米国のシー・シェパードとの捕鯨戦争。
これが本ページのいう、「平和は戦争の一形態である」ということ。
捕鯨つまり鯨を捕って、食べ、加工しているのだが、昔は食用だけではなく、灯明用の鯨油、薬、靴べら、ブラシ、ぜんまい、バイオリンの弦、女性下着のコルセットなどなど多岐に使われ、我々の生活になくてはならないものだった。
戦前はもちろんだが、戦後の1970年頃までは、家庭の食卓にのることが多かった。鯨の肉は、好き嫌いがあるが、安い値段で、刺身、ステーキ、ベーコン、脂身の汁物、てんぷら、から揚げ、などなどレシピーが多かった。
それが1970年代の後半だったと思うが、捕鯨の禁止に追い込まれ、食卓から急速に姿を消した。しかし調査捕鯨という名目で、国際的に管理された捕鯨を行うようになった。
スーパーに行けば、今でも鯨肉はあるが、少量で、高い値段の割には味が良くないから人気はない。今では、ほとんどの人は、鯨肉を口に入れていないのではないか。だから、シェパードの捕鯨妨害がニュースになるたびに、多くの日本人は驚くことになる。
さて、この問題の基本、国際捕鯨委員会(IWC)の加盟国が国際条約に基づき捕鯨をしている。国際機関公認の捕鯨行為である。捕獲にあたっては、鯨の種類、捕獲頭数、場所、期間等が国際的に厳しく取り決められている。
IWCの捕鯨国は、日本、ノルウエイ、アイスランドと、米国、ロシア、デンマーク、グリーンランドの先住民が捕鯨を行っている。またIWCに加盟していない国の捕鯨は、フィリッピン、インドネシア、カナダの先住民である。
さてさて、シー・シェパードは8日、「海賊行為」で、監視船・第2昭南丸の乗組員をオランダ司法当局に告訴したという。シー・シェパードの弁護士はオランダで告訴した理由として、大破(沈没?)したアディ・ギル号(船籍はNZ)にオランダ人が乗っていたことと、シー・シェパードの母船スティーブ・アーウィン号がオランダ船籍であることを挙げ、「オランダには昭南丸の乗組員を裁く権利がある」と主張した。
シェパード側の弁護士は、第2昭南丸は公海上で「暴力」を用いてギル号に損傷を与え、オランダ刑法が定める、海上での強奪、海賊行為に当たると述べた。
さらに、アディ・ギル号の船体は100万ドル(約9300万円)相当の被害を受けたと主張。
一方、日本の水産庁は8日、昭南丸が現場海域でボーガンの矢を見つけて回収したと発表した。アディ・ギル号の乗組員が持っていたとして、「シェパードの活動家は、殺傷能力を備えた武器を持っている」と発表した。回収されたボーガンの矢(長さ80センチ)は4本だが、ほかにもボーガンの矢が多数海面に浮かんでいるのが確認された。衝突後、アディ・ギル号は、シー・シェパードの他の船にえい航されていたが、ロープが切れて漂流している様子を、昭南丸の乗組員が確認したが、シー・シェパード側は、「沈没した」と発表した。
冒頭で、「平和は戦争の一形態である」と述べた。つまり、シェパードがいう、「日本の海賊行為」は全く逆であることは論をまたない。理論をいえば、日本の捕鯨行為は国際機関の公認のものであり、違法なものではない。アディ・ギル号が大破、沈没したのもシェパード側が攻撃してきた結果であり、日本の船が意図的に攻撃したのではない。逆に日本の船はアディ・ギル号に接近しないように、英語による警告放送と警告音、そして放水によって日本の船に接近しないように対処した。
さらに、日本の船は高速で逃げたが、今回、新たに作られた高速船のアディ・ギル号が日本の船にまとわりついて接近し、失明の恐れのあるレーザー光線を日本の乗船員に向かって放ち、薬品の入ったビンを投げつけた。
これが米国、ロシア、中国の船だったら、アディ・ギル号は海賊船として砲撃され、乗組員は全員射殺されている。
★菅直人の為替発言。
鳩山と仙谷は、菅直人を批判した。対してドン亀は菅を褒めた。
本ページは、ドン亀と同じように菅直人に与する。
前の財務大臣の藤井は、「為替に介入しない」と米国で発言して、急激な円高を招いた。それに対して、鳩山は何も言わなかった。今回の鳩山は、「財務大臣は為替に言及するな」ということだった。つまり鳩山には思考の一貫性がない。
そもそも、財務大臣が日本の経済界を心配して、介入ではなく円安希望を語るのは当然のことだ。米国の財務長官も同じ事をやっている。日本の財務大臣の仕事は、日本の景気を良くするのが仕事なのだ。
この鳩山という政治音痴には困ったものだ。
(ムラマサ、鋭く斬る)