麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

濃霧も似合うエレクトラ

2018年09月20日 | 制作公演関連


M.B.Eプロジェクト
『喪服の似合うエレクトラ』
2018年10月27日~28日
シアターΧ(両国)
27(土)11時~/17時~
28(日)13時~
上演時間四時間(含休憩二回)



活発な秋雨前線によるゲリラ雷雨。
その猛烈さには閉口するけれど、
あの気違い沙汰の暑さよりいい。
ただ、被災地だけは避けて欲しい。



我が家に棲むヤモリ。

例年なら夏に姿を現すのだが、
余りの高温に今季は漸くお出まし。
(ま、定点カメラで24時間
チェックしているわけじゃない。
たまたま見掛けなかっただけ、
という可能性も拭えないけれど…)

あらゆる生物も戸惑った2018年夏。
蚊が大人しかったのが唯一のプラス?


そんな中『~エレクトラ』は
稽古を進めて、役者も台本を離した。

さて、作者のオニールは元船乗り。
海にはつきものの霧を好んで用い、
それは実際の場面もあれば、
台詞の中に織り込まれもする。
『~エレクトラ』にも登場するが、
彼の描く世界観と霧はマッチする。

芝居創りは難産で、本数を重ねても
楽になることはない……。
それは険しい山を登るようでもあり、
深い霧の中で迷いつつ歩む、
そんな作業でもあるのだけれど…。



企業合併では社風や企業文化の違いを
解消することも肝要となる。
同様に、演劇においては共通言語を
作りあげるのに時間を要する。

遊戯空間と松川事務所という
ふたつの団体により構成された今回、
その獲得に正直、時間を費やした。
良い作品創造のために衝突し
「M.B.Eプロジェクト」という船は
千秋楽という港を目指している。
濃い霧の中で力を合わせ、慎重に。

冒頭、上演時間を記したが、
二時間を切る芝居が多い昨今、
ボリュームたっぷりの大作だ。
そのために、月一の稽古を
一年前からスタートさせて、
プレイベントを開催するなど
長丁場の座組にしたのは、
共通言語の確立のためでもあった。
とはいえ。
「創造の海」を行くのは容易くない。
晴天ばかりでなく荒天にも当たる。

つい最近も、深い霧に呑み込まれた。
しかし。
その中から思いもよらない航路を
我々は発見したのだ!!!

今後も高潮や岩礁に見舞われる
可能性はあるけれど……
この船は、勇気を持って前進する。
コメント
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