小沢一郎。
さて、熟柿作戦か、それとも斬られたとも気づかぬ、電光石火の早技か。次の一手は何か。布石は既に打たれている。穴倉に潜り込んでいるガマ蛙を燻り出す。
小沢が述べたように、個人資産4億円で深沢8丁目の土地を買ったという意味は、相続税の脱税ではないのか。つまり、陸山会の政治資金を、小沢の息子が受け継ぐ場合、無税で引き継ぐことができる。これが現行の法律だ。
そして陸山会は法人格が無い為に、不動産登記はできない。だから小沢一郎の個人名義で登記を行ったと弁明する。しかし、ここが複雑というか矛盾しているのだが、小沢の自己資金であるにも関わらず、「不動産の所有権は、陸山会に属し、小沢一郎には属さない」という確認書を作成している。
つまり、今夏の参院選に出馬する小沢の息子が、相続税を払うことなく、不動産を事実上、小沢ファミリーの物にできるという、カラクリが見えてくる。その元手は、政党交付金(我々の税金)、あるいはゼネコン、韓国パチンコの闇献金ではないかという疑惑が浮かび上がるのだ。
★資金管理団体が所有する不動産であれば、代表者が代わっても相続税や贈与税はかからない。小沢が引退後、息子に世襲させた場合を想定しての「脱税」。
陸山会が14年間に購入した不動産は、18件で計10億2千万円。いずれの物件も登記名義は小沢個人になっているが、陸山会の収支報告書には毎年、固定資産税の支払いが記されている。つまり小沢の個人名義でありながら、小沢は固定資産税を払っていない。
小沢は、陸山会が購入した不動産が問題視された2007年の会見で、「陸山会代表としての小沢」と「小沢一郎個人」で交わした「2007年1月7日」付の確認書を公開した。その確認書とは、不動産は、あくまで陸山会の所有権であると主張しているが、どちらの署名も小沢本人であり、事実上、小沢ファミリーの持ち物になっている。
しかも、その確認書も後で取り繕った疑惑が深まっている。なぜなら押収した陸山会のパソコンデータから、作成日の改ざんが判明している。
小沢は、深沢の土地購入の原資について、「1997年12月に家族名義の口座から引き出した3億円」「2002年4月に家族名義の口座から引き出した6千万円」などと、説明するたびに金の出所が変転する。小沢ファミリーの金なら、固定資産税を払い、その前に生前贈与の税金を払う、これは国民の義務だ。それをやっていないとすれば、悪質な脱税だ。国税庁の内規では、1億円を超える脱税は逮捕される。
★前原誠司
昨日の参院予算委、小沢一郎の陸山会による不動産購入について、「政治資金で不動産を買うべきではない」と、我らが前原誠司は述べた。
これに先立ち鳩山は、意味不明の事を口走ったが、菅直人も岡田克也も、「鳩山総理と同じです」と答えた。こういうところに、民主党の不気味さがある。
副総理、外務大臣という要職にありながら、「右にならえ」という答え方は、軍隊統制と同じだ。
★黒鳩由紀夫の言論統制。
政府の憲法解釈の御意見番、内閣法制局長官の国会答弁について、「するべきではない。政治が判断する」と述べ、今後とも国会で長官に答弁させないと黒鳩は発言した。
そもそも、官僚の国会答弁禁止法案が成立していないというのに、法制局長官だけを、「政府特別補佐人」から外したというのは言論封殺ではないのか。
この背景には、外国人に参政権を与えることは憲法違反であり、最高裁・判例違反になることを法制局長官に発言させないという、民主党の言論統制がある。
ついに民主党も中国のように言論弾圧に踏み出すのか。
★山崎拓。
74歳になった。自民党の公認を得られない場合、離党して、国民新党から参院選に出馬するか、模索するという。つまり、高級老人クラブのような参院議員になりたいということなのか。拓さんはYKKとして名を馳せ、建設大臣、幹事長、副総裁までやり、念願の山崎派の親分にまでなった。
最近まで、「酒を飲みたいと思うときは拓さん」と小泉さんに言われ、週末の酒飲み友達になったが、それは政治家として最後の華の宴ではなかったのか。
政治家と武士は引き際が大事だが、見っともない真似をすると、政治家として汚点を残す。小泉さんが総理になった時点で、YKKは終焉を迎えた。善い悪いは別にして、小泉さんは、自己を練磨したが、加藤さんは政治音痴から抜けきれず、拓さんは策士、策に溺れたということではないのか。もはや花も嵐も踏み越えて、という訳にはいくまい。
★押尾学。
田中香織さんのMDMA死亡事件、保護責任者遺棄致死罪で起訴された押尾学は、無罪を主張するという。救急車を呼ばず、代わりに電話をかけたのは複数の男友達やマネジャーであった。男友達からは、すぐに救急車を呼べとアドバイスされたが、結局、押尾は呼ばなかった。押尾は言う、「呼ばなくても死んだ」。代わりに俺が心臓マッサージと人口呼吸を香織さんに行った。しかし、それを聞いて、納得する人はどのくらいいるのだろうか。
香織さんの身体が痙攣し始め、歯がかみ合わなくなる程、震えたというなら、直ぐに119番で救急車を呼ぶのが、人間として当然の行動だ。香織さんは成仏できないでいる。
★菅直人
26日の予算委で答弁に詰まり、官僚の助言を求めるシーンがあった。「脱官僚依存」という民主党の財務大臣・菅直人だが、経済学の基本知識がない。羅針盤を読めない航海長ということか。
事件は自民党の林芳正との質疑で起きた。林は、子供手当ての「乗数効果」のことを菅に質問したが、菅は意味が分からず、代わりに「消費性向」について説明してしまった。
「消費性向と乗数効果の違いを説明してほしい」と林に追及されると、菅は立ち往生。審議は4回ストップした。集まった官僚の助けを借りて、「乗数効果の計算はしていないが、子ども手当の効果はある」とだけ述べ、質問に答えていなかった。
乗数効果というのは、企業や政府が投資を増やすと国民所得が増える、さらに消費が増える、さらに国民所得が増加する、さらに消費が増えるという、マクロ経済上の効果を意味する。このサイクルは投資の伸びに対して乗数(掛け算)的な伸びとなることから、「乗数効果」と呼ばれている基本的な経済学。
菅は何度も答弁に詰まったが、財務大臣として基本的な経済学の勉強不足だ。
平たく言えば、車のブレーキとアクセルの違いが分からないドライバー。
★自民党。
先日、自民党大会が開かれた。講演に呼ばれた野村監督が、「不思議の勝ちあり、不思議の負けなし」と述べた。多くの自民党議員は本当に意味が分かったのか。
勝負の勝ちというのは、時に不思議な、運に左右された勝ちがあるということ、つまり勝利の女神が微笑んだという場合。
対して、負けというのは、負けるべくして負ける理由があるということ。自民党は8・30の総選挙の惨敗理由を分析していないと聞こえてくるが、恐らく表に発表できないでいるのだろう。
本ページが代わりに分析してあげるが、自民党惨敗の理由は、「政治は官僚に任せて政治をしなくなった自民党、世襲議員ばかりが増え、その殆どは官僚から与えられる利権の甘い蜜に群がった猿に堕したということ」。
(ムラマサ、鋭く斬る)