麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

童話の花束

2023年03月25日 | 鑑賞

ガソリンスタンドのENEOSの店頭に

この季節並ぶのが楽しみなのが、

『童話の花束』だ

「ENEOS童話賞」の入賞作品を束ねた一冊。

累計40万編の応募、1023編の入賞を生み、

今回で53回を数えるが、残念ながら

1973年「共石創作童話賞」に始まる歴史を

閉じることが巻末に知らされた。

 

 

一般、中学生、小学生以下の三部門あり、

それぞれの面白さが、魅力的な絵とあいまって、

桜の季節の楽しみのひとつだったのだが……。

 

数行前に「共石~」と記した。

1965年に誕生した共同石油が

70年、販促品として童話集を作ったのを機に

その3年後からスタートした企画だ。

92年に日鉱と合併。翌年ジャパンエナジーとなり

ブランド名をJOMOとすると「JOMO童話賞」に、

2010年には同様の理由から「JX童話賞」……

以後も社名変更のたび名称を変えながら継続。

 

その間の選考委員も華やかだった。

星新一、岸田今日子、立原えりか、いもとようこ等、

作家、女優、童話作家に絵本作家らが並んだ。

 

ちなみに。

今回の一般の部・佳作のひとりが清水邦夫。

演劇界の巨星と、同姓同名の方がいた。

(74年『ぼくらが非情の大河をくだる時』で

岸田戯曲賞受賞。1958年~2021年)

 

 

個人的には、中学生の部・佳作『キリコさんの窓』の

スケール感に可能性を見いだした。

 

童話賞、その作品集、売上を基金とした奨学助成制度と

活動の翼を広げてきていたが既述のように

賞と『童話の花束』は、おしまい

ただ、形は変えつつも進学支援は継続とのこと。

 

日本では、社会福祉やスポーツに関して随分と

企業に頼り過ぎた感がなきにしもあらず。

もちろん社会貢献には大いに期待するのだが…

バランスも大切だとも思う、土曜日。

 

桜満開ながら雨模様の昼下り。

 


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