麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

七夕雑記

2017年07月08日 | 鑑賞
遠い国・セルビアの
~それは物理的な距離もだし、
日本との親しさという点で、
一部愛情を注ぐ人々が多いことは
『ビザール~奇妙な午後』に
「セルビアファン」が駆けつけて
地肌で強く感じもしたのだが、
やはり全体としてはまだちょっと
と感じた~芝居を六月末から七月頭に。

間髪入れずに下北沢音楽祭へ
二作品で臨んで、それも終えて。
蛇足ながら、後者がJ-Theater.、
前者は演劇集団ア・ラ・プラス。



で、昨日は七夕。
劇団東演所属の俳優・原野寛之の
誕生日だったりもして。

その劇団制作部長の仕掛けで成った、
民藝、文化座、文学座、青年座、
そして東演の五つの劇団による
〈新劇交流プロジェクト〉に
原野も出演しており観に行った。

東池袋のあうるすぽっとにて。
昼には線路の反対の東京芸術劇場で
文化座『故郷』を拝見。

外部出演のクリスタル真希は、
当初決まっていた西洋国籍の女優が
駄目になったという相談を受け、
確か四月半ばのJ-Theater『近代能楽集』、
その本番のバタバタの中で紹介。
作品をよく知らず「ハーフなら」
と名前を挙げて出演が決まった。

結果的には、日本人女性と
アメリカ人男性の間に生まれた
役柄で、どんぴしゃりだった

しかも少し手前味噌になるが、
創立七十五年の歴史を刻んだ老舗の
俳優たちに呑まれることなく、
重要な役を生き生きと演じていた。

バタバタの公演の演出でもあった
小林七緒が、前年のJ-Theater
『三好十郎×宮沢賢治』に配役した
女優が、新国立劇場演劇研究所
四期卒業のクリスタルだった。

その作品が三好の『噛みついた娘』。
昨日あうるで観たのも、彼の代表作
『その人を知らず』と、これで
ぐるりと話が繋がったな~。
ε=ε=┏(・_・)┛



芝居二本の間には神楽坂へ。
庚嶺坂の先にあったギャラリーが
「きほう」。六日にはねた芝居が
『希望』というタイトルだった。
別件でたまたま前を通っただけ。
偶然の酷似に、パシャリ



坂の名前は「ゆれいざか」と読む。
説明柱に〈多くの梅の木があり、
将軍秀忠が中国の梅の名所から〉
と書かれているけれど、柱には
〈由来は諸説ある〉と付記も。

いうまでもなく七夕も中国から。
あぁ大学時代、『月令廣義』や
さらに遡って南北朝時代の
『荊楚歳時記』等の原文に当たり、
牽牛と織女について学んだな……。

まるでチンプンカンプンで
亀石や高山のノートを写した、
ってのが本当なんだが。
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第27回下北沢音楽祭への道0706

2017年07月07日 | 制作公演関連
J-Theater公演
『Dimensions Garden Live vol.2』
宇井孝司自作音楽朗読劇『希望』
どちらも一日ずつ二回の上演は
下北沢音楽祭参加という条件から
演劇的には短いスパンの公演。

まさに火曜日の深夜に関東を通過した
台風のように、あっという間だった。



台風一過で晴れると思いきや、
五日の三時半からの公演を終えて、
お客様を送り出すタイミングで
突如、土砂降りに見舞われ、
観客はしばらく雨やどりとなる。

『雨やどり』といえばさだまさし。
思えば、J-Theaterと宇井さんの
最初の作品は『風に立つライオン』を
リーディングで届けた舞台で、
劇場も同じ、小劇場「楽園」だった。

そして今作『希望』の一編
『フォックスという名の白鳥の物語』には、
彼の愛娘・佐田詠夢さんから
曲を提供していただいている。



その絵本なども販売。
ちなみに頭の写真は『Dimensions~』
開演前の、役者たちの円陣の図。

水曜の夕立は短く、すぐあがった。
が、小田急が人身事故で止まり、
夜の回は開演を少し遅らせた。



そして七月六日。
久しぶりの青空ながら、
まだ天候は不安定。
夕方、小雨が落ち、遠くの空は黒く、
けれども反対を向くと青天。

九州北部の豪雨が心配でもある。
・・・そんな今日は七夕さま。
いろんな「安泰」を祈ろう。




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第27回下北沢音楽祭への道0705

2017年07月05日 | 制作公演関連
2501本目のブログです。

演劇集団ア・ラ・プラスの公演が
月曜にはねて、昨日からは下北沢。
J-Theaterが初めて挑む下北沢音楽祭の
『Dimensions Garden Live vol.2』と
『希望』のリハーサルを「楽園」にて。

いわずと知れた本多劇場グループの
六番目の小屋の、目の前には
お兄さんにあたる「劇小劇場」があり、
昨日は名取事務所のバラシだった。
知った顔ばかりが汗をかいていた。



今日は『Dimensions~』初日。
であり楽日、明日は『希望』の
同じく初日にして千秋楽。

さて。
東証一部の銘柄2501といえば
サッポロホールディングス。
ポッカサッポロフード&ビバレッジ、
宮坂醸造、サッポロ不動産開発、
そしてサッポロビール等を
傘下とする持株会社。

蒸し暑い日が続いているから
さぞや打ち上げのビールが旨い
・・・と、少し先走り過ぎか(^_^;)



話を戻す。
vol.2というからには1があった。
小川未明『野ばら』、芥川龍之介『蜘蛛の糸』
といった名作とともに、太宰治の
余り知られていない『失敗園』、
そして宮沢賢治の『よだかの星』は
前回と同じレパートリー。だが、
演出や演じ手をほとんど替えての上演となる。
また、新たに賢治の『虔十公園林』を加えた
一時間半のライヴである。



二枚目、三枚目の写真は昨夜のGP。
ただいまダブルキャスト部分を通して、
三時半開演に向け、最終調整中だ。
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ビザールでござ~るドヴィジェニャdeびざ~る

2017年07月04日 | 制作公演関連


シアター風姿花伝の受付カウンターの
花の隣に、フバッチ氏の煙草を。
(後ろには珈琲の紙コップ)

母国セルビアの煙草だ。
コーヒーも大好きな彼は、
コンビニでの購入も覚えて、
劇場の喫煙所に丸椅子を持っていき
琥珀を片手に煙をくゆらせていた。

そうそう、それを「イス」というのも
獲得して、今朝成田から母国ではなく
北京へと向かって行った。

演劇集団ア・ラ・プラス第14回公演
『ビザール~奇妙な午後』
作/ジェーリコ・フバッチ
翻訳/高橋ブランカ
演出/杉山剛志
は全公演(6/29~7/3)を無事終了。



こちらは千秋楽前日のロビー。
照明の大野さんの誕生日を
ソワレ後にお祝いした。



彼女を含め、この芝居に出た五人
~蔡ヘミ、西村清孝、服部晃大、
松田崇、辻しのぶ~と演出の杉山は、
9月に『かもめ』を引っ提げて
今度はセルビアで公演する。

既にア・ラ・プラスとしては
『バルカンのスパイ』でセルビアの
観客と出会っていて、そのツアーには
杉山、蔡、服部の3人がいた。

頭の写真の、壁に貼られた地図は
ユーゴスラビア連邦共和国。
この国から分かれていった国々があり、
セルビア・モンテネグロ(2003ー06)
を経て、セルビア共和国に。

ユーゴ時代から常に首都だった
ベオグラードがあるセルビア。
『ビザール』もベオグラードが舞台。
同じビルの屋上、16階の部屋、
1階のカフェで繰り広げられる
異なる話がやがて繋がるという……。

あ、今更になったけれど。
タイトルの「ドヴィジェニャ」は
セルビア語の「さよなら」です。

てなわけで。弊ブログ2500本目、
とある理由で休載の間に綴った
姉妹編「敏腕Pの新たな旅立ち」を
含めると3000本目、おしまい。






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ビザールでござ~る作家来日deびざ~る

2017年07月01日 | 制作公演関連
『ビザール~奇妙な午後』の
戯曲を書いたジェーリコ・フバッチ氏が
昨日、無事日本へとやって来た。

1967年ボスニア・ヘルツェゴビナ生れ。
セルビアでエンジニアとして働き、
傍ら理工学部物理学科で学んだ男は
確かに「理系」の顔立ちをしている。
そして、ヘビースモーカー。


現在、ベオグラード国立劇場の
ドラマ・ディレクターでもある
劇作家。そしてドラマトゥルク。

ドラマトゥルクは日本では
まだ浸透していないと思われる。
英語だとドラマドクター。
この方がイメージ湧くかしらん。

戯曲や演劇の背景などの専門家。
ざっくり言えば、そんな役職だ。
と、これは本筋ではない。

15時間の長旅を終え、午前に成田着。
直接劇場に入り、まずは煙草。
そして少し遅い昼食は、小屋に近い
中華料理店で・・・

なんかフランスに行ったのに
最初の食事がドイツ料理的な、
若干の残念さを感じなくもないが、
「日本人の味覚に合わせた中国料理」
と考えれば、まぁ良いか(^_^;)
それに、これも本筋ではない。

昼公演を客席で観て・・・
この回にはセルビア大使館の
大使もご来場\(^o^)/
・・・終演後には、演出杉山剛志と
演劇評論家・七字英輔氏との
アフタートーク(その一)をこなし、
ソワレまで、たまたま劇場近くに
スタッフ宅があり、そこでシャワー、
からの休息。という流れ。



ソワレ後には退館時間ギリギリまで
杉山と『ビザール』についての
かなり細かい部分までディスカッション。

退館後は居酒屋で第二ラウンドと、
フバッチ氏の長いながい一日は終わった。


(ロビーには、昨年ベトナムの
国際演劇祭で頂いたトロフィーなど
演劇集団ア・ラ・プラスのこれまでの
活動の軌跡を展示しております。

と。そーいえば七月に突入。
目白通りにはかわるがわる選挙カー。
ああ、明日は投票日か……。
劇場入りの前に投票済みです。
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