「雲の劇団雨蛙」
代表の朝日山裕子、作演出の岡田和歌治。
島根県出雲市を拠点に2012年9月旗揚げ。
以来さまざまな企画を立ち上げ
12都市45公演101ステージという
とてつもない活動をしている劇団の、
プロデュース公演を見た。
ジャブジャブサーキットの東京公演に
折り込みに来て、代表のはせさんに
挨拶していたのが今思えば
岡田氏だったのだが。
《島根拠点》にまず目を引かれ、
出演者に辻崎智哉の名前を認め観劇を決めた。
「辻」は長らく東京で演劇活動を続け、
3.11を機に佐賀へ。そして今は京都で
「Quiet.Quiet」を主宰している。
はすいけタイムスの『BENT』京都公演の際
東京から乗り込む我々に力を貸してくれた。
同じ芝居に関わったの2010年の
WANDELUNG『クライマー、クライマー』
一本なのだが、たまに呑んだりしている。
観劇したのは『scattered(deeply)』
(9/25~28、サブテレニアン、
作・演出/田辺剛)
タイトルの《散り散りになった、散在する、
まばらな、ばらまかれた》の通り、
何もない舞台の端に「ばらばらの自転車」が
置かれている。それはdeeply=徹底的に
ばらばらになっている。
盗まれたそれが放置自転車とし回収され、
引き取りに来たら「ばらばら」な姿に。
自転車は、祖母の大事な形見だったのに。
一方、現代アートとして自転車の部品を
野外展示するグループがいる。
前者には後者が「野犬」に見え、
逆の面々には「烏」に見えている。
大切な自転車を元通りに組み上げようする
佐藤マキ(小野紗知)の行為が、
芸術家の伊佐原リョウタ(幡司健太)には
烏が巣作りに部品を奪うように見える
という構造である。
非常に見ごたえがあり、また前述の
ズレから生まれる物語が妙に可笑しく、
また様々なことを考えさせられる
エッジの効いた舞台であった。
10/2にはキラリ富士見でも上演される。
さて。
集団が島根で、作演出は京都在住。
僕の観た回のアフタートークゲストは
岐阜のはせひろいち。他にも、
愛知の佃典彦(25日)、大阪の石原燃(28日)
と外の皮にも工夫をこらした企画。
地域演劇にも興味のある僕にとって、
興味深い、刺激になった舞台となった。
島根の「雲の劇団雨蛙」要注目だ!
辻の「Quiet.Quiet」(京都)も宜しくです。
なお、ジャブジャブサーキット(岐阜)は
代表作『非常怪談』をリニューアルして
三重の津と岐阜の大垣で今秋上演します。
どうしても大都市中心になりがちだが
日本中から発信される作品に、
もっとアンテナを張っていきたいっす。
代表の朝日山裕子、作演出の岡田和歌治。
島根県出雲市を拠点に2012年9月旗揚げ。
以来さまざまな企画を立ち上げ
12都市45公演101ステージという
とてつもない活動をしている劇団の、
プロデュース公演を見た。
ジャブジャブサーキットの東京公演に
折り込みに来て、代表のはせさんに
挨拶していたのが今思えば
岡田氏だったのだが。
《島根拠点》にまず目を引かれ、
出演者に辻崎智哉の名前を認め観劇を決めた。
「辻」は長らく東京で演劇活動を続け、
3.11を機に佐賀へ。そして今は京都で
「Quiet.Quiet」を主宰している。
はすいけタイムスの『BENT』京都公演の際
東京から乗り込む我々に力を貸してくれた。
同じ芝居に関わったの2010年の
WANDELUNG『クライマー、クライマー』
一本なのだが、たまに呑んだりしている。
観劇したのは『scattered(deeply)』
(9/25~28、サブテレニアン、
作・演出/田辺剛)
タイトルの《散り散りになった、散在する、
まばらな、ばらまかれた》の通り、
何もない舞台の端に「ばらばらの自転車」が
置かれている。それはdeeply=徹底的に
ばらばらになっている。
盗まれたそれが放置自転車とし回収され、
引き取りに来たら「ばらばら」な姿に。
自転車は、祖母の大事な形見だったのに。
一方、現代アートとして自転車の部品を
野外展示するグループがいる。
前者には後者が「野犬」に見え、
逆の面々には「烏」に見えている。
大切な自転車を元通りに組み上げようする
佐藤マキ(小野紗知)の行為が、
芸術家の伊佐原リョウタ(幡司健太)には
烏が巣作りに部品を奪うように見える
という構造である。
非常に見ごたえがあり、また前述の
ズレから生まれる物語が妙に可笑しく、
また様々なことを考えさせられる
エッジの効いた舞台であった。
10/2にはキラリ富士見でも上演される。
さて。
集団が島根で、作演出は京都在住。
僕の観た回のアフタートークゲストは
岐阜のはせひろいち。他にも、
愛知の佃典彦(25日)、大阪の石原燃(28日)
と外の皮にも工夫をこらした企画。
地域演劇にも興味のある僕にとって、
興味深い、刺激になった舞台となった。
島根の「雲の劇団雨蛙」要注目だ!
辻の「Quiet.Quiet」(京都)も宜しくです。
なお、ジャブジャブサーキット(岐阜)は
代表作『非常怪談』をリニューアルして
三重の津と岐阜の大垣で今秋上演します。
どうしても大都市中心になりがちだが
日本中から発信される作品に、
もっとアンテナを張っていきたいっす。