広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

水乃環太朗一家?

2017-02-20 23:59:03 | 秋田のいろいろ
秋田市上下水道局のマスコットキャラクターは「カンちゃん」。本名は「水乃 環太朗(みずの かんたろう)」。
秋田市上下水道局は、上水道のみを扱っていた公営企業・秋田市水道局と、市長部局であった下水道部を統合して2005年度に発足。(実質的に下水道が吸収された形)
カンちゃんは、その年度末に登場した。(秋田市の上水道100周年記念事業の1つでもあったようだが、100年を迎えたのは2007年のはず。【21日追記】水道100周年を記念して、かつての水源地にカンちゃんの石像が建てられた。ネット上では、そのことと、カンちゃん自体のデビューを混同した記述があるのかもしれない。)
工事看板のカンちゃん
名前は知らなくても、工事現場の看板に描かれたり、イベントに着ぐるみが登場したりして、秋田市民はそれなりに知っているかな。
「顔は管で、体は水。(公式サイトより)」なので、水道関係のキャラクターであることは直感的に分かりやすい。でも、管が上水道か下水道なのかは知らないけど、管の色が黄土色というかキツネ色なのは、素人には一般的でなく分かりにくい。土管のイメージでグレーのほうがよかった気がするが、デザイン的な問題か、実情に即した色にしたのか。

こんなカンちゃんに遭遇した。
※周囲の風景から場所がどこか分かるかと思いますが、以下、言及しないでおきます。
とある秋田市上下水道局発注の工事現場
工事現場の囲いの角近くに、
カ、カンちゃん?
道路から見えるように、カンちゃんらしきキャクターが描かれている。
工事内容を説明してくれているが、文字が手書き。
そしてカンちゃんの線が細く、色が薄く、バランスがちょっと違い、カンちゃんの絵も手がきのようだ。

右側に黒くて四角いものがあるが、その裏が誘導員の詰め所。黒い部分がマジックミラー状になっていて、中から外が見えるようになっているらしい。別に透明でもいいのでは?

さらに気になるのが、「この下水道工事は~」の説明書きの右上に「長男」とあること。
だいぶ以前に発見したのだが、その後しばらく、この「長男」の意味が理解できなかった。


その後しばらくしてからさらに発見。今までとは逆側から見ると…
三角コーンの先の白い面

こっちにも?!
カンちゃんらしきものが3人も並んでいた!
最初に見た1人のほうはシートにかいているのに対し、こちらは囲いの板に直接かいているようで、こちらのほうがタッチは同じながら色はやや濃い。

小さい字で左側から「二男」「三男」「四男」とある。
なるほど。反対面の「長男」とこの3人と合わせて4兄弟ということか。
「二男」だけはヘルメットをかぶっていないが、胸に「カンちゃん」と名札がある。四男は無口で、顔がやや短い。


工事関係者が、殺風景な現場でも、通る人に親しんでもらおうとかいてくれたのだろうが、いろいろとツッコミたくなる。
そもそも、カンちゃんに男ばかり4人も兄弟がいたとは初耳。上下水道局のホームページでは、カンちゃん1人については履歴書など詳しく記載されているが、家族の存在は明らかにされていない。

仮に4兄弟だとしても、ここまで外見がそっくりとは、設定上ややこしい。
「二男」には「カンちゃん」との名札がある。では、彼が水乃環太朗張本人なのか。そうだとしたら、残りの3人はどういう名前なのか。別人なのか、4人ともそれぞれカンちゃんなのか。
4姉妹の「若草物語」では、4人の容姿も性格も違う。そっくりな六つ子の「おそ松くん」では、6人それぞれ名前が違う。これではいたずらに人数を増やしているだけで、詰めが甘い。上下水道局への断りなしに、勝手に設定を広げてしまったのだろうか。

※以下、上下水道局による本来のカンちゃんの図柄を「公式なカンちゃん」と表記します。
それから、絵に違和感を覚えてしまう、というか、若干気持ち悪いような… 顔(管)と体のバランスの違いによるものだ。公式なカンちゃんは「管に手足が生えた」感じなのに、これでは「顔が管になった」ようなもの。もっと頭を大きくしないと。
※公式なカンちゃんの着ぐるみ版では、管の途中、鼻の横から手が生えている。構造上、そうしないとアンバランスなのかな。いずれにしても頭は大きい。

カンちゃんの体は「水」でできている。公式なカンちゃんは、体が水色だが、それは服の色ではなく、服を着ていない裸で、その肌が水色のようにも見える。足先・指先までも同じ色だし。(その上から竿燈のはんてんや検査用白衣を着用するバージョンもある)
ところが、工事現場の二男~四男は、水色の上半身部分が開くようになっていて、ボタンで止めている。つまり水色のつなぎのようなものを着用していると考えられる。
二男と三男は5本指からなる手が見えているが、それは白い。手袋なのか、水色の服の下の肌なのか。一方で、長男の手は黒い。
さらに、二男~四男は、靴ははいていないのか、足首から下がなくて宙に浮いているように見えてしまう。
いずれにしても、公式なカンちゃんでは見られない描写。これも詰めが甘いというか、似せる努力をもっとしてほしい。数年前に話題になった、どこかの国のパクり遊園地の着ぐるみじゃないのだから…


“非公式”なカンちゃんとその兄弟(?)。
秋田市上下水道局が知ったらどう判断するかは別として、特段悪いとは思わないけれど、どうせやるなら、顔や姿を変えるとか、名前を付けるとかしたほうがおもしろそう。全員が男というのも、検討の余地あり。兄弟がいるのなら、親はどうしたということにもなる。
だったらやっぱりカンちゃんは1人のほうがいいのかな?
【23日追記】この工事現場の別の位置には、正式な工事看板があり、それには公式なカンちゃんが描かれている。冒頭の指し棒を握ったカンちゃんがそれ。

【3月14日追記】この記事の初回アップ直後も、上記写真と同じ状況だった。しかし、3月13日に見ると、3人描かれている側に、カンちゃんについての説明や、詳細は上下水道局ホームページを見るようにとの告知が書き加えられていた。ホームページを見てしまったら、これが公式設定とは違うことが丸分かりになってしまうのだけどね。※続きはこちら

※公式なカンちゃんのちょっとした話題
コメント
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