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貨物がキハ40を改造

2018-10-16 00:17:37 | 秋田のいろいろ
JR東日本秋田支社が男鹿線、五能線、津軽線の一部、奥羽本線の一部で走らせている、普通列車用気動車(ディーゼルカー)キハ40形およびキハ48形。※便宜的な総称として「キハ40系」と呼ばれることが多く、当ブログでも使っています。

製造から40年経ち、改造や転属が多く、製造時以上にさまざまなバリエーションが生じている。例えばオールロングシート改造など。
たまに乗る男鹿線では、よく見れば全部の車両がどこか必ず違うのではないかと思えるほど。好きな車両ではないけれど、なかなか楽しくもある。

先日も新たな発見。
キハ40 2088
秋田には当初は配置されず、1995年頃に転属して来たという、温暖な地域向け仕様(というかこれが標準で、秋田には寒冷地仕様が配置されていた)の2000番台。※過去の記事。【16日補足】全国的に見れば、暖地仕様2000番台と寒冷地(北海道)仕様が多数派で、秋田に多い寒地(東北)仕様は少ない。
座席配置など客室部分はおおむね原型を保っているようだが、ワンマン対応、半自動ドア化がされている。
車内運転席背後の窓は、秋田に元からいるワンマン改造車とは違う固定窓。車体側面に「乗降口」というあんまり意味がない表示装置(その位置じゃあ窓から乗り降りしろってことになるよ!)が設置されているのが特徴的。

発見は正面側。
右側の運転席窓下の楕円形のもの
鉄道車両の妻面には、その車両の所有・製造・改造の履歴が表示される。名前は知らないけれど「銘板」なのかな?
車内には銘板で表示されることが多いが、取れてしまったり、複数回改造された時は最後のものだけであることが多いが、車外には全部表示するようだ。

キハ40 2088ではそれが5つもあって、目を引かれた。
右上が所有者名「JR東日本」、その下が製造者「富士重工 昭和55年」。
残り3つが改造だろう。この辺のキハ40系では2度はあっても、3度も改造されたのは珍しいのかも。

その改造が施工された箇所は、「大宮」「郡山」「土崎」と読めた。JR東日本の車両工場が所在する土地で納得しかけたけれど、「大宮」はそうじゃない。目を疑った。
「JR貨物 大宮車両所」
えっ? 旅客車両であるキハ40系を所有も運行もしない、JR貨物が改造することなんてあるのか!?
旅客でも貨物でも使う機関車だったら、転属あるいは委託であるだろうけど。

ネットで調べると、JR貨物大宮車両所は、JR東日本大宮総合車両センターに併設されている工場。元は国鉄大宮工場という同じ組織が分割された形のようだ。
だけど、キハ40系ばかりか旅客車両を大宮車両所で取り扱っているという情報はとても少ない。
烏山線で使われていた、オールロングシート改造されたキハ40が昭和62年に大宮車両所で改造されたという情報はあった。

キハ40 2088も昭和62(1987)年の改造。
1987年といえば、国鉄が分割民営化されてJRが発足した年だから、いろいろごたごたしていたのだろうか。
ほかにも何両かあるとは思うが、珍しい経歴を持つ車ということになりそう。

キハ40 2088はJR貨物大宮車両所での改造が最初。以後はJR東日本の手で、平成3年に郡山工場(現・郡山総合車両センター)、平成12年に土崎工場(現・秋田総合車両センター)で改造を受けている。具体的にはどこを改造されたのかは分からない。


秋田のキハ40系のバリエーションについては、いずれまた。
コメント (4)
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