秋田県にないものとしてよく挙げられるのが、TBS系列のテレビ局とコンビニのセブンイレブン。
昨日(10月14日【訂正】13日)の朝日新聞秋田版に「セブン-イレブン県内にも」という記事が出た。
【15日追記】「秋田建設工業新聞」のサイトにも、14日付けでほぼ同内容の記事がアップされた。
内容は、セブンイレブンが秋田県内への進出を検討しており、オーナー募集説明会が今月下旬に初めて開かれるというもの。
「出店の時期や場所は未定という。」だそうで、まだ具体的ではなさそう。
しかも、
「岩手や山形で出店が進んだことや、オーナーとして開業したいという声があることから、検討することになった。説明会は湯沢、大仙、横手の3市で開かれる。 」
とのことで、開店を想定しているのは、岩手・山形県に近い秋田県の内陸南部、国道13号線・秋田自動車道沿線と考えられる。
したがって、秋田市内や北部に開店することは当分ないのかもしれない。(北隣の青森県も未出店)
なぜか紙面ではカットされているが、asahi.com掲載分では「秋田を含め、青森、鳥取、香川、徳島、愛媛、高知、沖縄の8県には現在、店舗がない。」という一文がある。
セブンイレブンは、効率を考慮して集中的に店舗展開しており(他のチェーンでも多少はその傾向だが)、例えば既に店舗がある島根県では実際に店があるのは浜田市など県西部だけで、松江市にはない。岩手、三重、和歌山各県なども同様に県内の特定の地域に偏っているようだ。
個人的に、これ以上コンビニはなくてもいい(総店舗数において)ような気もしなくはないが、セブンイレブンができれば、店舗ブランドの選択の幅が広がるし、セブンイレブンには「セブンプレミアム」商品が置いてあり、セブン銀行ATMが設置されている点は他チェーンにないメリット。
既に秋田駅前の旧イトーヨーカドー秋田店~ザ・ガーデン自由が丘西武でセブンプレミアムに慣れ(低価格で高品質だと思う)、セブン銀行ATMを使っている者としては、より身近でそれらが購入・利用できれば、それはそれでうれしい。
ついでに、秋田のコンビニの歴史を振り返ってみたい。
※秋田と青森のコンビニの進出状況はほぼ同じであり、僕が弘前に住んでいた時期に各チェーンの進出が盛んだったこともあるため、青森の状況についても取り上げます。
※記憶とWikipediaに基づくため、間違いがあるかもしれません。
・1985年頃 初めてのコンビニ
今年1月の記事でも取り上げた通り、秋田市内に初めてできたであろうコンビニチェーンが「ヤマザキデイリーストア(現・デイリーヤマザキ)」。地元のたけや製パンがフランチャイズ契約して展開している。
後の大手チェーンの進出により相対的に数が減り、さらに閉店・新規出店により当時のままの店舗は存在しないと思われるが、今でも一定数の店舗がある。
なお、当時は「コンビニ」という略称はもちろん、「コンビニエンスストア」という言葉すら、秋田では使われていなかったと思う。
ネットで調べたところ、略称の「コンビニ」が新聞記事などで一般的に使われるようになったのは、1990年代(すなわち平成初期)以降のようだ。(国立国会図書館レファレンス協同データベースhttp://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000076341)
【2013年6月23日追記】「コンビニをうろうろしながら」という歌詞がある、ウルフルズの「バンザイ ~好きでよかった~」は1996年2月の曲。当時は広まっていたのだろう。
【2015年1月3日追記】NHK教育テレビの小学校低学年向け音楽科の学校放送番組「まちかどド・レ・ミ」で「伝説のコンビニ」という曲が放映されて、人気となりCD化されたのも1996年。1996年には「コンビニ」が津津浦浦の小学校低学年の児童にも認知されていたと考えられる。※「まちかどド・レ・ミ」は、1年生向け「ワンツー・どん」と2年生向け「うたって・ゴー」を統合して1996年4月放送開始。
【2016年3月28日追記】1995年10月20日に日本語吹き替え版が初回放送された「刑事コロンボ(新シリーズ)」の「犯罪警報」で、「コンビニの店員が…」というセリフがあった。
【2016年4月4日追記】1994年放送のフジテレビ「ライオンのごきげんよう」で、磯野貴理子が「コンビニ」と発言し、周りも受け入れていた。
【2015年10月11日追記】昭和最後の寅さんである1988年末公開の「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」の最後のほうで、長野県小諸にいる登場人物が「コンビニエンスストアってのに行って(、ひとり用お節料理を買った)」という発言をしていた。
当時の小諸に実際にコンビニがあったのかは不明だが、略さないコンビニエンスストアという言葉は、全国的には既に浸透しつつあったのだろう。
【2019年10月3日追記】1989年に放送されたという、資生堂「Wing(ウィング)」の柳葉敏郎が出ていたCMの最後で、柳葉氏が「お求めはスーパーかコンビニで」と言っていた。こんなに早くコンビニという略があったのか。
・1990年代前半 いくつか進出
既に大都市圏では大手チェーンが幅を利かせていた頃だと思うが、秋田ではまだ。やっと、準大手というべきチェーンが秋田にやって来た。
記憶では、まず「ホットスパー」が秋田市にいくつか出店。
Wikpediaには「岩手県の食品卸「ベルセンター」系列の運営会社・東北スパー株式会社が、1984年に設立し展開。」とあるが、秋田の店は当初は「北奥羽スパー」という企業が運営していたはず。事務所が、スーパー「いとく(本社・大館市)」の秋田市将軍野にある店と同じ場所だったので、いとく系列だったと思われる。
弘前市にもスパーがあった(実業高校のそば)が、いとくの出店エリアでもあるので、同じ会社の経営だったかもしれない。
東北スパーは2004年にコンビニ事業をローソンに譲渡したため、秋田からはスパーはなくなった。有楽町の店などローソンに転換した店舗も多い。※秋田有楽町店は、昨年移転して「秋田南通亀の町店」となった。
さらに、サークルKとサンクスが登場。現在、両者は経営統合して「サークルKサンクス」となっているが、当時は無関係の別会社。
Wikipediaによれば、秋田には、サークルKが1990年11月(秋田市の秋田陸運支局前店=現在は、床屋チェーンになっているか?)、サンクスが1995年4月に進出。
一方、青森ではサークルKは早くて1986年11月(青森市)だそうだ。これは、青森のスーパー「亀屋みなみチェーン」系列の運営会社があったためだという。秋田と岩手を管轄していた時期もあったが、亀屋みなみチェーンの経営破綻や経営不振により廃業した。サンクスは1994年6月に青森市に出店。
僕が大学生の頃は、後述の通りローソンなども進出し始めてはいたがまだ店舗数が少なかった。そんなこともあり、当時、コンビニといえば(青森でも秋田でも)「サークルK」か「サンクス」だったものだ。
サンクスが新規開店する時は、「♪サンクスはコンビニだ出掛けましょ」という「メリーさんのひつじ」の替え歌に乗せて、「サンクス○○店、×月×日オープン!」というテレビCMが流れていた。
この替え歌の歌詞から、既に「コンビニ」という言葉が秋田や青森でも定着しており、一方で「サンクス」がナニモノかはまだ知られていなかったということになると言えそうだ。
【15日追記】「すぐ、そこ、サンクス」「タッチ ユア ハート サークルK」というサウンドロゴがあったのも思い出した。懐かしい。
コンビニではないが、御所野のイオン(現イオンモール秋田)や秋田サティ(現イオン秋田中央店)ができたのは1990年代半ば。
郊外型大型ショッピングセンターやコンビニと、我々の生活が変わり始めたのがこの頃だったのかもしれない。
・1990年代後半 ついに
そして、ついに大手・ローソンが進出してきた。
1997年4月に青森県(青森市と弘前市)、5月に秋田県(秋田市と男鹿市【2017年5月29日補足・5店舗揃って5月29日オープンだったそうだ】)に相次いで開店。ちなみに、7月には高知県と沖縄県にも出店し、この時点でローソンが全都道府県への出店を達成した。
以後、2000年代にかけて次々に店舗を増やし、特に秋田市中心部ではこんな感じでローソンがとても多い印象がある(上記、スパー転換の影響もある)。ちなみに高知市中心部もローソンが多い気がした。
ちなみに、Wikipediaの秋田進出についての記載は「秋田東通二丁目店、秋田保戸野原の町店、秋田八幡大畑店(秋田市)男鹿舟川海岸通店、男鹿舟越店(秋田県男鹿市)を出店し、秋田県へ出店開始。」とある。
地名(店舗名)に関してはいい加減で、八幡大畑→八橋大畑、舟川→船川、舟越→船越が正当。【15日追記】その後、訂正していただきました。
保戸野原の町(数年前に新築リニューアル)、新国道沿い(八橋大畑店という名だとは知らなかった。場所を勘違いしていたかも)、男鹿の2店が最初の店だとは知っていたが、東通二丁目店という店も最初の出店だとは知らなかった。現在、その店名は存在しない。
【2012年2月11日追記】八橋大畑店と同じ建物に、「ローソン(東北ローソン支社)秋田支店」が入居しているようだ。
弘前では「弘前和徳店」と「弘前茂森町店」が最初だったと思う。当時、わざわざ茂森町まで行ってみたことがあった。僕が初めて入ったローソンは弘前茂森町店だったことになる。
ローソン進出以前に秋田にあったコンビニは赤系の看板のチェーンばかりだったが、青い看板のローソンは目新しかった。
サービス内容や企画商品、接客レベルも一定で、「これが大手コンビニというものか!」と関心【訂正】感心したものだった。
個人的には、今でもコンビニといえばローソンだ。
ちなみに、秋田市中心部では、大潟村の野菜などを売っている店舗(保戸野原の町やキャッスルホテル)がある。これは「ローソンL」という種別の店舗(レシートの店舗名に表示)だそうで、一見普通のローソンだけど、地域に根ざした商品構成を取り入れている店ということらしい。【15日レシートの画像を追加↓】
秋田初のローソンの1つだった保戸野原の町店のレシート。店舗名が「L 秋田保戸野~」となっている
そして、おそらく唯一、「秋田には未進出だけど青森にはある」コンビニチェーンが、イオン系列の「ミニストップ」。(27都府県に展開)
おそらく、青森に進出したのは1990年代後半。
たぶん1998年だと思うが、弘前大学(文京町地区)の向かいにその名も「弘大前店」が開店。「ソフトクリームがおいしい」と話題になったものだった。
【22日追記】いただいたコメントによれば、青森県へのミニストップの出店は、ローソンよりも若干早かったとのこと。弘前は遅い方だったようだ。
・2000年代 残すはセブンのみ
ローソンの天下、サークルKサンクスはやや減少傾向といった状況で21世紀を向かえたが、2005年末に大手・ファミリーマートが進出。
ファミリーマートは、この年島根、長野、新潟へ、翌2006年には、青森と北海道へ進出し、全都道府県進出を達成する。
ファミリーマートも秋田県内で着実に店舗数を増やしているが、ローソンと比べて郊外や幹線道路沿いに店が多い傾向。だから、秋田市中心部にいると、あまり行く機会がない。
※秋田駅西側で駅に近い店舗といえば、川反の秋田大町五丁目店、新国道の秋田中央郵便局前店などで、店舗網がまばら。
実はファミリーマートの社長は秋田(横手市大森)出身。魁のインタビューで、もっと店舗数を増やしたいようなことを言っていた。(現在の秋田県内の店舗数は50店弱)
今やあって当たり前のコンビニだが、地方でそれが身近になったのは、わずかここ15年ほどのことのようだ。パソコンやインターネットが普及した時期と重なるが、どちらもつい最近のような、だいぶ昔のような、不思議な心境。
秋田にセブンイレブンが進出するとすれば、どのように変わっていくのだろう。
【22日追記】その後、セブンイレブンの公式サイトに、オーナー募集説明会の日程と参加受付ページがあるのを見つけた。(http://www.sej.co.jp/owner/seminar/index.html)
3回どころか、12月にかけて何度も予定されていることが分かった。計10回程度行われることになる。
会場はほとんどが県南だが、1回だけ秋田市でも開催される。秋田市で説明会があっても、必ずしも秋田市内で開店というわけではないだろうが、この回数の多さからすると、秋田へのセブンイレブン進出はかなり現実的なように思える。
※その後、進出が正式に発表された。
昨日(10月
【15日追記】「秋田建設工業新聞」のサイトにも、14日付けでほぼ同内容の記事がアップされた。
内容は、セブンイレブンが秋田県内への進出を検討しており、オーナー募集説明会が今月下旬に初めて開かれるというもの。
「出店の時期や場所は未定という。」だそうで、まだ具体的ではなさそう。
しかも、
「岩手や山形で出店が進んだことや、オーナーとして開業したいという声があることから、検討することになった。説明会は湯沢、大仙、横手の3市で開かれる。 」
とのことで、開店を想定しているのは、岩手・山形県に近い秋田県の内陸南部、国道13号線・秋田自動車道沿線と考えられる。
したがって、秋田市内や北部に開店することは当分ないのかもしれない。(北隣の青森県も未出店)
なぜか紙面ではカットされているが、asahi.com掲載分では「秋田を含め、青森、鳥取、香川、徳島、愛媛、高知、沖縄の8県には現在、店舗がない。」という一文がある。
セブンイレブンは、効率を考慮して集中的に店舗展開しており(他のチェーンでも多少はその傾向だが)、例えば既に店舗がある島根県では実際に店があるのは浜田市など県西部だけで、松江市にはない。岩手、三重、和歌山各県なども同様に県内の特定の地域に偏っているようだ。
個人的に、これ以上コンビニはなくてもいい(総店舗数において)ような気もしなくはないが、セブンイレブンができれば、店舗ブランドの選択の幅が広がるし、セブンイレブンには「セブンプレミアム」商品が置いてあり、セブン銀行ATMが設置されている点は他チェーンにないメリット。
既に秋田駅前の旧イトーヨーカドー秋田店~ザ・ガーデン自由が丘西武でセブンプレミアムに慣れ(低価格で高品質だと思う)、セブン銀行ATMを使っている者としては、より身近でそれらが購入・利用できれば、それはそれでうれしい。
ついでに、秋田のコンビニの歴史を振り返ってみたい。
※秋田と青森のコンビニの進出状況はほぼ同じであり、僕が弘前に住んでいた時期に各チェーンの進出が盛んだったこともあるため、青森の状況についても取り上げます。
※記憶とWikipediaに基づくため、間違いがあるかもしれません。
・1985年頃 初めてのコンビニ
今年1月の記事でも取り上げた通り、秋田市内に初めてできたであろうコンビニチェーンが「ヤマザキデイリーストア(現・デイリーヤマザキ)」。地元のたけや製パンがフランチャイズ契約して展開している。
後の大手チェーンの進出により相対的に数が減り、さらに閉店・新規出店により当時のままの店舗は存在しないと思われるが、今でも一定数の店舗がある。
なお、当時は「コンビニ」という略称はもちろん、「コンビニエンスストア」という言葉すら、秋田では使われていなかったと思う。
ネットで調べたところ、略称の「コンビニ」が新聞記事などで一般的に使われるようになったのは、1990年代(すなわち平成初期)以降のようだ。(国立国会図書館レファレンス協同データベースhttp://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000076341)
【2013年6月23日追記】「コンビニをうろうろしながら」という歌詞がある、ウルフルズの「バンザイ ~好きでよかった~」は1996年2月の曲。当時は広まっていたのだろう。
【2015年1月3日追記】NHK教育テレビの小学校低学年向け音楽科の学校放送番組「まちかどド・レ・ミ」で「伝説のコンビニ」という曲が放映されて、人気となりCD化されたのも1996年。1996年には「コンビニ」が津津浦浦の小学校低学年の児童にも認知されていたと考えられる。※「まちかどド・レ・ミ」は、1年生向け「ワンツー・どん」と2年生向け「うたって・ゴー」を統合して1996年4月放送開始。
【2016年3月28日追記】1995年10月20日に日本語吹き替え版が初回放送された「刑事コロンボ(新シリーズ)」の「犯罪警報」で、「コンビニの店員が…」というセリフがあった。
【2016年4月4日追記】1994年放送のフジテレビ「ライオンのごきげんよう」で、磯野貴理子が「コンビニ」と発言し、周りも受け入れていた。
【2015年10月11日追記】昭和最後の寅さんである1988年末公開の「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」の最後のほうで、長野県小諸にいる登場人物が「コンビニエンスストアってのに行って(、ひとり用お節料理を買った)」という発言をしていた。
当時の小諸に実際にコンビニがあったのかは不明だが、略さないコンビニエンスストアという言葉は、全国的には既に浸透しつつあったのだろう。
【2019年10月3日追記】1989年に放送されたという、資生堂「Wing(ウィング)」の柳葉敏郎が出ていたCMの最後で、柳葉氏が「お求めはスーパーかコンビニで」と言っていた。こんなに早くコンビニという略があったのか。
・1990年代前半 いくつか進出
既に大都市圏では大手チェーンが幅を利かせていた頃だと思うが、秋田ではまだ。やっと、準大手というべきチェーンが秋田にやって来た。
記憶では、まず「ホットスパー」が秋田市にいくつか出店。
Wikpediaには「岩手県の食品卸「ベルセンター」系列の運営会社・東北スパー株式会社が、1984年に設立し展開。」とあるが、秋田の店は当初は「北奥羽スパー」という企業が運営していたはず。事務所が、スーパー「いとく(本社・大館市)」の秋田市将軍野にある店と同じ場所だったので、いとく系列だったと思われる。
弘前市にもスパーがあった(実業高校のそば)が、いとくの出店エリアでもあるので、同じ会社の経営だったかもしれない。
東北スパーは2004年にコンビニ事業をローソンに譲渡したため、秋田からはスパーはなくなった。有楽町の店などローソンに転換した店舗も多い。※秋田有楽町店は、昨年移転して「秋田南通亀の町店」となった。
さらに、サークルKとサンクスが登場。現在、両者は経営統合して「サークルKサンクス」となっているが、当時は無関係の別会社。
Wikipediaによれば、秋田には、サークルKが1990年11月(秋田市の秋田陸運支局前店=現在は、床屋チェーンになっているか?)、サンクスが1995年4月に進出。
一方、青森ではサークルKは早くて1986年11月(青森市)だそうだ。これは、青森のスーパー「亀屋みなみチェーン」系列の運営会社があったためだという。秋田と岩手を管轄していた時期もあったが、亀屋みなみチェーンの経営破綻や経営不振により廃業した。サンクスは1994年6月に青森市に出店。
僕が大学生の頃は、後述の通りローソンなども進出し始めてはいたがまだ店舗数が少なかった。そんなこともあり、当時、コンビニといえば(青森でも秋田でも)「サークルK」か「サンクス」だったものだ。
サンクスが新規開店する時は、「♪サンクスはコンビニだ出掛けましょ」という「メリーさんのひつじ」の替え歌に乗せて、「サンクス○○店、×月×日オープン!」というテレビCMが流れていた。
この替え歌の歌詞から、既に「コンビニ」という言葉が秋田や青森でも定着しており、一方で「サンクス」がナニモノかはまだ知られていなかったということになると言えそうだ。
【15日追記】「すぐ、そこ、サンクス」「タッチ ユア ハート サークルK」というサウンドロゴがあったのも思い出した。懐かしい。
コンビニではないが、御所野のイオン(現イオンモール秋田)や秋田サティ(現イオン秋田中央店)ができたのは1990年代半ば。
郊外型大型ショッピングセンターやコンビニと、我々の生活が変わり始めたのがこの頃だったのかもしれない。
・1990年代後半 ついに
そして、ついに大手・ローソンが進出してきた。
1997年4月に青森県(青森市と弘前市)、5月に秋田県(秋田市と男鹿市【2017年5月29日補足・5店舗揃って5月29日オープンだったそうだ】)に相次いで開店。ちなみに、7月には高知県と沖縄県にも出店し、この時点でローソンが全都道府県への出店を達成した。
以後、2000年代にかけて次々に店舗を増やし、特に秋田市中心部ではこんな感じでローソンがとても多い印象がある(上記、スパー転換の影響もある)。ちなみに高知市中心部もローソンが多い気がした。
ちなみに、Wikipediaの秋田進出についての記載は「秋田東通二丁目店、秋田保戸野原の町店、秋田八幡大畑店(秋田市)男鹿舟川海岸通店、男鹿舟越店(秋田県男鹿市)を出店し、秋田県へ出店開始。」とある。
地名(店舗名)に関してはいい加減で、八幡大畑→八橋大畑、舟川→船川、舟越→船越が正当。【15日追記】その後、訂正していただきました。
保戸野原の町(数年前に新築リニューアル)、新国道沿い(八橋大畑店という名だとは知らなかった。場所を勘違いしていたかも)、男鹿の2店が最初の店だとは知っていたが、東通二丁目店という店も最初の出店だとは知らなかった。現在、その店名は存在しない。
【2012年2月11日追記】八橋大畑店と同じ建物に、「ローソン(東北ローソン支社)秋田支店」が入居しているようだ。
弘前では「弘前和徳店」と「弘前茂森町店」が最初だったと思う。当時、わざわざ茂森町まで行ってみたことがあった。僕が初めて入ったローソンは弘前茂森町店だったことになる。
ローソン進出以前に秋田にあったコンビニは赤系の看板のチェーンばかりだったが、青い看板のローソンは目新しかった。
サービス内容や企画商品、接客レベルも一定で、「これが大手コンビニというものか!」と
個人的には、今でもコンビニといえばローソンだ。
ちなみに、秋田市中心部では、大潟村の野菜などを売っている店舗(保戸野原の町やキャッスルホテル)がある。これは「ローソンL」という種別の店舗(レシートの店舗名に表示)だそうで、一見普通のローソンだけど、地域に根ざした商品構成を取り入れている店ということらしい。【15日レシートの画像を追加↓】
秋田初のローソンの1つだった保戸野原の町店のレシート。店舗名が「L 秋田保戸野~」となっている
そして、おそらく唯一、「秋田には未進出だけど青森にはある」コンビニチェーンが、イオン系列の「ミニストップ」。(27都府県に展開)
おそらく、青森に進出したのは1990年代後半。
たぶん1998年だと思うが、弘前大学(文京町地区)の向かいにその名も「弘大前店」が開店。「ソフトクリームがおいしい」と話題になったものだった。
【22日追記】いただいたコメントによれば、青森県へのミニストップの出店は、ローソンよりも若干早かったとのこと。弘前は遅い方だったようだ。
・2000年代 残すはセブンのみ
ローソンの天下、サークルKサンクスはやや減少傾向といった状況で21世紀を向かえたが、2005年末に大手・ファミリーマートが進出。
ファミリーマートは、この年島根、長野、新潟へ、翌2006年には、青森と北海道へ進出し、全都道府県進出を達成する。
ファミリーマートも秋田県内で着実に店舗数を増やしているが、ローソンと比べて郊外や幹線道路沿いに店が多い傾向。だから、秋田市中心部にいると、あまり行く機会がない。
※秋田駅西側で駅に近い店舗といえば、川反の秋田大町五丁目店、新国道の秋田中央郵便局前店などで、店舗網がまばら。
実はファミリーマートの社長は秋田(横手市大森)出身。魁のインタビューで、もっと店舗数を増やしたいようなことを言っていた。(現在の秋田県内の店舗数は50店弱)
今やあって当たり前のコンビニだが、地方でそれが身近になったのは、わずかここ15年ほどのことのようだ。パソコンやインターネットが普及した時期と重なるが、どちらもつい最近のような、だいぶ昔のような、不思議な心境。
秋田にセブンイレブンが進出するとすれば、どのように変わっていくのだろう。
【22日追記】その後、セブンイレブンの公式サイトに、オーナー募集説明会の日程と参加受付ページがあるのを見つけた。(http://www.sej.co.jp/owner/seminar/index.html)
3回どころか、12月にかけて何度も予定されていることが分かった。計10回程度行われることになる。
会場はほとんどが県南だが、1回だけ秋田市でも開催される。秋田市で説明会があっても、必ずしも秋田市内で開店というわけではないだろうが、この回数の多さからすると、秋田へのセブンイレブン進出はかなり現実的なように思える。
※その後、進出が正式に発表された。