広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

手形陸橋2・螺旋

2019-11-19 23:33:11 | 
前回に続いて、全面開通した秋田市の秋田県道28号のオーバーパス「手形陸橋」。
2年間通れなかった北側の歩道には、南側歩道にはない特徴的なものがあった。中央部・線路際両側に1つずつある、らせん階段である。(西端には、南北とも普通の階段はある。)
手形陸橋の下には線路だけでなく市道も通っているが、それらから陸橋は遠い。歩行者だけでも利用しやすいように、らせん階段が設置されているのだろう。
もともとはらせんではない普通の階段だったらしく、1991年の3車線化の時に初めてらせん階段になったようだ。

今回の工事により、そのらせん階段がどうなるか、事前に説明はなかった。工事途中の今春になると、らせんが板で覆われて階段部分の工事が始まった。橋本体とともにリニューアルされ、存続することになった。
9月下旬に西側の上部から板が外され、新たならせん階段が姿を現した。
供用開始前の西側らせん階段。黒光りしている

東側から西側を見る
形状・サイズやらせんの巻き具合は、おそらく従前とまったく同一。
色は従来はこげ茶色だったのが、橋本体に合わせて黒にかなり近い茶色。てっぺんの円形の屋根の内側は、以前より濃い肌色。
(再掲)工事前
細い銀色パイプの手すりや、目隠しの腰板の配置(基本は細い手すりより下側だけが覆われるが、東側の民家側だけ手すりより上も覆われている)も変わらず。
一方、
金網みたいなのが
東側の民家側には腰板にプラスして、階段本体の柵より上【12月15日補足・階段最上部のみだった。末尾の続き参照】に、細かい穴が開いた金網風の金属板が設置された。従来からの腰板と合わせて、民家への配慮だろうか。照明は従来は電球とか水銀灯だったが、LEDになったようだ。

踏面には、融雪装置の温度・水分センサーらしきものが埋めこまれていたので、積雪・凍結時も安心できそう(以前はどうだった?)。
西側らせん階段下り口。右下すぐが線路
陸橋本体から出っ張った、階段手前の平らな部分は、明るいグレーの正方形の大きめのタイルが敷かれている。点字ブロックは、そこまでは誘導している(従来は歩道には一切ブロックがなかった)。

従来どおりらせん階段も使えてよかったと思いつつ、上り下りしてみたところ、いくつかの違和感が。
まず、上の写真をよく見ると、完成したばかりの道路には不釣り合いなものが。
ロープがぐるぐる
陸橋本体の柵と、らせん階段の柵の間にすき間が生じてしまい、危険なのでロープを張ったようだ。東西両方とも、線路側と陸橋端側両方がすべてこうなっている。
(再掲)以前の状態
改修前とは柵が別物だが、らせん階段側の柵を陸橋本体まで延長するような構造だった。
すき間を埋める手配が間に合わなかったのか、設計ミスか? これは明らかな違和感。

あとはなんとなく違和感。上り下りすると、よくある階段とは違うような物足りないような感じ。
西側らせん階段
西側はまあこんなもん?

東側
違いにお気づきだろうか。各段の足を載せる踏面というのか踏み板というのか、その端が違う。西側では暗い赤色の帯が入っているのに対し、東側にはなくグレー一色。
以前のこの階段は全面カラータイルだったけど、今のような単色の階段では、角が分かりやすいように色を付けたり、滑り止めを設置したりするのが普通のはず。西の赤い帯は色だけで滑り止めではなさそうだし、東には一切ないのは、屋外の道路の階段としては物足りないのではないか。

さらに、西はグレーのシートというか板というかを上張りしている感じがするが、東はセメントそのままではないだろうか。上の写真では亀裂が入っている。亀裂自体は技術的に問題ないのかもしれないが、見栄えとしてはできたばかりがこれで、このままというのは…

開通時に、らせん階段が完成するまでには至らず、暫定的に供用し、今後残りの作業を行う。ということであると願いたい。【今後の経過は追記します・11月29日には東側にも赤帯が付いていた。すき間のロープは変わらず。/12月4日で階段踏面は変わらず。12月4日にはロープがなくなり、そのすき間部分まで、既存の手すりが延長されていた。写真はこの記事末尾のリンクから】
陸橋本体でも、
「←パネル」
メモ書き入り養生テープがいくつか残っている。はがしてね。【追記・11月29日現在そのまま。12月4日にはなくなっていた。】


最後に、
陸橋の上から東方向
陸橋東端では、歩道と車道の間の柵の構造が、南北とも同じ長さだけ、他と異なる仕様。
他は橋の欄干(高欄)らしきものなのに、東端だけ、細いガードパイプ。

外から見ると、なんとなく理由が分かる。
外側から。バスがいる所が境目
手形陸橋東側は、地面から徐々に高くなっていく。橋の高い部分は、橋脚の上に橋桁を載せる造りだが、地際の低い部分ではその構造でなく、盛り土の斜面のような構造らしい。
上の写真の北側では下の道路との境部分が、柵などでなく壁になっている。南側では柵。

取り付け方法は、東端限定のパイプ柵は脚を路面に埋めこんでいるが、高欄は路面表面にボルトで固定している。
橋だと地面がないから欄干にするしかないが、盛り土だと埋めることができるためパイプ柵にした。そしてそのパイプ柵のほうが安いから、わずかな距離だけどあえて違う構造にした。ということかな???
親柱は盛り土の地面際、パイプ柵の端にある。
西側は崖状の部分に橋がつながる形なので、東のような盛り土は不要なので、端まで高欄で、そこに親柱。

補足など続きはこちら
コメント (2)
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