秋田市中央部に新たな道路が開通する。
7月19日付「広報あきた」1797号に「旭北寺町の道路が7月31日に開通します」という記事が出た。
「都市計画道路川尻広面線(寺町工区)」で、31日水曜日午前6時に開通とのこと。
開通区間は、新国道のドン・キホーテ南側の「山王五丁目」交差点から東へ向かって、旭北錦町から旭北寺町へ抜けるもので、「御休通り」と「寺町通り」がつながって、「横町」と結ばれることになる。距離にして200メートル強。
2011年9月に、ドン・キホーテ側の変化を少し紹介した。
略図。赤が今回の開通区間(無関係の道は省略。上が北、縮尺は適当。赤矢印は一方通行)
既存の道路を広げるのではなく、今までお寺の敷地=墓地だった所などが新たに道路になった。
まずは、2005年3月撮影の写真。
上の略図で「善長寺」とある付近から、今回の開通区間方向を見る
南大通りから五丁目橋を渡り、横町通りを西進する道は一方通行で、上の写真の通り、寺町通りのお寺の山門に突き当たる。
写真の善長寺前の1ブロックは、先立って道幅が広くされて対面通行できるスペースはあったが、一方通行のままだった。
突き当りのお寺は「歓喜寺」
着工に当たって歓喜寺は2008年に下北手梨平へ移転した。(それなのに、バス停は「歓喜寺前」のまま)
保存樹だったケヤキは伐採され、お寺などが更地になり、
2011年9月撮影
先に下水道の工事(?)が行われてから、道路が造られていた。
今年3月撮影
なお、歓喜寺跡地はすべて道路になったわけではなく、道路予定地の両側に余分なスペースができた。そこは南隣の「妙覚寺」が買い取って、新たな墓地や参拝者駐車場になった。
妙覚寺側から。向こう側が新しい駐車場(向こうのお寺は北隣の「光明寺」)
以下は、ほぼ完成して完成間近の現在の様子。
善長寺前
左右が寺町通り。その向こうが開通区間
開通区間東端から。完全な一直線というわけではない
善長寺前の先に拡幅されていた区間は、晴れて対面通行可能となる。
善長寺東側の交差点から西方向
善長寺東側の交差点は信号機が更新され、西側だけ歩行者用信号機が設置された。
それ以東の横町通りは一方通行のままなので、開通区間から南大通りへ直進はできない。また、大型車は開通区間側から左折(竿燈大通り方向)しかできない規制が行われる。
善長寺前から東(横町)方向。3方向は道が狭くなる
寺町通りと開通区間の交差点
開通区間東端、丁字路から十字路に変わる寺町通りの交差点には、信号機は設置されないようだ。
横町から来た路線バス・川尻割山線の下りは、ここで寺町通りへ左折して「大悲寺前」へ至る。
開通予定区間は、既に実質的に歩行者は通行でき、車道も近くの小路やドン・キホーテ駐車場に出入りするための部分は供用されている。ということで、開通前の区間へ潜入。
開通区間東端から横町方向
中ほどから東方向/西方向
開通する区間と善長寺前の区間には、街路樹が植えられた。低い植え込みはなし。
街路樹は車道と歩道の境界ではなく、歩道部分の中ほど。そしてそこから車道寄りは、路面が赤茶色に舗装されている。標識などは見当たらなかったが、「普通自転車専用通行帯」つまり自転車が通る専用区画だと思われる。
秋田市内では、道路管理者に関わらず、テキトーに歩道を区切って自転車通行帯にしたようなのが多かったが、ここは本格的なものだ。幅も充分あり、安全な歩道の確保に貢献できそうだ。
開通区間西端の新国道と御休通りが交わる「山王五丁目」交差点は、2011年の記事の通りドン・キホーテ(旧長崎屋)秋田店の駐車場から出てくる通路側にも信号機が付いていて、十字路だった。(山王十字路側から来て左折して入るほうは信号と関係なく入場できた。【29日追記】茨島側から来て、駐車場への右折は禁止)
右が新しい道路。以前は駐車場出口だった
ドン・キホーテ駐車場の一部も新しい道路となり、いったん新しい道路に入ってから駐車場に出入りするように改められた。
【29日追記】新しい道路を挟んだ向かい側にも、ドン・キホーテの駐車場ができていた。駐車場が道路で分断された形になる。
新たなドン・キホーテ駐車場出入口
したがって、山王五丁目交差点の形状としては、従来と同じ。
信号機は、現在は両側とも時差式信号だが、開通後は4方向とも右折矢印化(多現示化)されるらしく、矢印灯にカバーが掛けられてスタンバイしている。
【29日追記】現在は茨島側から駐車場への右折が禁止されているが、開通によってこれが解除される。山王五丁目交差点の茨島から来る側には、新たに右折車線が設けられるようだ。
舗装と自転車通行帯の工事看板。工期は明日まで
2つの工事看板は、いずれも秋田県が発注している。でも、道路は秋田市道として開通するらしい。よく分からん。
そういえば、今までの市道開通時にはあった現地の立て看板はなく、秋田市建設部道路建設課のホームページにも掲載はない。上記、広報あきたの問い合わせ先は「(県の)秋田地域振興局工務課」。しかも掲載欄は「“市役所から”のお知らせ」。
この道路の開通によって、何が変わるだろうか。
まず、横山金足線-明田地下道-南大通り-五丁目橋-新国道-国道7号線(臨海バイパス)が一直線で結ばれることになる。(他には秋田中央道路地下トンネルだけ)
ただし、横町通りが一方通行のままなので効果は半分か? 横町も拡幅する計画はあるので、将来的には変わってくるけれど。
それから、他の最近開通した道路同様、幅が狭くて歩道がない道路が多かった地域において、広い歩道が付いた道路ができたので、歩行者は安心して通行できるようになるだろう。特にここは自転車スペースも分離されているし。
少し不安な点もある。
開通によって車の流入が多くなるわけだが、西側から入ってきてもその先は狭い道のまま。そっちの通行量も増えて、危険にならないだろうか。
特に開通区間東端・寺町通りの丁字路から十字路になる交差点は信号機もなく、歩行者の横断妨害や車どうしの事故になるかもしれない。
ドン・キホーテ駐車場へ出入りする箇所も、信号がなく歩道を横切ることになるので心配。
寺町ならではだけど、彼岸やお盆の墓参りが多い日はどうなるだろう。
現状では、狭い寺町通りに路上駐車する車が絶えないのだが。
最後に、将来的(横町も対面通行化された時)には、路線バス川尻割山線をここを通すことを考えてもいいかもしれない。
現状は、一方通行の関係で上りと下りで経路が離れており、どちらも狭い道への出入りや通行で時間を食っている。上下ともこの道路経由にすれば、分かりやすくてスムーズな運行ができそう。
【8月4日追記】8月1日付秋田魁新報 秋田市地域面より。
・開通区間は344メートル。うち90メートルが拡幅、それ以外が新設。幅員は歩道含めて25メートル。→善長寺前のブロックが90メートルで、新規区間は254メートルとなる。
・用地補償費などを含めた総事業費は約48億円。
・一方通行の横町通りは市道川尻広面線の一部で約310メートル。幅員は約8メートル。県が拡幅を計画していて、今回の開通区間側約200メートルを先行して実施。2020年度末までの完成を目指して、総事業費約30億円で来年度着工。残り110メートルは未定。
※この東隣のブロックの2023年の状況。
7月19日付「広報あきた」1797号に「旭北寺町の道路が7月31日に開通します」という記事が出た。
「都市計画道路川尻広面線(寺町工区)」で、31日水曜日午前6時に開通とのこと。
開通区間は、新国道のドン・キホーテ南側の「山王五丁目」交差点から東へ向かって、旭北錦町から旭北寺町へ抜けるもので、「御休通り」と「寺町通り」がつながって、「横町」と結ばれることになる。距離にして200メートル強。
2011年9月に、ドン・キホーテ側の変化を少し紹介した。
略図。赤が今回の開通区間(無関係の道は省略。上が北、縮尺は適当。赤矢印は一方通行)
既存の道路を広げるのではなく、今までお寺の敷地=墓地だった所などが新たに道路になった。
まずは、2005年3月撮影の写真。
上の略図で「善長寺」とある付近から、今回の開通区間方向を見る
南大通りから五丁目橋を渡り、横町通りを西進する道は一方通行で、上の写真の通り、寺町通りのお寺の山門に突き当たる。
写真の善長寺前の1ブロックは、先立って道幅が広くされて対面通行できるスペースはあったが、一方通行のままだった。
突き当りのお寺は「歓喜寺」
着工に当たって歓喜寺は2008年に下北手梨平へ移転した。(それなのに、バス停は「歓喜寺前」のまま)
保存樹だったケヤキは伐採され、お寺などが更地になり、
2011年9月撮影
先に下水道の工事(?)が行われてから、道路が造られていた。
今年3月撮影
なお、歓喜寺跡地はすべて道路になったわけではなく、道路予定地の両側に余分なスペースができた。そこは南隣の「妙覚寺」が買い取って、新たな墓地や参拝者駐車場になった。
妙覚寺側から。向こう側が新しい駐車場(向こうのお寺は北隣の「光明寺」)
以下は、ほぼ完成して完成間近の現在の様子。
善長寺前
左右が寺町通り。その向こうが開通区間
開通区間東端から。完全な一直線というわけではない
善長寺前の先に拡幅されていた区間は、晴れて対面通行可能となる。
善長寺東側の交差点から西方向
善長寺東側の交差点は信号機が更新され、西側だけ歩行者用信号機が設置された。
それ以東の横町通りは一方通行のままなので、開通区間から南大通りへ直進はできない。また、大型車は開通区間側から左折(竿燈大通り方向)しかできない規制が行われる。
善長寺前から東(横町)方向。3方向は道が狭くなる
寺町通りと開通区間の交差点
開通区間東端、丁字路から十字路に変わる寺町通りの交差点には、信号機は設置されないようだ。
横町から来た路線バス・川尻割山線の下りは、ここで寺町通りへ左折して「大悲寺前」へ至る。
開通予定区間は、既に実質的に歩行者は通行でき、車道も近くの小路やドン・キホーテ駐車場に出入りするための部分は供用されている。ということで、開通前の区間へ潜入。
開通区間東端から横町方向
中ほどから東方向/西方向
開通する区間と善長寺前の区間には、街路樹が植えられた。低い植え込みはなし。
街路樹は車道と歩道の境界ではなく、歩道部分の中ほど。そしてそこから車道寄りは、路面が赤茶色に舗装されている。標識などは見当たらなかったが、「普通自転車専用通行帯」つまり自転車が通る専用区画だと思われる。
秋田市内では、道路管理者に関わらず、テキトーに歩道を区切って自転車通行帯にしたようなのが多かったが、ここは本格的なものだ。幅も充分あり、安全な歩道の確保に貢献できそうだ。
開通区間西端の新国道と御休通りが交わる「山王五丁目」交差点は、2011年の記事の通りドン・キホーテ(旧長崎屋)秋田店の駐車場から出てくる通路側にも信号機が付いていて、十字路だった。(山王十字路側から来て左折して入るほうは信号と関係なく入場できた。【29日追記】茨島側から来て、駐車場への右折は禁止)
右が新しい道路。以前は駐車場出口だった
ドン・キホーテ駐車場の一部も新しい道路となり、いったん新しい道路に入ってから駐車場に出入りするように改められた。
【29日追記】新しい道路を挟んだ向かい側にも、ドン・キホーテの駐車場ができていた。駐車場が道路で分断された形になる。
新たなドン・キホーテ駐車場出入口
したがって、山王五丁目交差点の形状としては、従来と同じ。
信号機は、現在は両側とも時差式信号だが、開通後は4方向とも右折矢印化(多現示化)されるらしく、矢印灯にカバーが掛けられてスタンバイしている。
【29日追記】現在は茨島側から駐車場への右折が禁止されているが、開通によってこれが解除される。山王五丁目交差点の茨島から来る側には、新たに右折車線が設けられるようだ。
舗装と自転車通行帯の工事看板。工期は明日まで
2つの工事看板は、いずれも秋田県が発注している。でも、道路は秋田市道として開通するらしい。よく分からん。
そういえば、今までの市道開通時にはあった現地の立て看板はなく、秋田市建設部道路建設課のホームページにも掲載はない。上記、広報あきたの問い合わせ先は「(県の)秋田地域振興局工務課」。しかも掲載欄は「“市役所から”のお知らせ」。
この道路の開通によって、何が変わるだろうか。
まず、横山金足線-明田地下道-南大通り-五丁目橋-新国道-国道7号線(臨海バイパス)が一直線で結ばれることになる。(他には秋田中央道路地下トンネルだけ)
ただし、横町通りが一方通行のままなので効果は半分か? 横町も拡幅する計画はあるので、将来的には変わってくるけれど。
それから、他の最近開通した道路同様、幅が狭くて歩道がない道路が多かった地域において、広い歩道が付いた道路ができたので、歩行者は安心して通行できるようになるだろう。特にここは自転車スペースも分離されているし。
少し不安な点もある。
開通によって車の流入が多くなるわけだが、西側から入ってきてもその先は狭い道のまま。そっちの通行量も増えて、危険にならないだろうか。
特に開通区間東端・寺町通りの丁字路から十字路になる交差点は信号機もなく、歩行者の横断妨害や車どうしの事故になるかもしれない。
ドン・キホーテ駐車場へ出入りする箇所も、信号がなく歩道を横切ることになるので心配。
寺町ならではだけど、彼岸やお盆の墓参りが多い日はどうなるだろう。
現状では、狭い寺町通りに路上駐車する車が絶えないのだが。
最後に、将来的(横町も対面通行化された時)には、路線バス川尻割山線をここを通すことを考えてもいいかもしれない。
現状は、一方通行の関係で上りと下りで経路が離れており、どちらも狭い道への出入りや通行で時間を食っている。上下ともこの道路経由にすれば、分かりやすくてスムーズな運行ができそう。
【8月4日追記】8月1日付秋田魁新報 秋田市地域面より。
・開通区間は344メートル。うち90メートルが拡幅、それ以外が新設。幅員は歩道含めて25メートル。→善長寺前のブロックが90メートルで、新規区間は254メートルとなる。
・用地補償費などを含めた総事業費は約48億円。
・一方通行の横町通りは市道川尻広面線の一部で約310メートル。幅員は約8メートル。県が拡幅を計画していて、今回の開通区間側約200メートルを先行して実施。2020年度末までの完成を目指して、総事業費約30億円で来年度着工。残り110メートルは未定。
※この東隣のブロックの2023年の状況。