最近20年、30年 書店で 買い求めた記憶は 有りませんが 机の足元の小さな本棚には 数10冊の文庫本が 埃を被って 納まっています。若い頃 自分で買って 一度は読んだものやら、子供達が買って 置いていったものやら、実家を整理する際 本は捨てられない観念から 持ってかえったものやら いろいろ混ざっているはずですが ほとんど 記憶曖昧になってしまっています。
最近 気まぐれですが 手を伸ばして 引っ張り出し 改めて読んでみよう等という気になってきました。
先日 読み始めていた 平岩弓枝著 「水鳥の関」(上)(下)2巻 今日 読み切りました
「水鳥の関」(上)(下)は 江戸時代後期、東海道 「新居宿」の本陣 汐見家に生まれた お美也の波乱に満ちた生涯を描いた 長編時代小説です。
「新居の関」が有るがために 指呼の間の 対岸 舞阪にも 簡単に往来出来ないもどかしさ、そして悲劇も。
長編ですが 個性的で重要な役割を演ずる人物が 次々と登場し 終始緊張感も有り あっと言う間に 読み切れました。
また 関所や本陣、浜名湖の渡し等の実態についても 非常に詳しく 描かれており 作者の時代考証力の凄さにも 感動しました。
浜名湖周辺は 青春時代 極く短い期間でしたが 過ごしたことのあるエリアで 小説の中の風景も 随所随所 手に取るように分かり 舞台の展開を 地図で追ったりしてしまいました。