広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

あきたっぷる

2014-11-06 23:27:43 | ランチパック
ローソンでは、各地の農業高校などとコラボレーションした商品を発売している。(秋田青森の例)
現在、秋田では、それと似たような別のことも行われている。「17歳の6次産業化プロジェクト」である。
これは、秋田市農林部が2012年度からやっている事業。
※商品開発が商業高校のカリキュラムにも入っているそうで、同じようなことが全国各地で行われているとのこと。

「6次産業化」とは「農畜産物や水産物などの生産(1次産業)と加工(2次産業)、販売(3次産業)を一体化し、農林水産業を中心に、地域で新たな付加価値を生み出そうとする試みのこと。」(広報あきたより)。

「17歳の~」では、秋田市内にある、県立金足農業、市立秋田商業、県立秋田工業の各高校の生徒と製造・販売業者が連携して、秋田県産(市内産限定ではないようだ)の農産物を使った商品を開発する。(商品化は今年で2度目らしい)

今年は、11月4日から5種類が販売されている。
5種類を開発・製造・販売する先は異なり、販売終了日も違うらしい。(こういうのをまとめた正式な情報がネット上にないのは不親切)
4種類は、それぞれ異なるコンビニチェーン(4大コンビニ各社)での開発・販売。ファミマのパスタは東北地方限定で、他は秋田県内限定。


あと1種類が、たけや製パンとの共同開発で、秋田県内のたけや製品を扱う店ならどこでも販売できる(各店が仕入れれば)ようだ。
一部報道では、スーパーは「いとく」でしか買えないように受け取れる表現も見られたが、例えばイオンリテールでも売っていた。
これは秋田魁新報によれば「通年販売」らしい。
あきたっぷる
要冷蔵の洋生菓子扱い。

「金足商工会議所×たけや製パン」
裏面には「17歳の~」の説明があり、読めば高校生が開発したことは分かる。
「金足商工会議所」というのは、金足農業高校の生徒が開発したということなんだろうけど、ちょっと分かりにくい。
【12月5日追記】コメントで教えていただいた。「金足商工会議所」というのは、「金足農業+秋田業+秋田業が協議した」という意味だそう。

中身
この形って…
(再掲)バナナボートそのもの!
ローソンのコラボ商品と同じく、既存製品の製造ラインを転用していると考えられるので、バナナボートと製造過程が共通なのだろう。

「あきたっぷる」の名の通り、中身は、
クリームの中に秋田県産リンゴプレザーブとリンゴジャム
要はバナナボートのバナナの代わりにリンゴを入れた、いわば「リンゴボート」。

とてもおいしいと思う。
リンゴがシロップ漬けとジャムだから甘い=おいしいと感じてしまうのかもしれないけれど、クリームがバナナボートのより良いモノのような気がしなくもない。
【12日追記】白いホイップクリームのほかに、カスタード風のクリームも少し入っていた。だから味が違うのだろう。

個人的にバナナボートはあまり好きではないのですが、これは好き。
通年販売されるみたいだし、店によってはバナナボートと変わらない価格だったり特売されることもあるので、お試しください。

【2015年2月8日追記】2015年に入った頃には、店頭で「あきたっぷる」を見なくなってしまった。単に各店が仕入れていないだけかもしれないが。
2015年2月には「りんごボート」が新発売。バナナボートと酷似したパッケージで、ホームページには「鹿角産リンゴプレザーブとカスタードクリーム、ホイップクリームをバナナボート生地で優しく包みました。」とある。これも店頭ではあまり見ないけれど、あきたっぷるとの違いは何? ということになる。詳細はこの記事にて。

※2016年6月にはたけやと秋田商業のコラボによる「たっぷり果実の入ったクリームボート」が発売された。
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弘前いろいろ1

2014-11-05 23:40:41 | 津軽のいろいろ
2014年10月の弘前いろいろですが、その前に1つ。
●ついに進出!
10月31日、青森県にもセブン-イレブンが進出することが明らかになった。2015年夏から出店を開始。
都道府県別では45番目。高知にも進出することになり、未進出は鳥取と沖縄だけになる。
青森市、八戸市、弘前市でオーナー募集説明会をするそうなので、少なくとも県内3大都市には店ができそう。

一部では「青森には当分できない」という噂があったようだが、岩手・秋田にできていてその隣県へ進出するのは難しくはなさそうだった。
実際に、今年5月の報道(この記事中ほど)では、未出店各県にも進出する方針であり、2015年春に岩手県北上市に弁当・惣菜の専用工場ができるので、それ以後に青森にも出店を…という感じだった。
※となれば、輸送ルート上であろう、秋田県北部にもできても良さそう?

秋田同様、セブンイレブン進出を歓迎する声が多いようだが、競争は激化するだろう。
陸奥新報の若手も含む記者が執筆するコラム「冬夏言」では、2日と3日で連続してセブンイレブン進出に触れていた。
2日付では、20年近く前に青森出身の新山千春がセブンイレブンのCMに出演し「県内メディアにも明るい話題として紹介された」、「うれしかったが、肝心の店が県内には無いという点に率直に引っ掛かりを感じた」そうで、関東の人と会話して青森にセブンイレブンがない話題になって「田舎者扱いされたような気分になった記憶もある」。

3日付は、弘前の街が観光資源として注目されていることを列挙し、その最後に「セブン―イレブンも来夏には本県出店すると発表された。弘前にも展開される。経済、観光面での新たな魅力発信の実りを期待したい。」と、取ってつけたような展開。セブン-イレブンは特に「魅力発信」にはならないのでは?

2日付では「これで県内にコンビニ大手5社がそろい踏みする。」とも。
5社とは、セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート、サークルKサンクス、ミニストップ。
サークルKサンクスが落ち目だし、イオン系とはいえミニストップはあまり大規模ではないので、経済紙など一般には「大手3社」を用いることが多いようだが、たしかに青森(弘前市だけに限定しても)では5チェーンともあることになる。
秋田にはミニストップはないから、そう言われてしまうと、引け目を感じてしまう。


では、そのミニストップの話から。
●土手町のコンビニ
昨年12月、下土手町の楽器店跡に、「ミニストップ弘前土手町店」がオープンした。
今年夏に行った時、土手町を通ったのに、開店していたはずのミニストップの存在に、なぜか気付かなかった。
今回は、
ん?
特に向かい側の歩道からだとミニストップだとは分かりにくい。
日除けの幕が庇状に伸びていて、ドア上の横長の看板を隠しており、歩道上の小さい看板しか見えないためだ。だから夏も気付かなかったのだろう。
2014年6月撮影のGoogleストリートビューより
ストリートビューで確認できるように、時間帯や天候によっては日除けを上げているが、それでも看板自体あまり目立たない。土手町の景観や既存商店に配慮して、控えめにしているのかもしれない。


●蓬莱橋の歩道
夏に工事が始まっていた(リンク先末尾)、土淵川沿い、蓬莱橋から中央弘前駅方向への歩道。
こんな状況
工事看板は、工期(~まで)が空欄になっている。先方はまだ駐車場のままだし、どうなるのかは不明。
県発注の「道路改良工事」で、長さは32.2メートル、請負額は2640.6万円。【2015年5月25日追記】中央弘前駅までの通路全体の長さは100メートル以上。

【2015年4月22日追記】「土淵川環境整備連携事業」だそうで2015年4月21日から歩行者用通路として供用開始。陸奥新報サイトによれば「県と市が連携事業で整備」「勾配が急な蓬莱橋側の入り口付近には土淵川橋詰広場を造り(略)スロープや手すりを設置。」「通路全体に融雪設備」。

完成後はこちら


●ヨーデル
弘前駅中央口を出て右へ進むと、イトーヨーカドー手前の交差点。そのヨーカドーの向かい側一帯では、以前も紹介したように区画整理が行われている。
2014年6月のストリートビュー

10月
たしか7月末の時点で既に解体されていたような気がするが、ヨーカドー向かいのビルがなくなっていた。
たしかパチンコ屋だったはず。(建物の看板には「HOTEL MINAMI」「P.CLUB」とある)
かつては角から2軒目に位置していたが、角の建物が先になくなっていたはず。

調べてみると「ミナミビル」という建物で、弘前市城東に本社があって、パチンコ店と駐車場など不動産業を津軽と仙台で行う「株式会社ミナミ」の所有らしい。
同社ホームページによれば、ここは1969年に「明星遊技場」として開店し、1986年に「P,CLUBヨーデル駅前店」と改称していたようだ。

そういえば僕がいた頃は、弘前で「ヨーデル」と言えば、盛岡行き高速バス「ヨーデル号」か「パチンコヨーデル」か、なんて言ったものだが、その1つがここだったのか。(弘前にはP,CLUBヨーデルがもう1店舗、ヨーデルが付かないP,CLUBも1店舗あるが、ヨーデルの有無の違いは不明。「ヨーデル」じゃないのは「よう出ない」のかな?)

【6日追記】バスとパチンコどちらのヨーデルが先かと調べたら、バスは1985年(東北新幹線上野延伸開業時)運行開始、パチンコは1986年「パチンコヨーデル松原店」(2005年にP・CLUBに改称)が最初らしいので、バスのほうが先。
バスのほうは、当時の東北新幹線のメインだった「やまびこ号」からの連想だと考えられる。

※2017年正月の状況がこの記事に少々。


●ルミエール
旧・ダイエー弘前店が入っていて、その後運営会社が経営破綻した「ジョッパル」が、2013年7月に装いも新たに「ヒロロ」としてリニューアル。
地階には「ルミエール」という食品スーパーが入る。青森市に本社があり、津軽地方西部にも店があるそうだが、弘前市ではここだけ。

昨年秋に行った時は、あまりいい印象を持たなかった。今年夏と秋に行ったところ、地元産の野菜が手頃な価格で揃っていたり、地元の漬物があったりして、そういう意味では楽しい店だと思えた。見かけは高級な感じだけど、意外に庶民的な品揃えもあるような感じ。
【6日追記】具体的には、新鮮そうな格安のナガイモとか、大鰐ではなく青森市産の長いモヤシ(※大鰐の温泉もやしは冬しか出ない)とか、地域で好まれておみやげにもできる「しそ巻きアンズ」が何種類もあるとか、個人的に好きな赤カブの漬物の近郊の農家で作ったようなのとか、ヨーカドーにはない品揃えがあった。
青森県では珍しくレジ袋が無料配布なのと、従業員がなぜかコックさんみたいな格好なのと、店内に自動演奏のピアノがあるのが、変わっている。

ヒロロ全体では多くの人が訪れて好調なようだが、地階はそうでもないのではないだろうか。
近くのイトーヨーカドー弘前店と比べると、明らかにかつかなり少ないお客。
地階には、秋田駅ビル・トピコにも店がある、輸入食品店「ジュピターコーヒー」も入っている。ジュピターでは、店頭(通路沿い)でコーヒーの試飲をしているのだが、トピコでは、お盆に紙コップをいくつも載せて、通りがかりに飲む人がけっこういて、“回転”がいい。
ところが、ヒロロではお盆に2つ3つしか紙コップがなく、店員さんもそのお盆を台に置いて手持ち無沙汰だった。それだけ、来店客が少ないのだ。
ダイエーがあった頃も、似たような状況だったな…
※ダイエー弘前店の撤退は、店舗単独の不採算というよりも、ダイエーの企業全体の経営状態悪化が原因のはず。

※ルミエールは2018年7月29日で撤退。跡には地元スーパー「佐藤長」が入った


●弘高下駅周辺の川沿い
9月にBSジャパンで放送された「聞きこみ!ローカル線 気まぐれ下車の旅」で、弘南鉄道大鰐線の弘高下駅付近、寺沢川と土淵川の合流点に、以前はなかったはずの川原に下りられる階段があるのに気付いた。(カメラマンがそこに下りていた)
車窓から(右が中央弘前駅方向。左奥が寺沢川)
たしかにあった。立ち入りを禁ずる柵などはなく、ちゃんとした手すりもあって自由に下りられるようだ。いつか現地へも行ってみましょう。→この記事中ほどにて

弘高下駅のホームの向こう側は土淵川なので、ホームから見える位置に小さい水門がある。
鮮やかに彩られていた

弘前のちょっとした話題はもう少しあるので、続きます
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イギリストースト2014.10

2014-11-04 23:52:13 | ランチパック
前回に関連して、10月に売られていたイギリストーストを6種類紹介。
この他にも、「ツナサラダ」など2種類くらい見かけたので、ラインナップは豊富。(イトーヨーカドー弘前店とヒロロ(旧・ジョッパル)地階のルミエールを巡っただけで、それだけを確認)

まずは10月4日から発売されている、青森放送(RAB)ラジオとのコラボ商品3種類。
昨年のRAB60周年に続くコラボイギリストースト。
3商品とも「ラジオリスナーのメッセージから生まれたパンです」とあるが、名目はそれぞれRABキャラクターの「らぶりん」と今秋から始まった2つの新番組とのコラボという名目。
発売日直前に始まったばかりの新番組なのに「リスナーのメッセージ」があるのはおかしい気がするけれど、これはメッセージの宛先は前番組だったり、RAB全体宛てということなんでしょう。

ちなみに、秋田のたけや製パンでも、秋田放送とのコラボ商品として「たまこちゃんとコックボー」のキャラクターのパンを発売中だけど、それって元々は広島ホームテレビが制作しているわけですが…

イギリストースト 焙煎ピーナツクリーム&苺ジャム 378kcal
「GO!GO!らじ丸」とのコラボ。
後で紹介する他の2つと比べると、青森らしくもない、ありふれた具材のようではあるが、ピーナツとイチゴジャムという組み合わせは奇抜。
個人的には、どちらもあまり好きではないし…
片面ずつ塗布
個人的感想としては、“味がケンカ”してる。
ピーナツクリームは「焙煎」であるためか濃厚。それだけを食べればおいしいかもしれない。
【5日追記】市販のピーナツとジャムを使えば、近いものを再現できてしまうという意味では、イギリストーストらしい独創性に欠けるような気がする。以下に紹介するものは、素人では再現が難しく、そういうのこそイギリストーストらしい。

イギリストースト 青森県産キャロットジャム 283kcal
これは特定の番組ではなく、局のキャラクター「らぶりん」とのコラボということらしい。
包装裏面の他商品では番組ロゴや放送日時が記載される箇所には、県内各地の周波数を表示。

ニンジンのジャムというとびっくりする方もおられるだろうけれど、青森県とは縁がある。
日本海側の深浦町はニンジンの産地であり、ニンジンのジャムも製造されているからだ。

それを使用したのかなと思ったが、包装には「青森県産」までで細かい産地などの記載はなし。工藤パンさんはこういう表記をしない傾向がある。たけやだってやっているのだし、県や地域の宣伝になるのに。
ニンジン色
見た感じでは、ジャムの中にイギリストーストらしいジャリジャリがあるように見えたが、食べるとその食感はなかった。
甘さがあり、かすかにニンジンの味がする。
もう少しニンジン感が強くてもいいと思ったが、それだとニンジンが苦手な人はダメかな。

そして、もう1つが期待していた商品。「麻生しおりの土曜はキュン」とのコラボ。
イギリストースト 青森県産ホタテマヨ 309kcal
イギリストーストでは珍しい惣菜パン(調理パン)系。※他にはツナマヨとタマゴが9月から登場している
しかも大胆にも青森の特産であるホタテを使っている。
今回紹介する他のイギリストーストの多くは税込み140円前後で売られていたが、これはさすがに189円。
「ホタテ貝柱」と「ホタテエキス」を使用。ホームページでは「むつ湾産ホタテ貝柱入りのホタテマヨネーズフィリング」とある。
細かく刻んだホタテらしきものが
ホタテの味というか、海産物の味がほんのりした。ツナマヨよりは薄いかも。ホタテの歯ごたえはなし。
悪くない。
たまたまなのかもしれないが、パンが今までにないくらい、とてもふかふかで柔らかかった。


あとは亜種的な派生商品を3つ。※7月の記事
イギリスあんトースト 栗あん 467kcal
あんこをはさんでトーストした状態で売られているシリーズ。これも少々高くて158円。
季節ものでおいしかったけれど、9月には「イギリスあんトースト粒あん(栗入り)」というよく似たものが発売されている。そっちは黒いつぶあんに栗を入れたということなんだろうが、今回は見かけなかった。

 
イギリスフレンチトースト カスタード 313kcal / イギリスフレンチトースト チョコクリーム 274kcal
イギリスなんだかフランスなんだか分からないネーミングの商品。今年夏にはハムなどをはさんだ惣菜系のものが出ていて、とてもおいしかった。
9月にカスタード、10月にチョコクリーム、11月からはプリン風味が出ていて、菓子パン系にシフトしている模様。

カスタードもチョコも、どちらもおいしかった。思ったより甘くないように感じた(それでも充分甘いですよ)。
惣菜系ではスパイシーな味がしたけれど、こちらはしなかった。卵液の味付けを変えてあるのだろうか。
これもおいしいけど、惣菜系の再発売にも期待。

【11月22日追記】11月18日付更新の弘前経済新聞サイトで、イギリスフレンチトーストが取り上げられた。
製造するのは工藤パン系列の「幸福の寿し本舗」だそう。
改めてパッケージを確認すると、工藤パンは「製造者」ではなく「販売者」と記載されていた。バーコードは工藤パンのコード。(あんトーストも同様)
開発のきっかけを「パンケーキがブームとなり、イギリストーストシリーズでもパンケーキを活用した商品として企画した」そうで、ネーミングは「パンケーキといえばフランスといった単純な発想から。」とのこと。(以上追記)


ところで、以前のイギリストーストの包装では、色数の制限があったようでイギリス国旗がおかしな色のことがあったが、今回紹介したものはいずれも正しい色になっている。
印刷の制約がなくなったのか、あるいはイギリスへの配慮でしょうか。(国旗の使用については、在日イギリス大使館の承諾を得ているらしい)
9月にはスコットランド独立の住民投票がニュースになったが、その中で、独立することになれば、イギリスの国旗が変わるかもしれないという話題も出た。
独立しない、すなわち国旗が変わらない結果となって、工藤パンさんはパッケージデザインを変えないで済んだと、胸をなで下ろしているかも。

【2023年11月22日追記・同日付朝日新聞夕刊より イギリスとの関係について
イギリストースト発売開始は「1967年ごろ」。その後「商品の特徴を出すため、76年にイギリス国旗をあしらったパッケージに変更」。
卸し先からイギリスの許可をもらっているのか指摘され、イギリス大使館へ国旗使用について問い合わせると「快諾され」た。
それから約30年(=ということは許可を得たのは1990年代?)、両者でやりとりはなかった。

2023年、イギリス大使館側から、大使が本社と向上を訪ねたいと打診。9月に実現。
30年来、「大使館内ではイギリストーストのことが知られており」、「「ゆかり」の場所として、今回の訪問が実現」。
訪問後、大使は自身のX(旧ツイッター)で、大使館とのコラボ商品はどうかと投稿。
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特異日のフィナーレ

2014-11-03 23:59:28 | 秋田の季節・風景
各都道府県が毎年持ち回りで開催している「国民文化祭(国文祭)」。今年は10月4日から11月3日まで秋田県内各地で「第29回国民文化祭・あきた2014」として開催されていた。
内容は官民多岐にわたり、毎年恒例のイベントを国文祭に連動というか内包したようなものもあって、あまり国文祭をやっているという実感がなかった気もするけれど、週末の秋田県民会館周辺などはイベントに来たらしき人(ロゴ入りの袋を持っている)をよく見たような気もする。
以前紹介した産業会館跡地の庭園のほか、川反の料亭の女将の発案で三丁目橋と四丁目橋に電飾をしたり(写真を撮り損ねましたこの記事で紹介しています)、街中を歩くだけで分かる催しもあるにはあった。

ちなみに、秋田駅-なかいち周辺-秋田市文化会館を結ぶ無料シャトルバスが、期間中(11月2日まで)の土日祝日に20分おきに運行されていた。おそらく秋田市の国文祭実行委員会によるもの。秋田駅は西口のフォンテ前が乗り場(種苗交換会のシャトルバス発着場に使われたことがあった)。
使われた車両は中央交通グループの大型貸切車両。秋田市の国文祭のラッピング広告が施さた空港リムジン用車両(こちらで紹介)や「CHUO KANKO」表記の子会社の車両が使われていたようだ。見た限り利用者は多くなく、距離も短いのだから、路線車両で充分だったのでは…


ともかく、国文祭は今日3日をもっておしまいで、「フィナーレイベント・閉会式」が開催された。
秋田県には国指定の「重要無形民俗文化財」が17あって、都道府県別では最多。フィナーレイベントでは、そのすべて(と太平洋側3県の行事)が秋田市のエリアなかいち周辺に集結して披露されることになっていた。

各行事の性格上、いくつかは屋内で行われるが、中土橋、仲小路、そして広小路を通行止めにした屋外で行われるものもある。(仲小路は屋台などの関連イベント会場として)
広小路のうち久保田町交差点~キャッスルホテル・なかいち前の丁字路の間が9時から15時まで通行止めとなった。
 相変わらずヘタクソな文字の県警道路情報板

広小路が通行止めされることは、昭和40年代の歩行者天国や竿燈まつり会場以降、長らく皆無だったと思われる。
しかし、ここ数年は、駅伝の走路などとして広小路が使われることがあり、年に2回くらい通行止めとなっている。ただし、それは日曜日の午前中の数時間であり、今回の6時間は長い。

路線バス(広小路は一方通行なので下り便のみ)は南大通りを迂回運行した。
まあ日曜だし一般車両はどうにでもなりそうだけど、路線バスの遅延やリムジンバス利用者が戸惑わないかは気になった。
実際には、一般車両には大きな混乱はなさそうだった。木内前バス停には案内のスタッフが2名配置されており、午後の段階では、いちばん大回りの迂回となる通町付近で5分強の遅れで運行していた。二丁目橋交差点の信号のサイクルを、一時的にもう少し早くすれば、もう少しはスムーズになりそうな気もした。
通常なら平日朝に1本しか走らない、二丁目橋交差点を北進し、通町橋方向へ向かう路線バス
来年は「東北六魂祭」が秋田市で開催されるそうなので、ひょっとしたらその時もこのような形態で行う計画であり、そのための各機関の予行演習を兼ねているのかな? などと勘ぐってみたり。



2日から今日にかけて、風と雨が強い悪天候だった。時々衛星放送が受信できなくなるような状態。
今日の昼はごくたまに日が差して雨はさほど降らなかったが、暴風警報がずっと出ていた。風速10メートルほどの風が常に吹き、最高気温は15.0度で寒く感じた。秋田の晩秋から初冬にかけては、よくある天候ではあるが、少々強め。

そのため、屋外で行う予定だった行事の多くが屋内に変更された。
エリアなかいち「にぎわい広場」で行われる予定だった竿燈まつりは、秋田駅東口のアルヴェに会場を変更することが前日のうちに決定。当日には他の6行事が、なかいちの「にぎわい交流館AU」内に変更された。
屋外で行われたのは、にぎわい広場でのフィナーレイベントの開会セレモニー(知事のあいさつ等)と広小路と中土橋での土崎、花輪、角館の曳山行事、刈和野の大綱引き、六郷の竹打ち、だけになってしまった。
竿燈は風の影響を受けやすく、屋内でやるにしても天井が高くないとできないので、ちょっと遠いけどアルヴェにしたのだろう。
【4日追記】この結果、報道によれば、にぎわい交流館は収容人数を大幅に上回る来場者が殺到、急遽、演目ごとの入れ替え制にしたものの、3階までの階段に行列ができて2時間並んだり、目当てのものを見られなかったりした人がいたという。


通りがかりにちょっとだけ、ざっと(イベントそのものではなく、全体の雰囲気を)見てきた。
通行止め区間西端の広小路のキャッスルホテル・なかいち前の丁字路交差点(半分スクランブル式になった)では、車両用信号が点滅、歩行者用は消灯して、警察官や誘導員が配置されていた。
向かい側がにぎわい広場
やることがなくなったにぎわい広場は、がらんとしていたものの、通りを歩く見物客は思っていたより多くてにぎやか。
ただ、上の写真の通り、歩道を仮設の柵で区切っていたものの、それが必要なほど人が多くはなかったし、どっち側を歩いても誰にも何も言われなかった。
アトリオン~大手門の堀付近の車道中央に横たわる物体は…
柳葉さんの地元であり、「笑っていいとも」のテレフォンショッキングに出演した際は、模型を使ってタモリさんに説明した、大仙市の「刈和野の大綱引き」が終わったところだった。今日も柳葉さんご自身がいらしていたとのこと。
路面に細い筋が付いていたのは、綱が動いた跡だろうか。
重機で大綱を撤去

そういえば、今年は国文祭やアフターDCののぼり旗(魁では「桃太郎旗」)を、お堀沿いや旭川沿いには立てていない。秋田駅東口などにはあるので、風で飛ばされることや管理がしづらいので、水辺に立てるのはやめたのだろうか。

紅葉が残る中土橋通り
中土橋通りの県民会館の前(下)には、3行事の曳山(角館は2台、他は1台ずつ?【4日追記】実際には各行事とももっと多くが参加したらしい)が縦列で待機。多くの人が集まっていた。
※正確には「土崎神明社祭の曳山行事」「角館祭りのやま行事」「花輪祭の屋台行事」と表記する模様
手前から角館、花輪、土崎かな

3つの山車が一度に、しかも紅葉の中に揃うは極めて珍しいのでしょう
写真の通り、中土橋付近のケヤキは落葉せずに葉が残っているものもあった。
大手門の堀は一面の枯れたハス
まもなく、恒例のハスの撤去作業が始まりそう。今年は、事前に申請すれば、刈り取ったハスを払い下げてもらえるそうだ。弘前公園で桜の剪定枝を配るようなもんか。

穴門の堀。こちらのケヤキは落葉が進む。和洋高校のイチョウもだいぶ落ちていた
お堀の円形の噴水が、風にあおられて形が乱れている。

この強風により、被害が発生。
お決まりの屋根が飛んだのは1件(八橋地区)しか報道されなかったが【4日補足・翌日にはそれ以外にも発生したことが報道された】、国文祭フィナーレイベント会場(なかいちのにぎわい広場)で、人的被害が発生してしまった。風で看板が飛んで来場者に当たり、鼻を骨折したとのこと。



嵐の国民文化祭フィナーレとなってしまった。これはたまたま運が悪かったのだろうか?
過去の開催地の国文祭の日程を見ると、期間中に文化の日を含むことが多いが、必ずしもその必要はないようだ。10月中に終わったこともある。
3日は「“文化”の日」だし、3連休最終日だし、あまり遅い時期だと雪が降りかねないし、だから秋田では3日にしたのかなと漠然と考えていた。

ところが、あることを思い出し、11月3日に秋田で屋外イベントを行うのは、大きな過ちだったのではないかと思えた。
AAB緑川アナウンサーが言っていた「秋田の特異日」のことである。
※と思ったら、緑川さんの名がAABのアナウンサーのページからなくなっていた。辞めたの? わりと最近ニュースを読んでいた気がしたのに。【4日追記】そういえば、9月末のサタナビっであいさつをしていた。番組降板のあいさつかと思ったのだが、退社のあいさつだったのか。
【19日追記】その後、衆議院が解散されることになり、解散後の選挙にミンシュ党秋田2区から、なんと緑川さんが立候補することが18日に判明。当初予定されていた来春の選挙出馬を目指してAABを退社したそうだが、解散の話が急に湧いて前倒しされたことになり、ある意味ベストタイミングでの退社だったのかも。

ちょうど1年前放送のサタナビっ!で、「緑川が考える“秋田の特異日”」として、晴れ、雨、雪の天候の出現率が高い日を、それぞれ2日ずつ挙げていた。
「雨の特異日」は、60%の5月13日と、63%の11月3日。

全国的というか東京など太平洋側では「晴れの特異日」として知られる文化の日も、秋田では逆の特異日なのだった。
3日に限らずとも、種苗交換会が開かれる10月末から11月初めは、冬を予感させる晩秋らしい悪天候が続くことが多い。
だから、この期間に屋外イベントがある国文祭フィナーレを持ってくること自体、間違っているようにも思えるが、よりによって、年間でいちばん雨が降る日にしてしまうとは、大間違いだったのではないだろうか。

特異日のメカニズムについては、よく分かっていないようだ。でも、統計として、その天候になりやすいのは、紛れもない事実。

今回の国文祭全体は秋田県庁が取り仕切っているようだから、フィナーレの日程決定もそうだろう。とすれば、秋田県知事の権限。
サタケ知事は、理系を自負しておられて「データで物事を判断する」という感じのこともどこかでおっしゃったはず。
だったら、国文祭の日程を決める時は、データに当たらなかったのだろうか。
知っていたら、半分超の割合で雨が降るという日を選んだろうか。

※開会式は皇族が来られたので日程選定は厳しい条件があっただろうし、フィナーレも、交通規制や出演する各行事側の都合があっただろう。一方で、遠方から(演じるにしても見るにしても)来る人の後片付けや帰りのことを考えれば、3連休の最終日はあまりよくなさそうでもある。といっても、2日も雨だったけど…


秋田では11月3日などに屋外で何かを催すことは、よほどの自信(=天候相手だから運の強さ?)がない限り、避けたほうが無難かもしれない。

最後に、緑川さんに敬意を表して「緑川が考える“秋田の特異日”」を再掲しておきます。カッコ内はその天気の出現率。
晴れの特異日 5月28日(67%)、7月27日(67%)
雨の特異日 5月13日(60%)、11月3日(63%)
雪の特異日 1月16日(100%)、3月8日(90%)
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