麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

玄場日報05.11「コドクナタタカイ」

2016年05月12日 | 制作公演関連
劇場入りしたあとの制作の仕事に
お弁当の用意ってのがあったりする。

シアターΧは、大通りの向う岸に
おやじさんと彼と同年輩の、
つまりはかなり高齢の面々で
切り盛りする弁当屋さんがあり、
なんと、配達までしてくれた。

信号待ちを含めなければ、徒歩二分
という距離だったから、こちらから
取りに行くことが多かったが(^_^;)

兎に角。そんな素敵なお店が閉店した。
非常に困るのである。

チェーンのオリ●ン弁当もあるが
やや遠いのと……毎食は飽きる(><)
とはいえ、ほかに目ぼしい店がない。

そこで数日前にロケハンを敢行した。

京葉道路(冒頭の大通りはこの道)から
清澄橋通りを南に折れたあたりに
万花衣がオープンしていた\(^o^)/

栃木の食材にこだわった、破格の400円
(^^)v(^^)v(^^)v

ご存知ない方も多いでだろうが、
オフィス街を中心に多店舗展開していて
上野ストアハウスでの公演では
かなりお世話になっている。

安くてうまい。おかずの品数も多く、
とても前段の金額には見えない。
だからスタッフさん達の受けもいい。

ただ、昼のみの営業なのが玉に傷。
そして実はオ●ジンより遠い(T-T)

錦糸町方面はここで終えて、
秋葉原方向に足を向けた。

隅田川を渡れば柳橋だ。

花街の風情も僅かに残すエリアには
お目当てが次々と……。

弁当専門の店はちょぼちょぼだが、
中華屋に居酒屋が「お昼の弁当」を
競って提供しているのだ。

けど、さすがに距離があるな~、
とか考えてるうちに東日本橋駅に。

ひと駅で乗り換えになるから
秋葉原まで歩いてしまおうと
さらに歩み進めたら
「バカ盛り丼」の文字が飛び込んで来た。




ついつい興味本意で入店。
腹ごしらえをして勢いがついたのと、
秋葉原と御徒町の間のガード下に
おしゃれな空間も見つけてしまい、

服や帽子、雑貨に工芸品などなど
洗練された品物が並ぶ「2k540」を抜けたら
まもなく「アメ横」の看板が見えた。

外国人観光客と修学旅行生に混じり
横丁を歩ききって、上野駅。
随分と歩いたな(^_^;)
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20世紀少年

2016年05月11日 | 鑑賞
浦沢直樹の傑作『20世紀少年』と
『21世紀少年』を今更読破した。

と書いたのは、実は三月のこと。
タイミングを逃してお蔵入りしていた
ブログをアップするのであ~る(^_^;)
いずれにしろ2015~16年にかけての件。
では、本題に入ります。

自ら購入したわけではなく、
友人から借りたわけでもない。
図書館……ではないがカテゴリーは
それに近いのかもしれない(--;)

僕はdocomoユーザーなのだが、
紛失したり、お釈迦にしたりで
ちょいちょい近所のショップに立ち寄る。

メガロポリス池袋でも一番大きいその店舗は
たいてい混んでいて、待たされる。
新聞(一般紙とスポーツ紙がある)を読んで
時間を潰すのがパターンだけれど、
先客がいて手に出来なかった時
たまたま開いたのが『20世紀~』だった。

豪華キャストで映画化されたことも
勿論知っていたけれど……
そちらも拝見していないので、
兎に角初めてストーリーに触れた。

序盤面白く、一気に二巻まで読んだ。

以来、用事があると続きを読んで、
逆にいえばドコモショップに行った時しか
頁を開かないから……読了まで時間を要した。
( ̄□ ̄;)!!

本作に限らず、てか漫画も映画も小説も、
どうしたって途中息切れをする。
ここでの「息切れ」は読み手ではなく、
書き手なのは言うまでもない。

主人公をケンジからカンナへと
繋ぐあたりがクライマックスで
広げた風呂敷を畳むのに苦心する様が
後半は目立ってしまった。

けれど、面白い作品なのは事実。
昭和世代には大いに懐かしく、
平成ジェネレーションには新しい、
そもそもの仕掛けが効いている。

すっかり忘れていたけれど、
大学時代、彼女に勧められて、
借りて読んだのが、やはり浦沢氏の
『MASTERキートン』だった。

日英ハーフの主人公の職業はオプ。
つまり保険の調査員なのだが、
まさかそれから数年後に自分が
損保代理店になるとは思わなかった。
まぁオプと代理店はまるで違う仕事だが。

『~キートン』連載終了は94年。
ちょうど代理店研修生の頃。
二学年下の彼女とは四年の時別れたから
その当時出ていた単行本までで
最後まで読まずに終わっている。

よし、今度はこちらを読んでみよう。
それはそうと、勧めてくれた
「よっちゃん」はどうしているかしら。

とその前に『20世紀~』シリーズの映像を
先にやっつけるべきかな……。
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トンマッコル2016

2016年05月08日 | 鑑賞
ブロックの指先を弾いたボールは
空色のコートの大きく外へ。
その軌道の経験則からWSは
早くも右腕を天井に向け突き立てた。

が、次の瞬間。
行方を察知していたかのように
エンドラインより後ろで備えたリベロが、
フェンス際で飛び伸びる外野手のように
斜め後方に目一杯体を伸ばした。
左拳が白と黄色と青からなる球に触れた。

会場が一匹の巨大な生物のように
「うおおおぉ~」と吠えた。

辛うじて命を繋いだボールの落下点に
セッターはスライディングで潜り込み、
アンダーハンドから前衛に送る。

ネットから離れた、とてもトスとは言えない、
けれどもコートの6人……いや、
ベンチの12……否、スタンドの部員と
応援団らの想いを乗せたボールを
背番号3が渾身の力を込めて撃ち抜く。

ブロックは二枚。
しかしまともなスパイクにはならない、
と踏んだプレッシャーのための壁。
ボールはネットワイヤーを強く叩くと、
白帯を這い、アンテナに当たる直前、
ぽとりと相手コートに落ちた。

今度は会場が歓声と悲鳴で激しく揺れた。

※※※

一貫校の中等部のバレー部だった僕は、
多くのメンバーがそのまま上に進む中、
別の高校を選んだ。
主力ではほかにも板垣、池下らが他校へ。

中学でも全国大会に出場したメンバーに
新たに高等部から入った戦力を加え、
再び全国に名乗りを挙げたチームを
僕はスタンドから応援していた。

・・・と、以上は長い例え話。

※※※

昨日『トンマッコルへようこそ』を見た、
その感想というよりは心境である。

日本演出者協会主催
「第二回日韓演劇フェスティバル」の
主柱作品として、東京・大阪・福岡の
三都市で唯一上演されたのが、
『トンマッコル~』だ。四年前になる。

チャン・ジン作、東憲司の演出、
翻訳は女優の洪明花が務め、
劇団桟敷童子の面々を中心に
塩野谷正幸、松田賢二、鈴木歩己らを
加えての巡演に制作として帯同した。

2016年、製作はナッポスユナイテッド。
キャストは桟敷童子から多くが名を連ね、
畑中智行、平田裕一郎、木村玲衣……、
そして今回は洪明花が本職の役者として
zeppブルーシアターの舞台に立った。

顔触れは一部変わったけれど、
本や美術等2012年版を踏襲していた。
ただ予算はまるで違うようで
森の緑や衣装など明確にグレートアップ。

それもまた。
ボールの大きさ、ネットの高さが
中学と高校で異なるのと似ている。
当然、戦術を含めた技術も
「お兄さん」になるように、
様々な点で進化した『トンマッコル~』を
何とも言葉に言い表せない気持ちで観た。

今日、千秋楽。

そうそう「日韓~」の時は、
福岡の劇場規格の問題でバラシは
夜中の2時3時くらいまで掛かると。

そこで打ち上げは前日に行った。
ところが思いの外バラシはスムーズで
急遽店を探して飲みに行く面々もいた。
〆切が迫り、戯曲を執筆する者、
部屋呑みでまったりする者も。

ビッグアーティストのコンサートと
歯科学会も重なり、ホテルは全滅、
いわゆる旅館に泊まったのだった。
玄関に犬がだら~っと寝そべり、
迷路のような木造の館内……
それも善き思い出のひとつだ。
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玄場日報5.04 「ミドリノヒトミドリサン」

2016年05月05日 | 制作公演関連
手をつないだカップルと行き交うことが
多い気がするのは大型連休だから?
(*^^*)

黒田玄事務所『仕切り直して、前向いて』は
昔別れてしまったカップルが一組
(あくまで劇中の設定です^_^;)
いるだけでラブラブな登場人物はいない。
出てくるのが「大人」……
ストレートにいえば年齢層が高い
……せいもあるけれど、
おいらくの恋をテーマにした芝居
(に限らず小説映画漫画等々)も
多いわけだから歳は関係ないか。
ε=┏( ・_・)┛

そんな昨日は「みどりの日」。
4月29日の祝日として世に出たが、
2007年、5月4日に越してきた。
ちょうど10年目になるのだな~。

4.29は「昭和の日」になった。
「みどり」という名前に昭和の匂いを
感じることと何か関連はあるのだろうか。

本作にもみどりという女性が出てくる。

で、自分の回りを見渡せば・・・
まず僕の父の、すぐ上の兄の奥方の、
お兄さんの娘がみどりさんだ。
つまり遠戚なわけだが、付き合いは深い。
彼女にはめっちゃお世話になっていて、
そのことは以前このブログにも書いた。

母の、妹の友人にもみどりさんがいた。
こちらとは没交渉になってしまったが、
僕が小さい時、何度も会っていて、
身近な大人の女性(母や友達のお母さん達)
とは異質なことを幼な心に強く感じ、
今思えば、畏怖すら抱いていた。

彼女が夜の店(と言ってもスナック程度)
で働いていたことは後に知るのだが、
そんなことは知らなくても明確に。

それから。
中学三年間、美術をみどりちゃんに習った。
ちゃん付けで紹介したけれど、
実はベテランで、線は細かったが
気骨のある良い教師であった。

担任にはならなかったが可愛がってくれ、
五段階評価の一二年では4と5、
十段階になる三年では9と8を貰った。

高校の美術では並みの評価が続いたが、
若干の負け惜しみも含みつつ、
その先生とウマが合わなかったのだ、
と今も思っている。

話が完全に迷子になっている(>_<)
本日はダンス振付稽古となる
『仕切り直して~』。
前売3800円、学生3000円。
チケット絶賛発売中\(^^)/\(^^)/
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玄場日報5.02 「シミンゲキノメッカデ」

2016年05月03日 | 制作公演関連
ゴールデンウィークの谷間の5月2日、
『仕切り直して、前向いて』は
ほぼ全員揃っての稽古を東高円寺で。



自分事になりますが(^_^;)
杉並区役所に婚姻届を提出し、
生まれて以来ずっと川崎市民だった僕は
それを機に初めて住民票を移し、
東高円寺での生活を始めた。

・・・あれ?
何年前?
10年くらい経つのか?
ε=┏( ・_・)┛

丸ノ内線の懐かしい駅に降りて、
蚕糸の森公園を過ぎた十字路を
左に折れると「セシオン杉並」だ。
思えば、市民劇やアマチュア合唱等の
メッカともいえる場所。

杉並区は老朽化した施設を建て替え、
音楽に特化した「杉並公会堂」を
2006年荻窪に、続いて09年には
演劇やダンスに適した「座・高円寺」を
それぞれオープンさせた。

それまでプロアマもジャンルも
混交して一手に引き受けていた
「セシオン」は、これを潮に
アマチュアの殿堂の色合いを深めた。

市民ミュージカルに関わる人々の物語
『仕切り直して~』には相応しい会館。

前段の十字路は環七と青梅街道の交差点。
右に曲がれば100mほどで旧居に至る。

お笑い芸人を多く抱える「人力舎」が
あの頃は角のビルに入っていたが、
すっかり売れっ子も増え儲かったのか、
昨日、前を通ったが事務所はなかった。
きっと、移転したのだろう。

ほかにも変わったところはちらほら。
そして、黒田玄作演出の芝居も
随分と変わってきている。
もちろん良い方向に。

笑いの堪えない稽古場になっている。

5月25日(水)19時~
26日(木)14時~、19時~
27日(金)14時~、19時~
28日(土)14時~
29日(日)14時~
シアターΧ(両国)にて。


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ROSE at theaterX vol.29

2016年05月02日 | 制作公演関連
制作者として、観ていただきたい芝居の
ストーリーを丸々語るのは憚れるが、
ユダヤ人女性の波瀾の歳月を描く
マーティン・シャーマンの『ROSE』は
宗教的な事柄やユダヤの歴史など
日本人には少々解りづらい戯曲なので、
概要をわかった上での観劇の方が
お奨めだと思うようになった。

前半の粗筋は1/8のブログに記載。
今日は後半を・・・

二人目の夫を亡くしてから3年、
ローズは50歳になり、ビジネスパートナーで
彼女の奔放な半生も見守ってきた
グッドマンと結婚する。その2年後、
ついにローズはイスラエルの土を踏む。
1972年のことだ。
それから10年、3人めの孫も生まれる。

ユダヤ人にとって漸く手にしたはずの
「祖国の地」は戦争が絶えず、
その影響から世代間による軋轢を生む。
例えば、先達が独自に作り出した言語
イディッシュを孫たちは嘲笑うのだ。

話が前後するが、そもそもこの舞台は、
ローズがシヴァを一人で行い、
問わずがたりする中で展開する。
シヴァはユダヤの弔いの儀式だ。

果たして彼女は誰の為に弔うのだろう。

シアターΧ主催
W・ローズ+シアターΧ共同企画『ROSE』

2月から劇場を飛び出し、ロビーを舞台に
より濃密な空間での創造にチャレンジしている。
3月はお休みで、前回の4月1日(金)に続き
5月6日(金)19時が間もなくに迫った。
両国に舞台を移して29回目の舞台だ。

ということは、6月3日(金)19時は、
節目の30ステージとなる。
月に一度のロングランは続く・・・。
チケットは1000円、高校生以下は500円。
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玄場日報4.30「サトウガイッパイ」

2016年05月01日 | 制作公演関連
大型連休で自宅を離れている方が
いたりいなかったりするのでしょう。

本番まで一ヶ月を切った黒田玄事務所は、
役者の手から本が離れています。
・・・ほぼ

で「抜き」の稽古も増えています。

市民ミュージカルに集う――
指導する演出家以下スタッフ陣と
公募に手を挙げた参加者たち――
それぞれが様々な事情を抱えた物語。

稽古場として使われる市民会館、
舞台に立つ主婦たちの家庭等々……
その場面に登場する役者だけ集まり
稽古する「抜き」で芝居を固める段階。

『仕切り直して、前向いて』
開幕は5月25日\(^o^)/

さて。
キャスト15人(+ダンサー3人)
の中に佐藤一也、スタッフに佐藤大幸
(ちなみに演出助手を担当)、
役名に佐藤みどりがあって、さらに
劇中の演出助手・石井悟の愛称は
「さとちゃん」……まぁこれはご愛嬌。

兎に角、苗字ランキング堂々の第一位
「佐藤」姓がいっぱいの現場なので、
「大幸」とファーストネームで呼んだり、
逆に一也氏は役名の「岩村」と、
混乱の起きないよう工夫しています。

※※※

ストーリーはすらすら出るけど、
人物の名で苦労すると言う作家がいる。
かと思えば・・・
脳内に現れた男が女を「由樹枝」と呼び、
女は「小川さん」と応える。
女は福井出身で、男はスーパーの鮮魚担当。
と考えもしないのに自然と
人物の背景もまで々降りてくる場合、
その本は一気に書き上がり、
評価も高い作品に仕上がる。

そして「ゆきえ」は幸恵でも雪絵でも
夕貴江でもなく「由樹枝」で、
そこに理由なき強い確信がある時、
それは確実に傑作となるのだ。

※※※

そんな苗字存在しないやろ~的な、
具体例が浮かばないので乱暴にいえば
「夜露死苦」みたいな人名を
たまに(てか最近結構多い…)
目にすると、もうそれだけで読む気が失せる。

その点、黒田玄の産み出す人物名には
リアリティーがある。

そして「さとう」多めなので、
甘めのストーリーになっています。

ただその奥に深いテーマが隠れていて、
それが甘味によって引き立てば、
舞台は成功と言えるはず。
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