広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

上柴のおじさんの別の顔

2017-02-24 00:27:23 | 昔のこと
1974年度から1995年度まで放送されていた、NHK教育テレビの小学校1年生音楽科の学校放送番組「ワンツー・どん」。※過去の関連記事
我々の世代には、ドラマーの「石川のおじさん(石川晶=いしかわあきら)」のインパクトがあることだろう。石川のおじさんは1977~1987年度に出演し、2002年に67歳で亡くなっている。

石川のおじさん降板後の後任的存在であったのが、ピアニストの「上柴(うえしば)のおじさん(上柴はじめ)」。
実際には、1985~1991年度の出演だそうなので、石川のおじさんと共演していた期間があったことになる。(さらにそれ以前にも、バンド【3月3日補足・「カウント・バッファローズ」】の一員として出ていたのかもしれない)
現在、NHKアーカイブスや市販DVDに収録されている「ワンツー・どん」は、上柴のおじさん時代のものが多く、鮮やかなピアノの演奏や、人形の“どんくん”との(石川のおじさんと比べて)ちょっとぎこちないかけ合いを見ることができる。

上柴氏は作曲家でもあり、「ワンツー・どん」でも出演だけでなく、番組の音楽も担当。この番組では、オリジナルの曲が多く歌われていたので、その作曲も手がけた。
遅くとも1980年代前半時点で既に歌われていた「だれにだっておたんじょうび」「あおいそらにえをかこう」などは、番組終了後も広く歌われている。個人的には「学校ケンパ」という、どこか哀愁を帯びたケンケンパの歌が印象深い。
※ちなみに、「宇宙人のテレパシー」は小六禮次郎作曲。上柴氏の前任の音楽担当だったらしく、交代後も歌い継がれていたようだ。

上柴氏は、ワンツー・どん降板後も、小3向け「ふえはうたう」の音楽を担当(おそらく1990年前後の末期【27日補足・笛を教えるのが吉澤実先生の時代】)して「赤いやねの家」「ソラシドマーチ」なども作曲した。
ほかにも、「名曲アルバム」やこどもの日前後のアニソン特番など、NHKの複数の音楽番組で作編曲やピアノを担当。
「みんなのうた」を担当していても不思議ではなさそうだが、番組公式サイトによれば1曲も関わっていない。


また、演歌歌手・大月みやこと高校の同期だそうで(大月さんはテレビで「中学の同期」と言っていた気もする。学生時代は互いに存在を知らなかったらしい。【24日追記】団塊の世代で人数が多かっただろうし、大月みやこは芸名だからね)、その縁で10年くらい前に上柴氏の編曲・ピアノ伴奏で歌っていたのをテレビで見た。



やっと本題。
今年1月8日放送のテレビ朝日「題名のない音楽会」は、「テーマ曲の秘密を知る音楽会」という回で、出演者に上柴氏のお名前があった。
映画やドラマのテーマ曲が演奏されるらしいので、作編曲者やピアノ演奏として出演するのかと思って見たら、上柴のおじさんには別の顔があったのだった!

最初に紹介されたのが、テレビ朝日のドラマ「ドクターX」の「ドクターXのテーマ」。
ドラマを見ていないので知らなかったけれど、その曲では西部劇のイメージで口笛が印象的に使われている。

上柴はじめ氏は、このテーマの作曲をした、わけではない(作曲者は沢田完)。
なんと、曲中で口笛を吹いていたのが、上柴はじめ氏。
「題名~」でも、「オリジナル奏者」として口笛を吹いて、ピアノも演奏した。口笛とピアノが同時に出てくる部分はないようで、口笛はピアノの脇に立って吹いていた。
トークや出演者からの紹介は特になかったが、テロップでは「口笛・ピアノ」として紹介され、「上柴さんは作曲家でピアニストですが実は音楽業界No.1の口笛吹きです!」との説明も。

上柴氏は、口笛奏者でもあったのだ。
ネットの公式(?)プロフィールでは「作曲家・編曲家(改行)ピアニスト・口笛奏者」という肩書き。
Wikipediaによれば、1991年のアニメ映画「ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空」の作中でも、上柴氏の口笛が使われたとのこと。
何人か別の口笛奏者はテレビで見たことがあったけれど、上柴のおじさんもそうだったとは。

同日の「題名~」では、「君の名は。」「七人の侍」「荒野の七人」も演奏され、實川風氏が演奏した「君の名は。」以外の各曲でも、上柴氏がピアノを演奏した。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする