市内やその周辺では3か所(桜ヶ丘・板柳・大鰐)が廃止されている。
秋田東営業所廃止に伴う代替の窓口は設置されず、定期券などは秋田駅東口案内所など他の窓口で購入するよう、案内されている。
「東営業所がないと買えなくて困る!」という乗客はまずいない(ほぼ全員が秋田駅まで乗るので)と思うから、問題はないでしょう。
気になるのが、「秋田東営業所線」の動向について。
バス会社の車庫へは、駅と車庫を結ぶ、回送を兼ねた車庫行きの路線が走っているのが一般的。
秋田東営業所へは、秋田駅東口と西口からそれぞれ運行されている。(いずれも交通局時代からの路線)
現在の東口発着便(中央線経由)は、駅からまっすぐ走って、右折して終点という、あっさりしたもの(おそらく秋田市のバス路線で最短)。途中停留所は3つ、全区間乗っても初乗り運賃の160円。利用者はそれほどいないはずだし、廃止されても、日赤・御所野方面、大学病院方面の赤沼線などの路線が重複しているので代替できる。
一方、西口発着便(城東経由というらしい。この記事最初の写真)は、秋田駅西口-明田地下道-東通仲町-城東消防署前-東通四丁目-(コナカ~ロックンボウルの道)-秋田東営業所という、駅の南側をう回するルート。市営バス当時は「城東消防署経由」と呼ばれていた(当時は別に「東小学校経由」があったが後に廃止)。通しで乗ると200円。
この路線を見ていると、混雑するほどではないがちらほらと利用者がいる。先日の雪が積もって寒い日には、秋田駅から5人ほど乗っていた。
東通仲町や城東消防署付近と秋田駅前の行き来にこのバスを利用している僕の知っている高齢の方が2人いる。それよりも遠い、城東中学校周辺の皆さんの需要もあるだろう。
明田地下道に入るバス。本数はそれなりにある
しかし、バスの目的地である東営業所がなくなると、西口発着便は運行できなくなる。(城東消防署前以降は)代替路線もない。
もしかして、現在の2路線をつないだ経路で西口と東口を結ぶバスができるかもしれない。(そうすれば西口と東口間の回送も兼ねることができる)
※城東消防署経由の路線について続きはこちら
※営業所跡地のその後についてはこちら
●バス停名変更
昨年11月の記事で、秋田ではバス停の名前がなかなか変わらなかったり、逆に周知されずに突然変わることを紹介した。
今回アップされたもう1つの告知は、バス停の名称変更についてだった。
このバス会社がこんなことしてくれるのって初めてではないだろうか。しかもこんなに早く。どういう風の吹き回しなの?
4月1日から「秋田東営業所の廃止および建造物の名称変更等に伴い」、1つのバス停が廃止、7つのバス停の名称が変更されるので、利用やサイトでの時刻表検索の際は気をつけてねとのこと。
廃止されるバス停は「秋田東営業所」。これは上記の通り。
あ、廃止バス停に「城東消防署前」などがないってことは、上記、西口発着東営業所線に相当する路線は存続するってことか?
以下は名称変更される停留所。告知文書ではバス停の名称だけなので、こちらで主な通過路線名をカッコ内で補足します。
秋田ニューシティ前 → 大町通り(大町経由新屋線、川尻割山線)
土崎支所前 → 港西三丁目(新国道・臨港警察署経由土崎線=臨海バイパス経由廃止に伴う代替路線)
秋田東営業所入口 → 城東中学校入口(赤沼線、御所野線)
御所野ジャスコ前 → イオン御所野店前(御所野線)
YKK前 → 下堤集会所前(御所野線)
新都市交通広場 → イオンモール秋田(御所野方面各路線、国際教養大線)
サティ前 → イオン秋田中央店前(柳原経由御野場団地線、柳原経由新屋線)
以上土崎支所前 → 港西三丁目(新国道・臨港警察署経由土崎線=臨海バイパス経由廃止に伴う代替路線)
秋田東営業所入口 → 城東中学校入口(赤沼線、御所野線)
御所野ジャスコ前 → イオン御所野店前(御所野線)
YKK前 → 下堤集会所前(御所野線)
新都市交通広場 → イオンモール秋田(御所野方面各路線、国際教養大線)
サティ前 → イオン秋田中央店前(柳原経由御野場団地線、柳原経由新屋線)
・通りの名前をバス停に
最初に、同名のビルが解体中の「秋田ニューシティ前」。
同じ路線に「大町四丁目」と「同五丁目」があるので、所在地からすれば「大町二丁目」でもよさそう(ちなみに「赤れんが郷土館前」も大昔は「大町三丁目」だったはず)だが、竿燈大通り側に「大町二丁目」バス停があるから、それは避けたのだろう。
だから「日銀前」とか「イーホテルショッピングモール前」になるかと思っていたが、「大町通り」。
大町通りは正式な道路名称ではないし、個人的にはあまりピンとこないが、このニューシティ前の道路を「大町通り」と呼ぶのが比較的定着してはいる。
でも、おそらく、大町通りとは、通町との丁字路から竿燈大通りを越えて、大町五丁目・六丁目付近までを指すのだと思う(そのうち、三丁目~五丁目は「赤れんが館通り」という愛称がある)。
したがって、新屋線・割山線のルートと重なり、この区間には5つのバス停(新屋線上りの場合)がある。その1つに「大町通り」という名を付けるということになる。
これだと、場所が分かりにくいと思う。
「点」であるバス停に、「線」である通りの名前(しかもバス路線と重なる)をつけるのって、そぐわないような気がする。
他に名前がないのであれば仕方ないが、もうちょっと考えてもよかったかも。
なお、秋田市内では、駅東口発着の横森経由の路線が通る「東大通り」という停留所があるくらいで、あまり「◯◯通り」というバス停はない。
一方、弘南バスは「山観通り」「津軽中学校通り」「和徳小学校通り」などと「◯◯通り」というバス停名を特に好む傾向があり、しかも独自に“創作”していると思われる。バス停の命名にもバス会社の好みや個性があるもんだ。
将来的には、ニューシティ跡地に再び何らかの商業施設ができるかもしれない(昨年、辻不動産社長が具体的ではないとしながらもそうした構想を話していた)が、そのあかつきには、また改称されるのだろうか?
・先取り
5月に予定されている「秋田市北部市民サービスセンター“キタスカ”」開設に伴い、廃止される秋田市役所土崎支所。
おそらく5月に廃止されるのだと思うが、そのバス停は前倒しで改名されるようだ。珍しく用意周到ですな。
・忠実に
3月から、ジャスコとサティの「イオン」統一に伴い、店舗名が変わるバス停も1月遅れて改称される。
バス会社に責任はないし、他の変更と同時に行った方が効率的だから、わずか1月の遅れで改称されるのは、早いと言うべきだ。
それに、以前は、秋田サティが「サティ前」、ジャスコ御所野店が「御所野ジャスコ前」と微妙に店舗名とバス停名が違ったが、改称後は「イオン秋田中央店前」「イオン御所野店前」と、店舗名に忠実なバス停名になる。
・御所野
「イオン御所野店前」以外にも、御所野地区のバス停が改称される。
まず「YKK前」。
イオンの北側にある「YKK AP秋田工場」を指す。3月末で同工場が閉鎖されるため改称するようだ。
地図を見ると周囲は住宅ばかりで、ほかにこれといった目標物がないし、所在地の「御所野下堤」停留所が既にあるので、「下堤集会所前」にしたのだろう。
そして「新都市交通広場」。
これは、イオンモールの敷地内、南側(秋田テルサ側、秋田銀行のある所)にあるバスターミナル風のもの。
当初はその名のとおり、御所野地区の交通の拠点(バスの発着点)となるべく作られたものだったのだろう。
しかし、1997年にイオンの隣に「中央シルバーエリア」ができたため、当時運行していた秋田市交通局はシルバーエリアまで路線を延長。
民間移管された現在は、新都市交通広場を経由してシルバーエリアが終点/始発の路線と新都市交通広場が終点/始発の路線の両方があるようだ。
国際教養大や休日のみ運行の四ツ小屋駅行きのバスは新都市交通広場が終点/始発。
イオンモール秋田は、新都市交通広場がいちおう最寄り停留所になっているが、広大な敷地なので、周囲にある「イオン御所野店前」など他のバス停の方が便利な場合もある。それに「イオンモール」という名称のバス停が存在せず、分かりづらいとも言える。
以上の理由から、「新都市交通広場」という分かりづらく堅苦しく大げさな名称をやめ、そのものズバリ「イオンモール秋田(イオンモール秋田“前”ではない)」に変えたのだろう。
これは単純明快で分かりやすい改称だと思う。
今回は、施設の変化に合わせた柔軟なバス停の改称が行われるようだし、サイトに事前の告知もあった(主要停留所や車内にも告知してくれるとさらに親切)。
こうしたことをしてくれるのが、地域に密着した路線バスと言えると思う。
【3月1日追記】秋田営業所所属車両の車内に、サイトにアップされているのと同じ告知が掲示されていた。臨海営業所所属車両にはなし。(秋田東営業所の車両には乗る機会がないので不明)
でも、「交通公社前」「長崎屋バスターミナル」「歓喜寺前」とかはやっぱり変えないのね…