ピョートル・アレクセイヴィッチ・クロポトキンは、
無政府共産主義を唱えたモスクワ生まれの人物である。
で。
新劇交流プロジェクトⅡ『美しきものの伝説』に登場の、
日本を代表する無政府主義者・大杉栄の劇中の役名が
プロポトキン。彼の書籍を翻訳したのが大杉で、
また「クロポトキン研究」という論文も発表している。
1842年に生まれ、1921年に78歳で去った露人は、
1885年生まれの大杉より40歳以上年長だが、
「日本のプロポトキン」は38歳と早逝のため、
天に召されたのは僅か2年違いの1923年
・・・激動の大正時代末期となる。
ここで、いきなり三越百貨店。
先日、エイコーン公演『松井須磨子』を同館内の
三越劇場にて観劇。弊ブログ4/26付にも取り上げた通り、
松井も『美しき~』に登場する実在の人物の一人。
そんな新劇交流プロジェクトⅡ。
稽古場を26日から青年座に移行し、さらにギアチェンジ。
立ち稽古に熱が入っています
また、チケットも12ステージ中、
昼の回は25、26日が残席少で、
他の5回はお陰様で完売となりました。
夜の回は余裕があります。
最後に大杉栄について、もう少し。
父の影響から軍人を目指しながら、陸軍幼年学校を退学。
幸徳秋水のもと反体制に転じ最終的には無政府主義に到達。
その間の投獄で「一犯一語」を課して語学をものにした。
英・仏・独・伊・露、スペイン語、さらにはエスペラント語
(実際は、大学でフランス語をマスターしており、
獄中ではエスペラントが最初で、イタリア、ドイツ……
なのだが)を習得したといわれている。
その多彩な言語力の一方、吃音は有名。
本作の冒頭でも、そのシーンはあるのだけれど。
そのあたりは観てのお楽しみ。
とお勧めしておきながら・・・
もう昼の回、7回は札止め。夜の回を、どうぞ