最近の秋田周辺のJR東日本の列車についての話題いろいろ。
●ついに入線
今年春から男鹿線で運行開始する蓄電池式電車「EV-E801」系。
※ハイブリッド車両などではないので、ディーゼルエンジンは搭載しない。バッテリーを積んで、それに充電した電力を使って男鹿線内を走行する、ほんとうの意味での「電車」。
12月に秋田に車両が到着し、奥羽本線内で試運転が行われていた。
4日付秋田魁新報県央地域面「男鹿線新車両試運転/蓄電池電車 さっそうと/騒音響かず走行スムーズ」によれば、ついに男鹿線内(追分-男鹿間)での試運転が始まった。
男鹿線での試運転は「先月末から男鹿線で開始。」「3日は、同区間で初めて日中の試運転を実施(=これまでは夜間ということか)」「今後は不定期に実施していく」とのこと。
3日は、秋田-追分-男鹿で午前と午後に各1往復したようで、男鹿駅ではキハ40系の営業車両と並んだ写真が掲載されていた。
八郎潟残存湖と海を結ぶ船越水道を渡る(「船越鉄橋」とあるけど、そういう名前なの?)シーンの写真も掲載。もうちょっと引いた広角のアングルのほうが、そこが船越水道であることが分かっていいと思うけど。
●春の臨時列車
3月から6月までの増発列車が発表された。
ちょうど秋田がJRの「重点販売地域(プレ・デスティネーションキャンペーン)」となるそうで、SLはないけれど、興味深い列車がいくつか運行される。
個人的には次の2つ。いずれも、かつての特急用車両485系電車を改造した車両が使われる。
いつもは新潟-酒田を走っている全席指定の観光快速「きらきらうえつ」が、「きらきらしらかみリレー号」として、4月と6月に計4回秋田まで延長運転。
これまでも、象潟や羽後本荘までは何度も延長されていて、昨秋、初めて秋田へ来ていた。
安く・快適に新潟まで行け、4月は青春18きっぷでも乗車できる(要・指定席券)ことになる。ちょっと乗ってみたいけど…
盛岡支社のジョイフルトレインで、平泉近辺の臨時列車として使われることが多い「ジパング」を6月に借りて、秋田-大館で「ジパング秋田犬号」、秋田-横堀で「ジパング小町まつり号」が、各1往復運行。全席指定の快速。
小町まつり号のほうはイベントに合わせた運行だけど横堀行きが珍しい。秋田犬号は別段イベントはなさそう。
これも乗ってみたいけど、1回限りの運行でタイミングが合わせづらい。
どちらも、改造されているとはいえ、今や風前の灯となった485系電車に乗車できる、数少ない機会でもある。
●わくドリ→GOドリ?
「583系」という、座席車としても寝台車としても使える特急用電車がある。
古くなって各地で廃車が進み、現在は全国でただ1本だけとなり、それが秋田車両センターに配置されている。
臨時列車や団体列車として、けっこう重宝されている。(車両センター公開、乗車記)
その定番が「わくわくドリーム号」。
金曜夜に青森~秋田~象潟を発ち、土曜日に東京ディズニーリゾートで遊んで、日曜朝に帰ってくる、車中2泊の団体列車。月に1度程度運行されていた。
(再掲)わくわくドリーム号のヘッドマーク
わくわくドリーム号は、昨年12月に運行されて以降の募集がなく、ツアーの終了、そして583系電車の廃車を意味するのではないかと、噂されていた。
年が明けて、3月のTDLツアーが募集された。
それは、行程は従来とほぼ同じながら、583系を使ったものではなくなった。※583系の廃車など処遇については、発表されてはいない。
【18日追記】その後、4月8日の秋田-弘前2往復の団体列車(座席仕様)をもって、583系が引退することが発表された。
ツアー名は「家族でGO・GOドリーム号」に変更し、始発が青森から弘前へ短縮。
「家族で」も含んだツアー名のようだ。わくわくドリーム号は、(参加者のみなさんは分からないが)鉄道愛好家やおそらくJR内部では、略して「わくドリ」と呼ばれていた。それにならえば「GOドリ」?
583系の後継車両は、E653系電車。チラシや広告の写真からすれば、新潟の特急「いなほ」用の7両編成を借りるようだ。グリーン車があるが、そこを発売するのかは不明。普通車は2人掛けリクライニングシート。
(再掲)
チラシや広告には、「団体専用臨時列車E653系は、全て椅子席となります。」と注記がつき、車内の写真が出ているものもある。
秋田発着の値段(朝食1回、TDLチケット付き。18歳以上)は、わくドリ時代は3万200円、GOドリは2万8千円。差額2200円。
(再掲)いなほ用E653系普通車車内
昼間の特急なら充分な座席だけど、それで2晩連続夜行ってのは…
「家族でGO・GO」というからには、小さい子なんかも利用するかもしれない。耐えられるだろうか。元気な若者には、高速バスみたいで問題ないだろうけど。
いなほ用E653系の普通車は410席。
ところが、「募集人員200名様(最小催行人員120名様)」となっているので、きっと1人で2席を独占できるようにしているのだろう。
ちなみに、わくドリ時代は150名(同100名)。
ほかにもこれまでは、熱海や信州方面への583系を使った車中2泊ツアーがあった。
現在は、河津桜のツアーが、やはりE653系で募集中。募集人員120名(最小催行人員80名)とさらに少ない。
TDLよりも参加者の年齢は高いと思われるツアー。若い頃は座席夜行列車での旅行を経験されている方々かもしれないけれど、やっぱり2夜連続はたいへんそう。
それにしても、秋田支社は、今後も毎回新潟からE653系を借りてGOドリなど団体列車を運行するのだろうか。その車両は、前後に「いなほINAHO」の表示があって、消せないみたいだし。
どっかで余っている車両をやり繰りして、秋田に配置するつもりはないのかな。
【6月20日追記】この後、7月出発分は、同じ行程・E653系ながら「舞浜ドリーム号」という名前になった。
大人2万6000円と2000円安くなり、募集人員160名・最少催行人員80名と少し減った。
JR東日本は同社の各新幹線もしくはその一部区間が開業して、5年または10年ごとに区切りの年である2017年を「新幹線 YEAR2017」と銘打って、キャンペーンを実施することになった。ちなみに東北・上越新幹線は35周年となる。
日付順では3月22日の秋田新幹線開業20周年が最初。次のような商品が発売された。
●E3系“復活”
2014年春で秋田新幹線「こまち」から引退した、同新幹線初代車両「E3系」電車。
廃車や山形新幹線や現美新幹線などへ改造・転属した車両もあるが、ごく一部(6両×2本?)は、こまち時代の塗装のまま、東北新幹線盛岡以南の「やまびこ」「なすの」用として運行中。
やまびこ・なすの用は今も秋田車両センター所属となっていて、メンテナンスなどを引き続き秋田で行うことになっているらしく、その行き帰りに回送として、秋田-盛岡間を走ることがある。
3月25日には「秋田新幹線開業20周年号」という、このE3系を使った団体列車が運行される。秋田から上野へ日帰りする行程(昼食弁当付き。東京ではバスツアーかフリーの選択)。
フリーコースで1人2万円。現時点で完売。
●半額
宿泊付きの「びゅう旅行商品」の格安(列車・ホテルに制限あり)が発売。
本社のプレスリリースでは「WEB限定」とあるが、4日の秋田魁新報の広告にも載っていた(別物?)。
そして、会員限定の乗車券+指定席特急券が割引になる、「えきねっとトクだ値」と「モバイルSuica特急券」に、半額(またはそれ以上)の設定が登場。秋田~大宮以遠の区間、列車(時間帯)、発売席数限定。
トクだ値の半額は、2012年にも各新幹線で実施されたが、その時よりは対象列車が少なくなった感じ。
3月4日乗車分からの設定で、1か月前から予約できるので既に発売中だけど、半額枠は当日中に埋まってしまうようだ。
5年前もそうだったけど、簡単には利用できそうにない。3月後半はただでさえ移動が多い時期だし…
●ついに入線
今年春から男鹿線で運行開始する蓄電池式電車「EV-E801」系。
※ハイブリッド車両などではないので、ディーゼルエンジンは搭載しない。バッテリーを積んで、それに充電した電力を使って男鹿線内を走行する、ほんとうの意味での「電車」。
12月に秋田に車両が到着し、奥羽本線内で試運転が行われていた。
4日付秋田魁新報県央地域面「男鹿線新車両試運転/蓄電池電車 さっそうと/騒音響かず走行スムーズ」によれば、ついに男鹿線内(追分-男鹿間)での試運転が始まった。
男鹿線での試運転は「先月末から男鹿線で開始。」「3日は、同区間で初めて日中の試運転を実施(=これまでは夜間ということか)」「今後は不定期に実施していく」とのこと。
3日は、秋田-追分-男鹿で午前と午後に各1往復したようで、男鹿駅ではキハ40系の営業車両と並んだ写真が掲載されていた。
八郎潟残存湖と海を結ぶ船越水道を渡る(「船越鉄橋」とあるけど、そういう名前なの?)シーンの写真も掲載。もうちょっと引いた広角のアングルのほうが、そこが船越水道であることが分かっていいと思うけど。
●春の臨時列車
3月から6月までの増発列車が発表された。
ちょうど秋田がJRの「重点販売地域(プレ・デスティネーションキャンペーン)」となるそうで、SLはないけれど、興味深い列車がいくつか運行される。
個人的には次の2つ。いずれも、かつての特急用車両485系電車を改造した車両が使われる。
いつもは新潟-酒田を走っている全席指定の観光快速「きらきらうえつ」が、「きらきらしらかみリレー号」として、4月と6月に計4回秋田まで延長運転。
これまでも、象潟や羽後本荘までは何度も延長されていて、昨秋、初めて秋田へ来ていた。
安く・快適に新潟まで行け、4月は青春18きっぷでも乗車できる(要・指定席券)ことになる。ちょっと乗ってみたいけど…
盛岡支社のジョイフルトレインで、平泉近辺の臨時列車として使われることが多い「ジパング」を6月に借りて、秋田-大館で「ジパング秋田犬号」、秋田-横堀で「ジパング小町まつり号」が、各1往復運行。全席指定の快速。
小町まつり号のほうはイベントに合わせた運行だけど横堀行きが珍しい。秋田犬号は別段イベントはなさそう。
これも乗ってみたいけど、1回限りの運行でタイミングが合わせづらい。
どちらも、改造されているとはいえ、今や風前の灯となった485系電車に乗車できる、数少ない機会でもある。
●わくドリ→GOドリ?
「583系」という、座席車としても寝台車としても使える特急用電車がある。
古くなって各地で廃車が進み、現在は全国でただ1本だけとなり、それが秋田車両センターに配置されている。
臨時列車や団体列車として、けっこう重宝されている。(車両センター公開、乗車記)
その定番が「わくわくドリーム号」。
金曜夜に青森~秋田~象潟を発ち、土曜日に東京ディズニーリゾートで遊んで、日曜朝に帰ってくる、車中2泊の団体列車。月に1度程度運行されていた。
(再掲)わくわくドリーム号のヘッドマーク
わくわくドリーム号は、昨年12月に運行されて以降の募集がなく、ツアーの終了、そして583系電車の廃車を意味するのではないかと、噂されていた。
年が明けて、3月のTDLツアーが募集された。
それは、行程は従来とほぼ同じながら、583系を使ったものではなくなった。※583系の廃車など処遇については、発表されてはいない。
【18日追記】その後、4月8日の秋田-弘前2往復の団体列車(座席仕様)をもって、583系が引退することが発表された。
ツアー名は「家族でGO・GOドリーム号」に変更し、始発が青森から弘前へ短縮。
「家族で」も含んだツアー名のようだ。わくわくドリーム号は、(参加者のみなさんは分からないが)鉄道愛好家やおそらくJR内部では、略して「わくドリ」と呼ばれていた。それにならえば「GOドリ」?
583系の後継車両は、E653系電車。チラシや広告の写真からすれば、新潟の特急「いなほ」用の7両編成を借りるようだ。グリーン車があるが、そこを発売するのかは不明。普通車は2人掛けリクライニングシート。
(再掲)
チラシや広告には、「団体専用臨時列車E653系は、全て椅子席となります。」と注記がつき、車内の写真が出ているものもある。
秋田発着の値段(朝食1回、TDLチケット付き。18歳以上)は、わくドリ時代は3万200円、GOドリは2万8千円。差額2200円。
(再掲)いなほ用E653系普通車車内
昼間の特急なら充分な座席だけど、それで2晩連続夜行ってのは…
「家族でGO・GO」というからには、小さい子なんかも利用するかもしれない。耐えられるだろうか。元気な若者には、高速バスみたいで問題ないだろうけど。
いなほ用E653系の普通車は410席。
ところが、「募集人員200名様(最小催行人員120名様)」となっているので、きっと1人で2席を独占できるようにしているのだろう。
ちなみに、わくドリ時代は150名(同100名)。
ほかにもこれまでは、熱海や信州方面への583系を使った車中2泊ツアーがあった。
現在は、河津桜のツアーが、やはりE653系で募集中。募集人員120名(最小催行人員80名)とさらに少ない。
TDLよりも参加者の年齢は高いと思われるツアー。若い頃は座席夜行列車での旅行を経験されている方々かもしれないけれど、やっぱり2夜連続はたいへんそう。
それにしても、秋田支社は、今後も毎回新潟からE653系を借りてGOドリなど団体列車を運行するのだろうか。その車両は、前後に「いなほINAHO」の表示があって、消せないみたいだし。
どっかで余っている車両をやり繰りして、秋田に配置するつもりはないのかな。
【6月20日追記】この後、7月出発分は、同じ行程・E653系ながら「舞浜ドリーム号」という名前になった。
大人2万6000円と2000円安くなり、募集人員160名・最少催行人員80名と少し減った。
JR東日本は同社の各新幹線もしくはその一部区間が開業して、5年または10年ごとに区切りの年である2017年を「新幹線 YEAR2017」と銘打って、キャンペーンを実施することになった。ちなみに東北・上越新幹線は35周年となる。
日付順では3月22日の秋田新幹線開業20周年が最初。次のような商品が発売された。
●E3系“復活”
2014年春で秋田新幹線「こまち」から引退した、同新幹線初代車両「E3系」電車。
廃車や山形新幹線や現美新幹線などへ改造・転属した車両もあるが、ごく一部(6両×2本?)は、こまち時代の塗装のまま、東北新幹線盛岡以南の「やまびこ」「なすの」用として運行中。
やまびこ・なすの用は今も秋田車両センター所属となっていて、メンテナンスなどを引き続き秋田で行うことになっているらしく、その行き帰りに回送として、秋田-盛岡間を走ることがある。
3月25日には「秋田新幹線開業20周年号」という、このE3系を使った団体列車が運行される。秋田から上野へ日帰りする行程(昼食弁当付き。東京ではバスツアーかフリーの選択)。
フリーコースで1人2万円。現時点で完売。
●半額
宿泊付きの「びゅう旅行商品」の格安(列車・ホテルに制限あり)が発売。
本社のプレスリリースでは「WEB限定」とあるが、4日の秋田魁新報の広告にも載っていた(別物?)。
そして、会員限定の乗車券+指定席特急券が割引になる、「えきねっとトクだ値」と「モバイルSuica特急券」に、半額(またはそれ以上)の設定が登場。秋田~大宮以遠の区間、列車(時間帯)、発売席数限定。
トクだ値の半額は、2012年にも各新幹線で実施されたが、その時よりは対象列車が少なくなった感じ。
3月4日乗車分からの設定で、1か月前から予約できるので既に発売中だけど、半額枠は当日中に埋まってしまうようだ。
5年前もそうだったけど、簡単には利用できそうにない。3月後半はただでさえ移動が多い時期だし…