たけじいの気まぐれブログ

記憶力減退爺さんの日記風備忘雑記録&フォト

母の記憶

2016年12月02日 19時43分16秒 | 暮らしの記録

いよいよ 師走、なにかと気忙しくなってきますが 今日は 久し振りに 母親が入所している 神奈川県内の介護施設へ 面会に行ってきました。

いつものように テレビの有る 広いリビング・ダイニングルームのテーブルで 車椅子のまま ぼんやりしていましたが 毎度のこと 突然現れた私達を見て 最初は きょとんとします。
職員に声掛けされ 息子夫婦だということが なんとなく分かってくるのでしょう。
「こんにちは」と 声を掛けると 声は 発しないものの 嬉しそうな表情に 変わります。
ただ 妻が 「この人だーれ?」と 私を指さしても 「分かってるよ」 という顔をしますが 息子の名前が 出てきません。
「今 どこに住んでいるの?」「今度 家にいる時に また 来てね」(意味不明)????、
か細く 同じことを 繰り返し 繰り返し、つぶやきます。
その都度 返事をしますが ほとんど 会話は成立しません。

母親専用の部屋には 古いアルバム数冊を置いて有りますが 持ち出してきて テーブルの上で ページを捲り始めると 興味を示し 身を乗り出してきます。
母親自身の若い頃の写真を 指さして 「この人 だーれ?」と 問い掛けると 「ウフフ!」と 笑いながら 自分を指差します。当たり前の話ではありますが 今の母親にして 70年以上前の写真を見て 分かることが うれしいことなのです。
「これ分かる?」、「これは?」と 次、次、指さしますと 考えたり、頷いたり。
ただ 驚いたことに 父親の若い頃の写真を 指さしても 「わからない」。
自分の夫の記憶、今日は 飛んでしまっていたようです。
僅かな面会時間でしたが 別れる際には すっかり 明るくなって 昔の母親の口調で 「気いつけてな!」「元気でな!」、すっかり 幼い子供に対する母親になっていました。

たった1枚の古い写真からでも 当時の暮らしや友人達との思い出、悲喜こもごもの出来事等 忘れ去っていた記憶が 炙り出されること、有るのではないかと思っているところです。

 昭和17年9月6日撮影 母親(左)19才、

 前回面会記事→http://blog.goo.ne.jp/takeziisan/d/20160624

 

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